包丁さんのうわさ オウマガトキの儀式

著者 :
  • エンターブレイン
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感想 : 4
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  • Amazon.co.jp ・本 (301ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784047292659

作品紹介・あらすじ

包丁さんは誰でも殺せる。だから憎いやつがいたら、殺してもらえる。フリーホラーゲーム「包丁さんのうわさ」完全ノベライズ-。

感想・レビュー・書評

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  • 教師のパワハラ、セクハラに苦しむ中学生4人が、憎い人間を誰でも切ってくれるという「包丁さん」を呼び出したところ、自分たちまでも狙われ学校内を逃げ惑う。

    ゲーム&ラノベ大好きな知り合いから、好きそうという理由で勧められた一冊。
    ゲームのノベライズ版と聞いて納得した。いかにもゲーム的というか、スピード感があって映像が目に浮かぶよう。

    乱暴に言えば、面白半分でコックリさんを呼び出したら酷い目にあった、みたいなよくある話なんだけど、いつの間にか人殺しの道具にされてしまった少女たちが哀しい。
    結局一番怖いのは、人間の身勝手な醜い心ということか。

  • これを読んでいる誰かへ
    きっとこれをみたとき
    私は死んでると思う
    だって
    あれは化け物だもん、
    ひとじゃない
    きっとだれひとりとして
    かえれないよ
    包丁さんをよんじゃだめ
    よんだら
    ぜったい死ぬから

  • ※原作プレイ済

    ホラーゲームというと、やっぱり人の残虐性というか、人の汚い部分が見えてきますね。
    誰が本当の化け物なのか。
    こういうのってやっぱり大抵人間なんですよね。思考を持ったが故の犯罪者。人は誰しも化け物なんだと私は思います。憎しみがない人間なんていないでしょうしね。夢の中で殺したり、殺されたり、何を一体考えるかわかりませんね。

    この世の中は、決してハッピーだけじゃない。アタリマエのことを再認識させられました。
    そして、人間はやっぱり汚いんだなって思います。
    信用、信頼。
    そんなものは本当に曖昧で、真実じゃないって思います。
    人間は自分が一番大事なんです。
    誰かを救おうって人間はやっぱり少ない。だからこそ、そういう希望で最後包丁さんは待ってくれたんですね。
    原作だとそこらへん、語られてなかったのでここはグッドですね。

    この本を別名にするなら、『包丁さんの本音』ですかね。

    というのを書くのは理由がありまして、包丁さんたちの心が原作と違いわかります。
    まぁ原作は逃げる方をメインにしてるので仕方ないのですが……。
    そういう意味でこの本は、包丁さんをほぼほぼメインにしているので、原作プレイした方が読むと補完的にいいですね。
    『病気』、『命』。
    最初に殺しを命じた人が憎いですね。
    癒やしが、殺しになるってのが特に。
    生まれたくて生まれたわけじゃないのに、そういうカミサマになった。

    さて……この包丁さんのうわさに限っていえば、
    主人公は美春たちですが、ヒロインは包丁さんですかね。補完的な内容的な意味で。
    この物語はいわゆる都市伝説系の物語なのですが、こういう話は村や町などではたくさんありそうですね。
    実際にこんな現象が起こるとは思えませんが。
    まぁ一重にしようとも思いませんがね。
    自分の手を汚さずに、人を殺す。都合が良すぎる話です。

    遊び事のようなことで、呼び出されてヒトゴロシをさせられる。
    怒るのも無理ないですし、憎しみを抱くのも仕方のない話です。

    再び包丁さんの世界から彼女たちがあらわれないことを願いつつ、感想を終えます。

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