野生のアイリス

  • KADOKAWA
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感想 : 13
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  • Amazon.co.jp ・本 (120ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784046053664

作品紹介・あらすじ

2020年にノーベル文学賞受賞を受賞した詩人、ルイーズ・グリュック。
日本で翻訳版のなかった女性詩人の代表作を対訳(英語の詩も掲載)でお読みいただけます。
原書『The Wild Iris』は1993年にピュリッツァー賞詩部門受賞。花をモチーフにした美しい作品集です。

翻訳は、詩人、エッセイスト、ウィートン大学英文学部准教授の野中美峰氏。
原作の世界観を極限まで再現した流麗な翻訳詩をお愉しみください。

感想・レビュー・書評

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  • ノーベル文学賞・グリュックさんの詩の魅力 個人の苦悩、花や木にたとえ普遍化 米文学者・木村淳子さん|好書好日
    https://book.asahi.com/article/13820167

    「野生のアイリス」 ルイーズ・グリュック[文芸書(海外)] - KADOKAWA
    https://www.kadokawa.co.jp/product/322104000621

  • 語り手は詩人と草花と神。最初は春の初まり、
    そして夏から9月。植物が目覚めそして目を閉じるまで。

    植物は力強く、神は時に傲慢で、人間は問いかけ、そして祈る。

    神の視点が難しかったですね。私は神様にはなれそう
    にもないです(;'∀')
    やはり日本人の感性とは違ったものがあるなぁと再確認。
    読みこなせるようになるといいのですが。

    2020年ノーベル文学賞受賞。
    本書は左ページに日本語訳、右ページに原詩。
    とりあえず日本語訳を少しずつ読みました。

  • うつくしく、そしてときにするどく、静謐な舞台設定の詩に心を奪われた。
    沢山の花や樹々、庭園と創造主。それらを主題とした今作は傑作だと思う。
    己自身か、或いは、創造主からのメッセージなのか「おまえ」呼ばわりしながらも作品全体に漂う、温かな印象があり、作品の静謐な印象を崩さない。
    2020年にノーベル文学賞を受賞したルイーズ・グリュックは色んな方に読んで欲しいと個人的に思い、そして今作を翻訳した、野中美峰さんにも注目したい。

  • ぎりぎりの淵で、世界(つまり自分)との内的な対話を繰り返して紡がれた言葉たち。傷口をえぐるような営みだったのではないかと想像します。それだけに、どの詩にも光が差しているような美しさがある。明るい陽光というよりは、一条の月明かりや、夜明けの薄墨色の光や、暮れ方の残照のような光のほうが多いかもしれない。慈愛を感じられる詩集。

  • アメリカの有名な詩人であり、日本では初めて翻訳された詩ということである。
     日本の俳優か誰かが朗読してくれればいいのだが、そうでないとなかなか皆が知るようになることはむずかしいのかもしれない。

  • 今頃の球根のように己と向き合っている人にとって寄り添ってくれるような詩集。
    孤独ではあるけど、孤立してはいない。

    shine 光 という語が多くの詩で使われており、とても静かで救いもあると感じた。

    今年出会えて本当に良かった。

  • ノーベル文学賞受賞作家であるルイーズ・グリュックの初邦訳の詩集。読んでいて溢れんばかりの花の芳香、光、瑞々しい風を感じました。登場するのは庭作りをする詩人や創造主の神、数々の草花たちで、それぞれ独立している作品でありながら、全体でひとつの作品のようにも読めます。光があり、水が流れ、風が吹き、そして湿地や暗がり、夜や闇がある。自然と共に生き、祈りを捧げ、神と対話する。作品そのものがある人の一生涯にも思えます。どの詩も素敵ですが、中でも『銀のユリ』がお気に入りです。装丁も素敵で繰り返し読みたい詩集です。

  • 4.08/140
    『ノーベル文学賞受賞の詩人、ルイーズ・グリュックの傑作、ついに翻訳。
    2020年にノーベル文学賞受賞を受賞した詩人、ルイーズ・グリュック。
    日本で翻訳版のなかった女性詩人の代表作を対訳(英語の詩も掲載)でお読みいただけます。
    原書『The Wild Iris』は1993年にピュリッツァー賞詩部門受賞。花をモチーフにした美しい作品集です。』
    (「KADOKAWA」サイトより▽)
    https://www.kadokawa.co.jp/product/322104000621/

    野生のアイリス
    (冒頭)
    『苦しみの果てに
     扉があった。
     わたしの話を最後まで聞いて。あなたが死と呼んでいるものを
    わたしは憶えている。』

    原書名:『The Wild Iris』
    著者:ルイーズ・グリュック(Louise Glück)
    訳者:野中 美峰
    出版社 ‏: ‎KADOKAWA
    単行本 ‏: ‎120ページ
    ノーベル文学賞

    メモ:
    『 At the end of my suffering
      there was a door.
      Hear me out: that which you call death
      I remember. 』

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著者プロフィール

20-21世紀アメリカを代表する詩人の一人。2020年、ノーベル文学賞受賞。1943年、ニューヨークに生まれ、ロングアイランドで育つ。1993年、『The Wild Iris』でピュリッツァー賞詩部門を受賞、他に全米図書賞、全米批評家協会賞、ボリンゲン賞、米国詩人協会のウォレス・スティーヴンズ賞など、数多くの賞を受賞。現在はイェール大学で教鞭を執る。

「2021年 『野生のアイリス』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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