世界基準の「部下の育て方」 「モチベーション」から「エンゲージメント」へ

著者 :
  • KADOKAWA
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感想 : 10
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  • Amazon.co.jp ・本 (224ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784046041524

作品紹介・あらすじ

・部下は会社の「資産」ではない
・自らの成長を止めた上司は人を育てられない
・部下が大事にしている「価値観」を知っていますか?――
元GEクロトンビルのマスター・トレーナーが教える「人を育て、導く方法」。
1万人の幹部候補を育てることで見えてきた、
「部下のエンゲージメント」を高め「成果を出す」マネジャーの新潮流

感想・レビュー・書評

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  • 人材育成するにはまずは自分のマインドから、
    ということで育成の心構えから何のためにやるのか?
    といった根本的な話を中心に記載してくれている本。

    この手の本は、どうしても手法に多くページを
    割いている傾向があったので、読んでみて面白かったし、
    自分も意識して取り組まないといけないと思った。

    手法についてもある程度触れてはいますが、
    細かいところは専門書も合わせて読むと良いと
    思います。

    【勉強になったこと】
    ・部下を育成する理由
     後継者育成
     部下の人材価値の向上
     恩返し

    ・管理職の三大義務
     ①業績目標の必達
     ②組織の活性化
     ③部下の育成

    ・人の成長を促す要因は以下3つであり、
     かつ、より大きな要因については
     上から7:2:1となっている。
      仕事を通じた経験
      重要な他者との出会い
      研修のような学習機会

    ・エンゲージメント・リーダーの条件
     ①幅広い思考
      ・曖昧さや不確実性を管理する
      ・ビジョンを設定し、その達成を追い求める
      ・正しい製品やサービスを採用する
     ②自己および他者の育成
      ・継続的に学び続ける
      ・決してあきらめず、現実と向き合い、
       逆境にも立ち向かう
      ・チームとしての学習を奨励し、実現できる
     ③グローバリスト
      ・世界の出来事に敏感である
      ・多くの人々と関係性を持つことができる
      ・グローバルな視点を持って機敏に行動できる
     ④良い聴き手
      ・自我を抑え、謙虚にふるまえる
      ・識見や明確さを追い求め、先入観にとらわれない
      ・「言う」ことは最小限にして、
       より多くの質問をする
     ⑤コミュニケーター
      ・ストーリーを語り対話を行うことで、
       他者との感情的なつながりを築ける
      ・人を鼓舞して行動を起こさせ、
       コミットメントを高められる
      ・目的を決め、人々の力を結集して
       事に当たらせることができる
     ⑥ネットワーカー
      ・複眼思考によって、問題を生み出している
       複数の要因間の関係性を見抜ける
      ・技術力を活用できる
      ・指示するより影響を与える

    ・部下のエンゲージメントを促進するスキル
     KNOW(知る):
      ・自分自身のことを、個人として、
       チームリーダーとして知る
      ・部下にとって何が最も重要かを知る
      ・情熱と長所を知る
      ・さまざまな文化や世代を横断して作業を行う
     CONNECT(結びつける):
      ・部下と会社の目標を結びつける
      ・心と頭を結びつける
      ・協力的環境を構築する
      ・討論や意思決定を奨励する
     TRUST(信じて任せる):
      ・部下を信頼し、意思決定を任せる
      ・信頼に必要な要素を認識する
      ・不信が持つ影響力を理解し、信頼した人に
       裏切られたときに何が起きるのかを把握する
     COACH(コーチング):
      ・コーチングを行うのが適切な状況か確認する
      ・部下が成功する上で必要な指導を行う
      ・信頼関係を構築した上で指導を行う
     APPRECIATE(感謝する):
      ・さまざまな探求の旅を評価する
      ・成功や業績を認める

    ・個人の業績を測る理論:AMO理論
     P = f(A, M, O)
      P:Performance
      A:Ability
      M:Motivation
      O:Opportunity
     上記だから、そもそもスキルが無いといけない
     ということなのかなとは思う。

    ・部下への対応の仕方は習熟度に合わせて、
     4段階ある。
      指示 → コーチング → 支援 → 権限委譲

    ・ブレイクスルー(急激な成長)のきっかけ
      ①修羅場の経験
      ②重要な他者との出会い
      ③現業部門と本社間接部門間の異動
     圧倒的に①が多いんだろうなあとは思う。

    ・GEで取り組むOJD(On the Job Development)
     ①挑戦的な職務を割り当てる
     ②より大きな職務に取り組む機会を与える
     ③目にとまる機会を増やし責任を持たせる
     ④率直な評価とフィードバックを与える

    ・フィードバックのコツ
     本来の目的:
      本人の行動を客観視させ、その行動が人間関係や
      仕事の成果にどう影響するのかを把握させること

     上記を踏まえてのポイント:
      ①推論・判断ベースは不適切
      ②観察したことに基づく。描写的に。
      ③発言・行動ベースで。具体的に。
      ④率直に
      ⑤自分のことは棚に上げて
      ⑥改善点を話して(ネガティブで)終わる
      ⑦ポジティブなことをネガティブなことの前に
       3つ言う

    ・グローバル・ビジネスを牽引するリーダーに共通して
     見られる際立った能力は以下。
      自己認識能力
      共感能力
      洞察力
      胆力
      影響力

  • マネジメントを行う新リーダーから中堅にオススメ。考え方を理論から教えてくれ、その上で具体的な質問事例まで書いてくれてるため、明日からでも部下に実施できるイメージが湧く本。

  • いろんな理論があまり整理されずにたくさん書いてあるのでちょっととっつきにくいかな。。

  • 部下の育て方、という書名だが、そもそも、私が知りたいことにフォーカスして読んだため、私としては関係の質を上げるために必要なことを多く読み取った。
    すぐにできることが紹介されているため、一つ一つできることをやってみたいと感じている。

  • 2020/12/4

  • 元GEで人材育成をされていた方に著書。
    勘や経験だけではなく、手法に基づいた育成について述べられている。日本ではこうした体系だった育成ノウハウがないので非常に参考となる。

  • 部下の飛躍はあなたかもしれない。そのフレーズが印象に残る。コーチングを重要視したくなるが充分にティーチングも必要になる。

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著者プロフィール

1960年、茨城県生まれ。元GEクロトンビル・アジアパシフィック プログラム・マネジャー。株式会社TLCO代表取締役。上智大学グローバル教育センター非常勤講師。83年早稲田大学卒業。政府系シンクタンク、IT企業の企業内大学にて職能別・階層別研修や幹部育成選抜研修の企画・講師などに従事。2007年GE入社。世界最高のリーダー育成機関として知られる「クロトンビル」で、日本人として唯一リーダーシップ研修を任される。日本・アジア太平洋地域の経営幹部育成プログラム責任者として研修を実施。14年に退社し、独立。

「2022年 『次世代型リーダーの基準 世界基準で「話す」「導く」「考える」』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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