地図をつくった男たち 明治測量物語 (角川ソフィア文庫)

著者 :
  • KADOKAWA
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  • Amazon.co.jp ・本 (336ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784044007188

作品紹介・あらすじ

維新前夜から、陸地測量部(国土地理院の前身)に至るまで、測量と地図づくりに心血を注ぐ技術者たちがいた。深山幽谷に分け入り、1ヶ月を超える野営を繰り返しながら、測量や基準点設置を行う。また戦時下では大陸へと渡り、仲間を失いながらも測量を続けたが、敗戦ですべてを焼却した。元国土地理院技官の著者が、時に自身の経験とも重ねながら、日本の近代化の根底を担った知られざる闘いを追う。
文庫化にあたり、全体にわたって修正を加え、また第19章を追加した。

【目次】
はじめに
第1部 維新前夜から維新直後の地図作り
 第1章 明治維新前夜の地図測量技術
 第2章 陸軍省最初の測量技術者福田治軒
 第3章 沼津兵学校から巣立つ地図測量技術者
 第4章 傑出したテクノクラート小野友五郎
 第5章 開拓使測量を担った測量技術者たち
 第6章 もうひとつの日本全図――勧農局地質課に集った技術者たち
 第7章 外国人の湯治行きを阻止した測量師
 第8章 明治期の地図作りへと向かう地図方
 第9章 測量標石の始め
 第10章 使われなかった日本で最初の水準点

第2部 陸地測量部の地図作り
 第11章 「美しさ」から「正確さ」へ――犠牲となった「かきたてるもの」
 第12章 未踏の高山を目指した明治期測量隊
 第13章 測量登山黎明期――登山家ウェストンのころ
 第14章 劔岳登頂は柴崎芳太郎に何を与えたか
 第15章 戦場に送られる即席測図手たち
 第16章 報告書に見る技術者たちの日常
 第17章 文豪と地図
 第18章 測量標石に残された思い
 第19章 友の血で描かれた地図が、赤い焔と化して消えていく
 第20章 職人技のドイツ式地図から合理性追求のアメリカ式地図へ
おわりに
参考文献

著者プロフィール

1945年、横須賀市生まれ。1963年、北海道立美唄工業高等学校を卒業し、国土地理院に技官として入所。札幌、東京、つくば、富山、名古屋などの勤務を経て、中部地方測量部長を務めたのち、2001年に退職。同年、地図会社の株式会社ゼンリンに勤務。2005年に同社を退社し、「オフィス地図豆」を開業、店主となる。おもな著書に『地図の科学』『地形図を読む技術』(ともにソフトバンククリエイティブ)『地図を楽しもう』(岩波書店)『地図に訊け!』(筑摩書房)『地図を作った男たち』(原書房)などがある。

「2013年 『地図はどのようにして作られるのか』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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