- Amazon.co.jp ・本 (488ページ)
- / ISBN・EAN: 9784047360174
作品紹介・あらすじ
ダンジョンができて3年。ダンジョン攻略が当たり前になった世界で、
社畜として生活していた芳村が、不意に訪れた不幸?な偶然で世界ランキング1位にランクイン!
のんびり生活に憧れて退職し、ダンジョンに潜ることにはしたものの、
手に入れてしまった未知のスキルに振り回されて、ダンジョン攻略最前線にかかわることに。スローライフの明日はどっちだ――!?
感想・レビュー・書評
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【書誌情報】
書名:D-Genesis ダンジョンができて3年 01
著者:之 貫紀[この・つらのり]
イラスト:ttl [とたる]
装幀:騎馬 啓人[きば・けいと](BALCOLONY.)
編集:ホビー書籍編集部
出版社:KADOKAWA(エンターブレイン)
発売日:2020年02月05日
判型:B6版
頁数:488
価格:1200円(税込1320円)
ISBN:9784047360174
【メモ】
・著者謹製のコンパニオン・サイトはこちら。
〈http://www.d-powers.com〉
・イラストレーター(とたる)のサイトはこちら。
〈https://ttl-sh-9.tumblr.com/〉
・角川公式。
〈https://product.kadokawa.co.jp/d-genesis/〉
・日本語Wikipediaが、なかば非公式設定集になっている。
〈https://ja.wikipedia.org/wiki/D%E3%82%B8%E3%82%A7%E3%83%8D%E3%82%B7%E3%82%B9_%E3%83%80%E3%83%B3%E3%82%B8%E3%83%A7%E3%83%B3%E3%81%8C%E5%87%BA%E6%9D%A5%E3%81%A63%E5%B9%B4〉
【簡易目次】
口絵 [/]
CONTENTS [002]
CAUTION [003]
題辞 [004]
序章 プロローグ 005
第01章 そうして俺たちは仕事を辞めた 017
第02章 Dパワーズ始動 177
終章 エピローグ 461
人物紹介 [469-473]
あとがき [474-477]
著者・イラストレーター紹介 [478]
【感想】
テンポ良く軽いSF。面白い!
漫画やゲームに限らず、神話や映画や酒・美食に至るまで、ヲタク向け小ネタが膨大に埋め込んである。私は京都にいるので、ハイクラスの美食ネタと東京都東部の地理ネタには圧倒されてチンプンカンプンだった。
ストーリー面では、(ウェブ小説のややチープな)定石も踏襲しつつ、オリジナリディを織り込んでいる。またシーンによっては(「偉い人」の登場シーンなどでは)ハードボイルド風味な描写もある。
なにより書籍本体の装幀が素晴らしい。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
現代社会にダンジョンができて
ブラック企業勤めの主人公が
チート能力に目覚めて無双する
とてもよくあるお話
作者があとがきでいう
「現代の承認欲求が強いわけでもない大人」が
主人公であるところが本作の個性で
周囲にすごいと思われたいと過剰には思わないところは
意図通り良く描けている
問題はお話がまったくすすまないところ
ご都合主義でやらかしまくっている主人公たちが
失敗しないのは作者の言う通り別に問題ない
けれど1冊かけてこの話の進み方では
一体あとどれだけかかるのか
お話しが終わった後も登場人物たちの毎日は続くのだ
という形式は当然許されるし
終着点をもうけずに
日常毎日の何でもないことを描くこと
それ自体が主題という作品もあるだろう
けれど本作はそれでいいのだろうか
大それた欲求を持たず
せいぜい自分の周囲が幸せで
たまに美味しいものを食べられればそれでいい
という話に舞台設定がふさわしいのだろうか
いやそこだ
その落差がこの作品なのだ
と言えばそうなのだろうが
この舞台世界での主人公様たち御一行の覇道は結局
作者次第であるのに
周囲が称賛しかせず困難も挫折もないお話で
座り良く居続けられるものなのか
という銀紙噛みしめるようなお話 -
現世に異世界のダンジョンが現れたら?というシチュエーションの物語。
主人公があるきっかけでチート使いになるというのはこの手のストーリーではお約束です。
果たしてどのような展開になるのか、しばらく追ってみようと思います。 -
原作はWebのなろうで連載しており面白かったので、書籍版も読んでみた。
書籍版では登場人物に関連するエピソードが追加されており物語に深みが増している。挿絵の主人公がイケメンすぎるかな。もう少し野暮ったい方が共感できる。
作者が理系なのかサブカルチャーから最新科学まで満遍なく知識が無いと面白さが半減するが、注釈が大量に入っているので、興味があれば自分で調べて知識を深めることができる。
物語が本当に面白くなるのはまだ先なので、2巻以降にも期待している。