きみが見つける物語 十代のための新名作 こわ~い話編 (角川文庫 あ 100-106)
- 角川書店(角川グループパブリッシング) (2009年8月25日発売)
- Amazon.co.jp ・本 (336ページ)
- / ISBN・EAN: 9784043894062
作品紹介・あらすじ
放課後誰もいなくなった教室、夜中の肝試し。都市伝説や怪談――。読者と選んだ好評アンソロジーシリーズ。こわ~い話編には、赤川次郎、江戸川乱歩、乙一、雀野日名子、高橋克彦、山田悠介の短編を収録。
感想・レビュー・書評
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10代のためだから漢字にふりがながふってあって読みやすかった。
大人たちの愛が込められてるなと思った。
328ページ。先が気になる度★3
しかし小学生にはおすすめできない。
結構過激なシーンがある。
【目次】
リストカット事件 乙一
眠らない少女 高橋克彦
ぞんび団地 雀野日名子
ババ抜き 山田悠介
愛しい友へ·· 赤川次郎
目羅博士の不思議な犯罪 江戸川乱歩
以下ネタバレ!!!!
↓
【リストカット事件 乙一】★5
手首コレクターの科学教師の話。
手首を解放してあげることに英雄的と悦に浸るキチガイの思考回路が怖かった。
1番ハラハラする所で登場人物の視点で場面が切り替わるのが面白かった。乙一氏が天才だと言われるのがわかる。
こういうのは読んでて痺れる。
【眠らない少女 高橋克彦】★4
おとぎ話を娘に聞かせる話。
実際は怖いおとぎ話で前世の話だった。
父親はいかにもな老害だなと思った。
おとぎ話が途中で始まった時に、子供の頃に戻ったようなワクワク感があった。
【ぞんび団地 雀野日名子】★3
虐待されてる少女がぞんびになりたい話。
心身の虐待シーンは胸糞だった。母親と彼氏が薬を使って営みを始めたりと10代が読んだら悪影響がでそうな気がした。
使われる単語が気持ち悪かった。
【ババ抜き 山田悠介】★2
死んだおばあちゃんを埋めに行く人をババ抜きで決める話。
私は普段ババ抜きで決めないから共感できなかったため前半は頭に入ってこなかった。後半はそうなりそうっていう展開だった。
【愛しい友へ·· 赤川次郎】★1
少女の友情の話。
大人の都合で離れ離れになったみたいだけど何が書いてあるのかよくわからなかった。
【目羅博士の不思議な犯罪 江戸川乱歩】★2
なんだか美しいがよくわからなかった。
「月の光て、なんて変なものでしょう。月光が妖術を使うという言葉を、どっかで読みましたが、本当ですね」という文が特に良いなと思った。
乙一氏がキラリと光る本だった。
まじでこの人天才。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
このシリーズ自体お気に入り。中でもゾンビ団地は子供の視点で描かれる文体のほっこりゆるゆるさと、実際に起きてることのえげつなさのギャップが激しくて、そこがより一層怖くて風になりました。
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リストカット事件かな?
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リストカット事件
社会的怖さ。
眠らない少女
オチが読めてしまった…。
瓜子姫の絵本は読んだことはあるけど、どんなだったかな?
ぞんび団地
切ない…悲しい…。
何となく展開は読めたけど、最後はみんな無事(?)で良かった。
ババ抜き
とんでもない事をトランプで決めるなよ…。
山田悠介さんの話にしてはシンプルだった。
愛しい友ヘ…
切なくて胸がぎゅってなる。
父親なら仕事上の立場より家族を大切にしてほしい。
でも、あゆみの父親みたいにはなってほしくない。
目羅博士の不思議な犯罪
話は面白かったけど、読みづらかった。
あと、ビルをビルディングとか、変な漢字の使い方が好きではなかった。
時代的背景を考え合わせたと注釈が入っていましたが…。 -
大大大好きなホラー短編集。小学生の頃読んでからどっぷりホラー小説にハマるようになったきっかけの本。
私は特に「ぞんび団地」が大好きです。切なさと悲しさとあたたかいぞんび達の物語です。愛おしささえ感じてしまう。終わり方も最高に良い。
でも小学生が読むには色んな意味でだいぶ過激。エログロはもちろん、描写がかんたんに頭の中で映像化できてしまうため、オカルトが好きでたまらない小学生や、フィクションであることを理解できる子以外には読ませてはいけないのかもしれないですね。 -
怖い話に興味がある人には、オススメです。
しかし、読み進めていくと、結構グロいシーンもあるので、そういうのに耐性がある人のほうがいいかもしれません。
そういうのが大丈夫な方にとっては、面白くて、読みやすい本だと思います。 -
猟奇過ぎる内容多いのと、描写ひどくないが性交場面ありで、小学校図書室不適。でも、小学生は眠らない少女みたいな話は好きだろうな。
「リストカット事件」乙一
不気味さは高い内容だが、冷蔵庫じゃ、あっという間に形なくなるのでは?とつっこみたかった。一応臭いはしてる風だけど。
「眠らない少女」高橋克彦
あまのじゃく、瓜子ひめの話をネタに転生話で元の話もどんどん不気味になる。カニバリズム。
「ぞんび団地」雀野日名子
ぞんびが住む隔離された団地に入り浸るあっちゃん。その家族背景と、入り浸って、ぞんびになりたがるわけが、少しずつ分かっていく。両親に書く手紙が、なるほど、そんな風に追い込んでたんだと。
「ババ抜き」山田悠介
なんでもババ抜きで決める家族でとんでもないことが当たったが、当たり実行中にどんでん返し。
話は面白いかもしれないが、含みがない話であまりすきじゃなかった。
「愛しい友へ・・・」赤川次郎
町を支えていた工場閉鎖で運命別れた二人の親友に起こる不思議なエピソード。会話多いのに、軸が安定しているところとか、話に入って行かせるところとか、流石の安定感を感じる。
「目羅博士の不思議な犯罪」江戸川乱歩
乱歩が動物園でしりあった不思議な人物から聞いた話。その人のそばのビルに住むと首吊り自殺する部屋があって、その謎解きをしていく。
乱歩は今の小学生にも読まれているだけあり、吸引力ある話だった。
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こわーい話の短編集。
リストカット事件
昔読んだから少し思い出してしまったけどそれでも驚く、おもしろい。これを読んだあと、ゴスも読んだ。
ぞんび団地
タイトルは惹かれなかったけど、よかった。主人公の女の子の子供らしいような、さっぱりしすぎてるような、よくわからないけど主人の女の子が好き。
ババ抜き
おもしろい。悪意と思わぬ執着
愛しい友へ
不思議とそんなに惹かれない。でもいつか好きになりそうな気もする。
目羅博士の不思議な犯罪
読んでるうちに自分の居場所を変えられてしまうような、気持ちの悪い世界に入ってしまったような話だった。 -
最初の3作が面白かった。ホラー要素とミステリ的な要素があって、展開が読めなかった。
ホラーもいえばスティーブン・キングという私にとって、眠らない少女と、ぞんび団地という話が新鮮でした。
眠らない少女は最後の展開が拍子抜けしてしまったものの、そこに行き着くまでの得体の知れない気持ち悪さ、どろどろ感がいかにも日本的なホラーでした。
ぞんび団地は語り手とファンタジー感を省いて読み直すと違った目線で見れそうな作品。なにもわかってない子供目線だけど、どこか客観性もあって、面白い。家庭環境の悪い子のささやかな願いも切なくて独特の雰囲気を感じました。
この雰囲気は小説的な表現から来ていると思います。 -
ティーン向けの文庫シリーズ。ホラーが読みたくて手に取ったが、やはりそこはティーン向け、ホラーというより学校の七不思議程度の怖さだった。個人的には高橋克彦氏の「眠らない少女」が新鮮で面白かったと思う。
軽いホラー、怖く無いホラーが読みたい方にはお薦め。