犬たちがくれた「ありがとう」: 盲導犬ベルナの仲間たち (角川文庫 く 18-5)
- 角川書店 (2008年2月1日発売)
- Amazon.co.jp ・本 (357ページ)
- / ISBN・EAN: 9784043642052
感想・レビュー・書評
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27歳のときベーチェット病で失明した著者は
母親になるために盲導犬使用者になることを決意。
最初の盲導犬ベルナを亡くし、3ヶ月後に夫が他界。
次の盲導犬ガーランドも白血病で3歳で死んでしまった。
現在は3番目の盲導犬ペリラと一緒にいるが10歳という高齢。
最後まで一緒に居るべきか、リタイアさせてあげるべきか。
盲導犬のその後を追ったノンフィクション。
盲導犬ってずっと盲導犬なんだと思ってました。
リタイア犬を引き取るボランティアもあるんですね。
盲導犬の飼い主は生まれたときから数えて5回変わるそうです。
そして驚いたのはまるで見てきたかのような文章の描写力。
中途失明だからというのもあるかもしれないけれど
これだけ鮮明な表現ができるとはびっくりです。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
ベルナ、ガーランド、そしてペリラ
それぞれの盲導犬の郡司さんの生き様の数々。
苦難の中に希望は見えるのか。
心に迫る1冊です -
色々な犬生に色々な人生のエピソードが重なり、深いなと感じた
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これは、前に書いた「ベルナのしっぽ」の、続編といっていいのかな?
盲導犬に限らず、お仕事をしている犬たちがいますが、人間に定年があるように、犬たちにも、有ります。
もちろん、一定の年齢になったからといって、全員が仕事できなくなるわけじゃないし、
パワーあふれるお年寄りもいるわけなのですが、
やはり犬たちも、視力、聴覚、足腰、体力…衰えてくるんですね。
そして、飼い主より、犬たちの方が、絶対的に歳を取るのが早いです。
そんな犬たちのリタイアを中心に据えたお話です。
郡司さんのパートナーの話だけではなく、他の方たちの話も入っています。
犬たちに出会えた感謝と喜び、愛情と、別れの辛さ、そんなものが詰まった本ですね。