山家集 (角川ソフィア文庫)

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  • Amazon.co.jp ・本 (448ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784044000639

作品紹介・あらすじ

新古今時代の歌人に大きな感銘を与えた西行。その歌の魅力を、一首ごとの意味が理解できるよう注解。たっぷりの補注で新釈を示す。歌、脚注、補注、校訂一覧、解説、人名・地名・初句索引を所収。

感想・レビュー・書評

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  • 「~がほ」といった独特の用語、句切れ等が多く、ちょっと変わったスタイルの和歌というのが第一印象。もっとも個人の歌集を読むのは初めてなので、時代の違いによるのか個性なのかまだよく分からない。
    本文とほぼ同分量の補注が付されている。参考として挙げられる先行歌の多さに驚く。和歌は、先人の作品を踏まえた上で作られていく文化なのだと実感する。時代が下るほど新作が息苦しくなってしまう原因でもあろうけれども、幾重にも積み上げられたイメージをうまく利用しながら、この人のように独自のスタイルを作っていくこともできる。
    解説によれば「山家集」には中世の写本が残っておらず、現存する伝本にも圧倒的に正しいと判断できる系統が無いそうだ。そのため誤写なのか西行独自の用語なのか判断のつかない不明語が多く含まれるらしい。現存する古典のテキストとは何か?という基本的な問いを改めて思う。

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