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- Amazon.co.jp ・本 (280ページ)
- / ISBN・EAN: 9784047021136
作品紹介・あらすじ
わたしたちが当たり前に思っている「家族」は、ある歴史的時代に成立した思い込みにすぎない。家族の常識を相対化する近代家族論の、日本における草分けの一人である家族社会学者の著者が、江戸期から現代までの家族の実像をつぎつぎと解き明かし、現実と理論の間を往還しながら家族の曲がり角の向こう側を描き出す意欲作。
感想・レビュー・書評
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「近代家族」の誕生を人口との関係から論じている。高度成長期に女性が労働から外れ、「主婦」が誕生したのは、あの時代が日本では、多産少死時代にあたり、労働力が過剰に供給されていたから、は初めて読む説である。単に西洋へのあこがれから「主婦」が誕生したと思っていたが、それを可能にした経済的事情がわかったのは大きい。
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2000年に出版された本だが、近代家族論+人口学という今日の家族社会学に与えた著者の影響力は大きいのだなということを改めて実感する。指摘や考察の鋭さは流石。学術書ではあるが謎解きのような感覚で読んでしまった。
本書全体を通してところどころにフェミニズムへの批判(アカデミアを念頭に置いているようだ)が書かれている。各章の初出は90年代でいろいろとあったのだろうなと邪推してしまうが、批判しながらも本書で示されている問題意識や結論などは結局はフェミニズムとも通底するものだと思った。 -
P1163「性別分業は誰の利益か」納得
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