幼女戦記 6 Nil admirari

  • KADOKAWA/エンターブレイン
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  • Amazon.co.jp ・本 (425ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784047342101

作品紹介・あらすじ

生存とは、いつだって闘争だ。
帝国軍、ターニャ・フォン・デグレチャフ中佐は
極寒の東部戦線において文字通りに原初的な事実を『痛感』していた。

精緻な暴力装置とて、凍てつき、動くことすら、骨を折る季節。

なればこそ、冬には策動の花が咲く。
矛盾する利害、数多の駆け引きが誰にも制御しえぬ混迷の渦を産み落とす。

誰もが嘆く。こんなはずではなかった、と。
さぁ、覚悟を決めよう。
何事も、もはや、驚くには値しない。

感想・レビュー・書評

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  • 占領地を放棄し賠償請求も無し。すべて戦前の状態に戻す。
    望んだ侵略戦争ではなく、防衛戦争である以上ターニャの案は至極真っ当でありながら受け入れられない。
    このまま続けると破滅が待っているというのに。

    この辺りのジレンマを読んでいて共感できるのはなかなか得がたい経験でした。
    ただしそれが故に全体として爽快感がなくダラダラと感じたので星一つ減

  • 連邦との消耗戦の中、サラマンダー戦闘団も
    練度を重ねて頼りな軍団になりました
    政治的な要請で使い勝手の良い武器も進化し
    つつありますが、長引く戦いの終止符模索で
    同盟国イルドアとの外交もどきにレルゲン大
    佐が・・・(´・ω・`)

  • だんだん難しくなってきた。

  • 東部も西方も北方も南方も手詰まり感。あっちにもこっちにも配置転換されまくるターニャ部隊に苦笑。多分本人たちが一番苦々しいのだと思う。
    舞台がどう転換していくのか、戦況の手詰まり感がそのまま読み手のモヤモヤになる。

  • 2022/07/17-07/22

  • 「驚くには値しない」ー最後の方の2人の登場人物が言ったこのセリフが今回の目玉かもしれません。作者があとがきで言及したように、別に魔術の世界でなくても本当に当てはまる言葉だと思います。この巻はどこか教訓的なところがありました。

  •  6巻にもなってきて、この状況だと少しダレてくる。問題が起きてそれが表面的なものはすぐに終わり、潜在的な脅威は将来起こるだろうと予想できるが、いま現在は静かなので盛り上がりには欠ける。ターニャの大隊が大きくなった事でもう少し、ラノベ的な俺つえーを出しても良いのにと思ってしまう。
     メアリーはターニャの将来のライバルとして登場したはずだ。それがどんどん無能さが目立つ。理想を追い求めて現実を見えていない。つまり、ただの少女だ。復讐に燃える純粋な少女とターニャの戦いを見たいのに、無能さがここまで見えると応援しにくい。一度、連邦に捕まり収容所に入って大変な目にあって現実を知り、強くなる的な展開がないとメアリーの株は上がらないままだ。
     東西南北と戦争をしているので、帝国の状況はあまり良くない。だが、この世界の国は大体良くない。帝国を含めて、周りの国が疲労したときに、合衆国がでてくるんじゃないだろうか。そういうジョーカーが出ないと、この世界大戦は終わりが見えない。帝国が行き当たりばったりで戦争をしていると、この巻で分かったのでいつかはそれも破綻しそうだ。

  • 出口戦略のないまま泥沼の総力戦に絡めとられてしまう帝国。組織論としての「失敗の本質」を知りたい人は、本書を読むとよい。

  • 戦闘シーンよりも政治よりの場面が多くなってきたが、それでも面白さは変わらない。

  • 第一次二次大戦時のヨーロッパ的異世界へ「幼女」として転生させられちまった元エリートビジネスマンの物語、その第6弾。

    この戦局においてはターニャの無双も出番はなく、ひたすら種種雑多な戦線に出向いていいようにコキ使われる、という描写が多かった気がしますね。
    主人公よりはサブキャラクターにスポットが多く当たる巻でもありましたね。ドレイク中佐はいいキャラだ。メアリーのポンコツ具合と対比されて、さらに男が上がっているようです。

    にしても。「オーバーロード作戦」の小ネタ解説には笑わせてもらいました。あの世界にアインズ様がいたらどうなるのか。相手が近代世界だろうと、ナザリック軍とともに問答無用で無双してしまうのでしょうねー。なにそれ読みたい。

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著者プロフィール

小説家。代表作に『幼女戦記』『約束の国』『ヤキトリ』『テロール教授の怪しい授業(原作)』など。

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