巨大地震: 首都直下地震の被害・防災シミュレーション (角川oneテーマ21 C 99)
- KADOKAWA (2005年10月1日発売)
- Amazon.co.jp ・本 (177ページ)
- / ISBN・EAN: 9784047100176
作品紹介・あらすじ
企業情報流出、震災被害などを最小限に防御する対応マニュアル。
感想・レビュー・書評
-
本書は、元内閣府審議官(防災対策担当)らが監修したもので、各省庁や中央防災会議の資料等いわゆる公的資料を中心に書かれた本です。
つまり、東日本大震災前の2005年の刊行時における政府見解等に沿ったものと考えられます。
そういう意味で、東日本大震災を振り返り、当時不足していたもの等を考えるにはいい材料だと思いました。
内容として、企業活動について38ページ、国・自治体について30ページ、ボランティアについて41ページという按分となっています。
このことから、国・自治体の活動の紹介ばかりではなく、本書を読んだ読者自身による活動を期待している向きもあるのではないかと考えられます。
とはいえ、国の施策について、
・病院や学校などの避難場所となる施設の耐震化が不十分であると認めているが、耐震化が推進されていないこと
・長周期地震動による影響について言及があるが、東日本大震災以前話題になることもなく、対策が取られていなかったこと
・企業のサプライチェーン等への対策について努力目標を定めていたが推進されていなかったこと
・津波のハード対策が不十分であると認めているが、対策が進んでいなかったこと
・施策の取捨選択が必要であるとわかっていながら、できていなかったこと
とか、津波対策に関する記載は1ページのみ、原発対策等に関する記載は皆無とか等、東日本大震災で不都合が露呈した形となっている。残念ながら、ここらへんが当時の限界だったのでしょう。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
[ 内容 ]
企業情報流出、震災被害などを最小限に防御する対応マニュアル。
[ 目次 ]
第1章 巨大地震(首都、「直下地震」直撃か;「関東大震災」の再現 ほか)
第2章 首都直下地震発生!(政府発表の「巨大地震」の想定;地震発生の四つの時間帯 ほか)
第3章 巨大地震と企業(事業継続計画の重要性;BCPとは何か? ほか)
第4章 国・自治体の備え(首都直下地震に対する政府の取り組み;南関東地域震災応急対策活動要領 ほか)
第5章 最大の防災力(80%の人命を救った地域住民、ボランティア/ボランティア登場;ボランティアが、はじめて法律上に明記 ほか)
[ POP ]
[ おすすめ度 ]
☆☆☆☆☆☆☆ おすすめ度
☆☆☆☆☆☆☆ 文章
☆☆☆☆☆☆☆ ストーリー
☆☆☆☆☆☆☆ メッセージ性
☆☆☆☆☆☆☆ 冒険性
☆☆☆☆☆☆☆ 読後の個人的な満足度
共感度(空振り三振・一部・参った!)
読書の速度(時間がかかった・普通・一気に読んだ)
[ 関連図書 ]
[ 参考となる書評 ] -
NDC分類: 369.31.