- Amazon.co.jp ・本 (592ページ)
- / ISBN・EAN: 9784044002183
作品紹介・あらすじ
1962年、地球上で最もダイナミックな街の米軍基地に、十九歳の青年は降り立った。冷戦下、立ちあがる巨大都市。私は東京を貪り食った。ロマンスは言うにおよばず、小さな冒険、絶え間ない刺激、新しい世界が山ほどあった。諜報員、英会話教師、ヤクザの友人、サラリーマン、売れっ子ジャーナリスト。ときどきの立場で、「ガイジン」=〈アウトサイダー〉として50年を生きたこの街と私の人生は、ひとまわりしていま元へ戻ってきたようだ……。これから東京は、日本は、いったいどんな未来に突き進んでいくのだろうか?
『菊とバット』『和をもって日本となす』『東京アンダーワールド』など、
日本の裏と表を抉るベストセラー作家が贈る、渾身の自伝的現代史!
感想・レビュー・書評
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ひるおびで紹介され話題!
東京は、日本は、これからどんな未来に突き進んでいくのだろうか。日本の裏と表を抉る著者の自伝的現代史!詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
題名だけでは東京で開催された2つのオリンピックに関する書物だと思ってしまうが、もちろんオリンピックのことは書かれているもののオリンピックだけでおさまらない、戦後の復興期から現代までの膨大な日本体験記と言っていい書物。読み始めると、アメリカの田舎から出てきた二十歳そこそこの若者が目の当たりにしたニッポンの風景が生々しく現れる。昭和オリンピックの頃の東京はこんな様だったのかとたくさんの発見があった。欧米人が感じる日本の世界の立ち位置、主流から遠く離れて極東のはずれに存在しているという地理感は、新鮮であった。
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2021年7月26日読了
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訳者あとがきにある「ロバート・ホワイティングというアメリカ人アウトサイダーが体験した東京の半世紀の歴史、自伝的ノンフィクション」がまさにその通りという読後感。
600ページの大著には、昭和の東京の姿がリアルに描かれていると思う。高度成長期とはなんだったのかをこの書を通して知るのも面白いかもしれない。 -
1952年府中の米軍基地で勤務を始めた著者。除隊し、英会話の先生をしたり、フリーライターになったり。当時の六本木の不良外人やヤクザの話、東京オリンピック渡辺恒雄、石原慎太郎、アニメ「巨人の星」、日本のプロ野球、力道山、プロレス、バブルの話など、ここ50年の日本の話。
これは激しく面白かった。
知らないことも多かったし、知ってることでも自分とは違う見方があって読んでいて全く飽きない。
知り合いのヒロキ・アレンの
話の引用で、なぜ東京がこんなに上手く機能しているかについて、「単一文化的だから。欧州やアメリカで多文化が共存する試みがうまくいってないのと対照的に。日本は独自の文化を守っている。日本国民を改宗させるよりも中東全域をキリスト教に改宗させる方がまだ可能性がある。仏教や神道が浸透してるのではなく、"日本"という独自の宗教を確立してるのだ」
本来多様な文化を受け入れる多文化社会の方が「人に優しい」はずなのに、必ずしもそうとも限らないのかも知れない。 -
読売新聞2019120掲載
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大鵬 ロシア革命により亡命したウクライナ人のコサック隊員マルキャン・ボリシコと日本人の母親にできた息子 当時日本料だった北方の島サハリン(南樺太)で生まれた
モスクワへ帰った父とは二度と会うことはなかった
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無批判的日本代弁者 菊クラブ エドウィン・ライシャワー
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MLBの年俸が信じられないほど強烈に上昇したため、メジャーのスラッガーたちはわざわざ日本にいって最後の人稼ぎをする必要がなくなった
猪瀬直樹 死者たちのロッキード事件 -
昭和30年代から現在までの著者の自伝的現代史。私自身の人生と重なりとても興味深い内容だ!