宇宙と宇宙をつなぐ数学 IUT理論の衝撃 (角川ソフィア文庫)
- KADOKAWA (2023年2月24日発売)
- Amazon.co.jp ・本 (368ページ)
- / ISBN・EAN: 9784044007379
作品紹介・あらすじ
(章立て)
文庫版によせて
望月新一教授からの寄稿
第1章 IUTショック
第2章 数学者の仕事
第3章 宇宙際幾何学者
第4章 たし算とかけ算
第5章 パズルのピース
第6章 対称性通信
第7章 「行為」の計算
第8章 伝達・復元・ひずみ
感想・レビュー・書評
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IUT理論の導入についてわかりやすく説明されていたと思います。理論だけではなく、数学における仕事の位置付けや論文の発表など、数学者の仕事についても触れられているところは興味深く読みました。
IUT理論の概略は理解できましたが、そこから深い世界があるということも同時に感じ取れました。実用されている楕円曲線暗号の話にも触れられていましたが、IUT理論もいつか応用されることや何か身近に来るような時代が来るかもしれず、それが今から楽しみにもなりました。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
たしかに難しいんだけど、すごく丁寧に説明してくれています。
本の内容はIUT理論に関する話。
これが現在進行形っていうのがまた面白い。
数学に興味が出たし、著者の他の本も読んでみようと思いました。
あとがきに書いてあった、「庵野監督によるIUT理論のCG化」がとても気になります。 -
IUT(宇宙際タイヒミュラー)理論の確立に至るまでの流れ、その要素となる考え方、対称性通信やIUT理論のキモが紹介されている。
普段数学に触れていない読者にもわかりやすいよう、かなりかみ砕いたり例を多用して説明されておりわかりやすい。
IUT理論の概要やそのすばらしさを中心に触れているため、これによりどのようにABC予想が証明されたのかはあまり触れられていないが、ABC予想の難しさ(たし算とかけ算が密接に絡み合っている点)とその難しさをどう解決するのか、その考え方については触れられている。