死者の救済史―供養と憑依の宗教学 角川選書 354

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  • Amazon.co.jp ・本 (266ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784047033542

作品紹介・あらすじ

死者の想いをどのように受けとめ、どう対処していくかという問題は、我々にとって切実な課題である。死者となった祖先は生者を見守っていると考える一方で、怨念や羨望に苦しむ死者は、生者に不幸をもたらすとも考えられてきた。死者が安らかな存在に昇華すれば、死者と生者は共に救われる。民衆宗教史の大きなテーマに対して、日本仏教の土着化に新たな視点を提示、日本人の宗教観を明らかにする。

感想・レビュー・書評

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  • 日本人が死者に対する畏れに対処するにあたって、強力な
    武器として輸入した仏教がいかに機能してきたかということ
    が改めてよくわかる本。そして後半ではシャーマンの
    神懸かりと預言者の神の幻視とが、峻別するほど違うもので
    はないということを看破する。読みやすいが読み応えのある
    本だった。こんな本が図書館の「冠婚葬祭」コーナーに
    置いてあることの不思議。

  • 宗教学としても民俗学としても歴史学としても人類学としても読めるし、文化史や文学史の知識も増やすことができる。
    いわゆる「文系」のいいとこどりができるような本。面白い!

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著者プロフィール

1949年、長野県生まれ。東北大学大学院文学研究科宗教学専攻博士課程単位取得退学。宮城学院女子大学専任講師、弘前大学教授、筑波大学教授などを経て、現在は駒澤大学総合教育研究部教授。博士(文学)。専門は宗教学、とくに民俗・民衆宗教の宗教学的研究。おもな著書に、『悪霊と聖霊の舞台』(どうぶつ社)、『民間巫者信仰の研究』(未來社)、『近代日本の民衆キリスト教』(東北大学出版会)などがある。

「2019年 『増補 死者の救済史 』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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