もうこのマンガは競馬をしている者にはたまりません。
馬の絵がリアルで、可愛くて、ただただ眺めているだけでいいという気持ちになります。
作者の馬たちへの愛情がひしひしと伝わってきます。
最初の方は名前しか知らない昔の競争馬たちの話だし、人間目線で描かれているので正直面白いとは思いませんでした。
絵がきれいだな~と眺めて楽しむという感じで。
でも段々自分の知っている馬たちが出てくるともう嬉しくて・・・。
しかもその馬の目線で描かれているのが楽しい。
あの時のレースはあの馬にとってはこんな感じだったのかな?と思い返しながら見れるのもいい。
特にスイープトウショウの話には笑えました。
ワガママで気難しいイメージだけど憎めない馬。
あの性格は実はボーイじじいの霊がとりついてたからだ・・・って。
ホント、何をやるのかな~とハラハラワクワクさせる話題性のある馬でした。
引退すると知った時は心にポッカリ穴があいたようになり泣いてしまいました。
またこのマンガでは、ちゃんと馬の性格を知った描き方をされていて、例えばゼンノロブロイなどは自分のことを「僕」といってます。
確かにあの馬はいつも優等生という感じだったから「俺」じゃないよな~と思い、そんな小さな所でも感動しました。
ウォッカはクールビューティーな女王様として描かれていて、ダイワスカーレットはそれに対してちょっとコミカルな感じで描かれています。
ダイワスカーレット好きな私には、表紙も2頭が激闘した思い出のレースだったのが嬉しい。
こんな感じで競馬をしている人にはたまらない一冊になってます。
競馬歴が長ければ長いほど楽しく読めるマンガだと思います。