- Amazon.co.jp ・マンガ (290ページ)
- / ISBN・EAN: 9784047370784
作品紹介・あらすじ
文化への渇望、
そして“バンドをやってる友達”・南峻(ナンジュン)の
後押しを受けて、
初めての海外、日本・東京を訪れた少女・緑(リュ)。
レコードショップで手に入れた、
はっぴいえんど『風街ろまん』と
細野晴臣『HOSONO HOUSE』を握り締めて、
台湾に帰国した緑(リュ)は、
音楽と物語への想いを、
そして心に芽生えた南峻(ナンジュン)への恋心を、
一層募らせていく。
そんななか、敬愛する細野晴臣の台湾・台北での
コンサートツアーが決定して……。
細野晴臣デビュー50周年記念
ドキュメンタリー映画『NO SMOKING』台湾版で、
イラスト&デザインを担当した台湾在住の漫画家が贈る、
初連載作品、完結巻。
大切な音と大切な時間を隣で共有してくれた、
大切なあなたへ。
魔法の夜よ、どうか……。
●コミックビーム 公式ツイッター●
@COMIC_BEAM
感想・レビュー・書評
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「このマンガがすごい!オトコ編」第9位。
日本・台湾同時発売(コミックビーム21-22年連載)、台湾を舞台に描かれた台北の繊細な女性のお話。元は32ページの自主無料出版のマンガが、500頁超の本格単行本になった。それだけを聞くと、なんか特別センセーショナルな内容のマンガに聞こえて仕舞うが、読むと、極めて真っ当な不器用なほどの、細野晴臣が大好きな少女と、同じ音楽が大好きな男性の、「若いからこそ見えている・見えていない世界」のお話だった。
音楽があるから、私たちの間に、言葉はいらない
1枚の真っ白な紙に
どうすればぎっしりと文字が書けるだろう?
言葉にすれば難しい感情をー
もし簡単に、この思いをあなたに、伝えることができたら
どんなにいいだろう(下巻193p)
マンガを描く前はイラストレーターだったらしい。
繊細で精密な風景と
常にアップ顔で、常に頬を赤らめている全登場人物と
ストレートな女性の心理描写と
何を考えているのかわからない男性と
女性を的確な言葉と行動で助ける女友だちと
そして「風をあつめて(収集群風)」(はっぴいえんど)から
始まる日本の音楽への憧れ
ひいては若者台湾文化に息づく日本文化と
少し前の日本の都会の様にしか見えない台北風景。
日本のマンガ編集者が彼を見出し
日本の読者が一定彼を評価して
「第9位」になったのは、
とっても良くわかる気がする。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
よかった。終わり方も。
すばらしい時を過ごしてよかった。そのあともとてもすてきだ。 -
主人公・緑の、自分の気持ちと向き合おうとする姿に胸打たれます。私は薄っぺらく生きてきてしまったなぁ…
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小説を読んでいるみたいだった。
感情の機微がこんなにガシガシ入ってくるなんて、びっくりした。
セリフのない曖昧な表情だけで伝わる感情が、絵のタッチの緻密さも相まって、繊細さMAX!
絵が上手すぎる。
台湾の「文青」、こんな感じなんだろか。空気を感じられたような気がする。
文学とか音楽のオシャレな雰囲気。
緑が履いているサンダルがtevaみたいな形で、最近のものなのだなと分かる。後で調べて若いイラストレーターさんが描いた漫画だと知って、納得した。
驚いたときの表現が、日本のものとは違っていて面白い。
緑の字、彼女っぽい可愛らしい字だった。 -
すばらしかった。後半はなんだかウルウルしっぱなしだった。瑞々しい感性が迸る傑作だと思う。もう恋愛物語には心動かされないと思っていたけれど、カミさんと出会ったあの時を思い出した。週末にはデートに誘おうかな。
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読んでて色が見えたのは初めてだった
自分を見てるみたいで苦しかったけど大好きで愛しい漫画
南峻みたいな人 惹かれずにはいられない
はっぴぃえんど聴く度にタイムトラベルしちゃうな〜〜