アイヌ童話集 (角川ソフィア文庫)

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  • Amazon.co.jp ・本 (288ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784044004248

作品紹介・あらすじ

自然や神(カムイ)と自由闊達に交流してきたアイヌの人々。彼らの間に伝わる様々な童話・説話には、アイヌ世界の豊穣が存分に描かれている。はじめてアイヌ文学に触れる人でも親しみやすいお話16編を集めた、珠玉の童話集。

 まえがき

よもやま昔話
 口のきけない子と熊の話
 流れてきた子どもの話
 鬼が島せいばつの話
 雲の船と男の子の話
 チャランケの話
 砂でつくった鯨の話
 おばけ鳥の話
 センタカイヌの話
 鬼鹿毛どのの話

パナンペ・ペナンペ昔話
 鬼のわなの話
 金と銀の子犬の話
 腹のなかの小鳥の話

オキクルミの昔話
 日の女神を救いだす話
 ききん魔を救い出す話
 神々がざんげ話をする話
 生いたちと晩年の話

解説
著者略歴

感想・レビュー・書評

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  • 童話集とタイトルにあるように、子供が読むことを想定し全話簡易な文章で訳されている。

    中川裕 氏の解説を読むとわかるが、文章にストーリー性を持たせるために、荒木田 氏が加筆・編纂した部分が多分に含まれるようである。

    「鬼鹿毛どのの話」の展開に少々ついていけなかった。

    当時の風習や考えを知る資料としては適当では無いが、読み物としては軽く読めて良いと思う。

  • 日本と同じような昔話がアイヌにもある。
    アイヌと日本では似ている考え方も多々あるようです。
    正月の北海道の海の雷鳴を聞きに行かなくては。

  • 流れてきた子のお話
    なんともほろりとさせられる話だ。

    チャランケの話を読んで思ったけど、シサム向けにカスタマイズされすぎてる気がする。

    アイヌの伝承にインスパイアされて、アイヌより立場の強い和人が書いた童話集だと念頭に置いて読む必要のある本だと思う。
    とはいえ、なかなかおもしろいお話もたくさん収録されている。

    ゴールデンカムイを読んでたので、ここはこういうシーンだとわかるところがたくさんある。ゴールデンカムイはすごい。

  • アイヌの文化について学べる本でした。
    色んなカムイが登場してアイヌの味方、時には敵にになります。
    アイヌが自分の子に読み聞かせをしている情景が浮かびます。

  •  私が入手した講談社文庫版のカバーイラストは池田仙三郎によるもの。アイヌ女性の口もとのシヌイェ(刺青)を嫌ったのか、カバーガールはムックリ(口琴)で口を隠している。
     収録作品中、「鬼鹿毛どのの話」に違和感を覚えた。文字を持たないアイヌ民族が手紙のやりとりをし、あまつさえ馬を乗り回す。おそらく、幕末に成立した話なのだろう。

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著者プロフィール

1882-1971年。岩手県盛岡生まれ。東京帝国大学卒。言語学者。アイヌ語学・アイヌ文学研究創始者。國學院大學名誉教授。『辞海』『明解国語辞典』など辞典の編纂、国語教科書の編修も広く行う。著書に『アイヌ叙事詩ユーカラの研究』『国語音韻論』ほか多数。


「2022年 『日本の敬語』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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