風果つる街 新装版 (角川文庫 ゆ 3-5)

著者 :
  • KADOKAWA
3.62
  • (8)
  • (5)
  • (14)
  • (1)
  • (1)
本棚登録 : 64
感想 : 11
本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
  • Amazon.co.jp ・本 (379ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784041626153

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • 真剣師
     それは、日本将棋連盟に属さない、一方の将棋のプロ。

    まぁ、日本将棋連盟に属してるプロが日向なら、真剣師は、日陰かな。

    自分の腕だけで生きていくのは、同じやけど、街の将棋するとこで、お金かけて勝負する。何か、雀荘とかにいる麻雀のプロみたいなのと被さる気がする。

    何にも囚われずに、自分の腕だけを頼りに生きていく…
    誰でも一度は、憧れるけど、ホンマにやるの?っとなるとね^^;
    勝てばリッチに、負ければ浮浪者やし…

    野宿も厭わず、自分の自由だけ…
    「勤めを捨て、妻を捨て、子を捨て、ただの風となって流れてゆく」
    …ええなぁ〜
    どうしよ〜?

    って悩む前に、そんな腕がないんで、それ以前の問題なんで、悩む必要はないんやけどね(−_−;)

    銀髪初老の主人公。夢枕さんにしては、珍しい。
    肉体的な闘いはないけど、精神的な闘いは凄い〜
    これも格闘小説なんやな…
    勝負も生き方も…

    真剣師はムリやけど、フリーランスになれんかな…って、まだ、しつこく悩む…(^^;;

    • ultraman719さん
      darkavengers さん こんばんは!

      コメントありがとうございます!

      憧れますね〜!多分、自分には出来ない事だから、余計に憧れて...
      darkavengers さん こんばんは!

      コメントありがとうございます!

      憧れますね〜!多分、自分には出来ない事だから、余計に憧れてしまうのかもしれないですね^^;

      続編か…
      人気シリーズでさえ、あの状況なんで…
      数年のことようなのが、軽く何十年超え…

      しかし!是非、他のを押し退けて、書いて欲しいですね〜!

      良い本!読めました!ありがとうございます!
      2022/09/03
    • 土瓶さん
      ultraman719さん、こんばんは~^^
       
      いいですよね~「風果つる街 」
      夢枕獏さんの異色の隠れた名作だと思います。
      将棋で...
      ultraman719さん、こんばんは~^^
       
      いいですよね~「風果つる街 」
      夢枕獏さんの異色の隠れた名作だと思います。
      将棋でしか生きられない。
      将棋以外なにもない。
      そんな男たちのギリギリとしのぎを削る差し合い。
      好きです!!
      2022/09/03
    • ultraman719さん
      土瓶さん こんばんは!

      この作品、darkavengers さんのレビュー読むまで知らなくて…お恥ずかしい話ですが…
      確かに、隠れた名作で...
      土瓶さん こんばんは!

      この作品、darkavengers さんのレビュー読むまで知らなくて…お恥ずかしい話ですが…
      確かに、隠れた名作ですね〜!
      こういうギリギリの差し合いって、何とも言えないものがありますよね〜
      将棋って、ある意味、格闘かなって思ったりしてます。漠さんの作品にある格闘小説なんかに通じるもんがあるのかな?っと。
      勝手な解釈ですが (^^;;
      まぁ、変な解釈しなくても、面白いので良いのですが…^^;
      2022/09/03
  • その老人はみごとな銀髪をしていた。その瞳は異様な光を帯び、ノラ犬を思わせた。加倉文吉、人はその男のことを「真剣師」と呼ぶ。賭け将棋のみで生活をしているもののことである。旅から旅へ、俗世間のしがらみをすべて断ち切って、ただただ強い相手を求めて文吉は生きる。夢を諦めて師匠の妻と駆け落ちした男、父の敵を追い求める女、プロ棋士になり損ねた天才…。将棋に取り憑かれた男と女。その凄絶かつ濃密なる闘いを描ききった連作集。


     賭け将棋を生業とする「真剣師」。一人の老人真剣師を中心にいろいろな人物が賭け将棋をやりにやってくる。

     『銀狐』
     真剣師・加倉文吉の紹介的な会。その老人はみごとな銀髪をしており、その瞳は異様な光を帯び、野良犬を思わせた。賭け将棋でのみ生活をしており、そのほかの生活は自堕落。だが、そんな人物だからこその情緒が感じられた。

     『くすぶり』
     真剣師は、賭け将棋のみで生計を立てる者。くすぶりとは、賭け将棋以外にも生計を立てる術を持っているもの。この両者には決定的な違いが感じられた。それは、勝つことへの執念であった。文吉が後悔しているものの汚い心理戦を挑んでいたので、そう感じた。

     『浮熊』
     自分の家族を賭け将棋によって崩壊させられたと思っている娘による父親の仇をうちに行くという話。一人一人の個性によって将棋の指し方が違い、それを元に仇の人物をたどっていくというもの。最後に勝負の行方を書かなかったのも、また、面白かった。

    『妄執の風』

     プロ棋士になり損ねた天才との将棋勝負。プロ棋士とアマチュア棋士・真剣師というものの違いを描いている。将棋界における棋士は天才の中の天才であるが故に対外的な恥は許されない、というプロ棋士側の苦悩も描かれており、とても面白かった。

  • 将棋の事がよくわからない人でも興奮します

  • 男くっさ〜い話し

    ど〜しよ〜もなく堅物で不器用にしか生きられない
    そんな男の物語り

    男心が分からない女性が読むと分かっちゃうかも

    あれ、男心なんて最初から分かっており、理解はしません!
    って?

  • 時間があれば。

  • 将棋に興味のない自分にも、この世界で手に汗を握るような感覚が味わえた。「戦い」はどこにでもあるもので、その戦いにのめり込む男の哀しさは夢枕獏ワールドという同一のフィールドになるのだろう。

  • 一人の真剣師(お金などをかけて将棋をさす人)が主役で短編形式だった。将棋のことがわからんくても楽しめます。暗いけど。
    主人公の文吉の息子の文平とその兄貴分の彦六という格闘家はこの作者の別の小説にもでてくるらしいので読んでみようかな。

  • 渋くてよい

  • 読書に目覚めさせてくれた本。

  • 真剣師加倉文吉を中心とした、男たちの物語。
    己の腕のみを頼みの“張り”、その背中にピッタリと張り付く漂泊の遣る瀬無さを描かせたらやはりうまい。
    将棋は全く詳しくないが引き込まれた。

全11件中 1 - 10件を表示

著者プロフィール

1951年、神奈川県出身。第10回日本SF大賞、第21回星雲賞(日本長編部門)、第11回柴田錬三郎賞、第46回吉川英治賞など格調高い文芸賞を多数受賞。主な著作として『陰陽師』『闇狩り師』『餓狼伝』などのシリーズがあり、圧倒的人気を博す。

「2016年 『陰陽師―瀧夜叉姫― ⑧』 で使われていた紹介文から引用しています。」

夢枕獏の作品

この本を読んでいる人は、こんな本も本棚に登録しています。

有効な左矢印 無効な左矢印
遠藤 周作
宮部みゆき
有効な右矢印 無効な右矢印
  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×