あさひやま動物記(2) カバのカップルと夢みるゾウの群れ (角川つばさ文庫 D こ 1-2)

著者 :
  • 角川書店(角川グループパブリッシング)
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  • Amazon.co.jp ・本 (219ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784046311603

作品紹介・あらすじ

動物園の人気者、ゾウ。日本の動物園とゾウの間には、いろんな歴史がありました。花子、タロウ、アサコ、ナナ。旭山動物園にかつていたゾウたちです。本来ゾウは群れで暮らす動物。ゾウを群れで飼育することができたら、繁殖も夢ではありません。ゾウ飼育の歴史、ラブラブのカバカップル、野生のシベリアトナカイ、サル山の闘争など、またまた事件がいっぱい!

感想・レビュー・書評

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  • ◯印象に残った話
    ゾウの歯の生え変わりは水平交換
    絵本「かわいそうなぞう」
    旭山の飼育方針
    カバの授乳、まきふん
    トナカイはアイヌ語由来
    初の宇宙到達はアカゲザル

    日本人全員が野生動物の将来を考えていかなければ、この日本を自然豊かな国として未来に引き継ぐことはできない。

  • 観に行くなら、観に行ったなら、読んだ方が良い。

  • 今もメディアで取り上げられる旭山は行動展示ありきだと思う。テレビをほとんど見ないので違ったら申し訳ない。

  • 小菅正夫は今、旭山動物園の名誉園長で、かつて旭山がどん底から有名になっていった時期はずっと現場の園長でした。
    内容はタイトルがすべて。旭山動物園の動物たちの記録です。

    200ページ超の中で取り上げている動物は「ゾウ」「カバ」「トナカイ」「サル(アカゲザル)」の4種。
    決して人気がないわけではないが、 僕たちが旭山動物園と聞いてイメージする動物ではありません。むしろ今いない動物もいる。

    今もメディアで取り上げられる旭山は「行動展示」ありきだと思う。(テレビをほとんど見ないので違ったら申し訳ない。)
    ゆえにメディアで語られる旭山の歴史も「行動展示へ到る道」だ。(だから見てないけど、たぶん。)
    確かに「閉園の危機→行動展示で起死回生→運命逆転、日本一→そして世界へ」というストーリーはいつ聞いてもぞくぞくする。

    でも行動展示は目的ではなく、目的を達成するためのツールですよね。
    旭山の目的、つまり理念を達成するには行動展示でなくったっていい。
    けれどやっぱり行動展示に繋がらない動物たちの物語は語られない。それ自体は悪いことじゃない。行動展示を語るなら僕だって相応の取捨選択をする。

    ああ、だがしかし・・・語りたいのが理念そのものだったなら、どう?
    行動展示以外のすべての動物にも理念は反映されているはずです。だってすべてに反映していないものを理念とは呼ばない。

    理念のために始めたことがあるなら、理念のために意図して止めたこと、があるはずだ。
    止めたことは理念にとって「悪い」から止めたことでしょう。悪いことは語られたがらない。
    そしてこの語られなかった物語にこそ、旭山の本当があると僕は思うのです。

    これまで知り得なかった旭山の動物たちの物語が淡々と綴られています。
    淡々だけど描写されるのは命の生死だ。沸き上がる感情は淡々ではいられません。

    って、本の内容には一切触れてないですね(笑)
    いやさ、僕が話して物語を卑小化したないんです。
    そうこれは旭山の最高の物語。
    小菅正夫って旭山動物園にとって最高の語り部の話に耳を傾けてください。
    あー、このシリーズ本当に好き。

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著者プロフィール

札幌市円山動物園参与、北海道大学客員教授

「2022年 『NHK子ども科学電話相談 動物スペシャル!』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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