政略結婚の夫に「愛さなくて結構です」と宣言したら溺愛が始まりました (ビーズログ文庫)

著者 :
  • KADOKAWA
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  • Amazon.co.jp ・本 (288ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784047374904

作品紹介・あらすじ

家族から虐げられる伯爵令嬢マルグリットは、王命で敵対する公爵家の次期当主ルシアンと政略結婚することに。
「お前を愛するつもりはない」
「わたしも愛する気はありませんので、どうぞご心配なく!」
「……」
冷遇されても明るく振る舞うマルグリットにルシアンは次第に心を開き、妻を愛するようになるが――不器用な二人のすれ違いは続いていき!?

感想・レビュー・書評

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  •  デロ甘な恋愛物。主人公の前向きさと、幸せになる事への不安が、噛み合っていて、上手い。キャラも立っていて、読んでいて納得できた。
     たぶん、あと2回位は読むんじゃないかな?作者さんに注目してみようと思う。

  • 家族からの酷い扱いのせいで、何に対してもかなりの耐性ができてしまったマルグリット。ルシアンに嫁いでからも冷遇されているはずなのに、すごく大切にされている、実家に比べて天国。と全く堪えていないのが面白い。辛いと思うところに気が付かないのは心配にもなるけれど。ルシアンが軟化してからも、自分が好かれることなんて考えてもいないのはもどかしい。辛くあたられることには堪えないけれど、好意を向けられることには慣れていないマグリットの反応も楽しかった。少しずつでも大切にされることになれて、自分がいたい場所にずっといられるといいな。と思った。

  • 実家での扱いが酷すぎたせいで、宿敵ともいうべき相手の家に嫁いでからの嫌がらせにノーダメージのマルグリット。
    強い、強すぎる。
    何だったら嫌がらせに対して甘いと評価を下すほどの余裕ぶり。
    実家にいるより余程幸せに暮らせていると本心から言えちゃうほどである。
    強いというより、もはや怖い。

    一方の結婚相手のルシアン。
    お決まりの「お前を愛するつもりはない」の台詞に「わたしも愛する気はないので、ご心配なく」と笑顔で返されてぐうの音も出ないという。
    逆に虐げられてもへこたれないマルグリットに気付けばころころ転がっていき、彼女の実家での扱いを知ってからは溺愛モードに突入。
    ただし恋心に無自覚のまま……え、無自覚のままであの溺愛っぷりだったの。

    そんな二人のラブコメディ、うん、ラブストーリーというよりはラブコメディと言っていいだろう。
    二人の互いの価値観の違いからくるすれ違いがもどかしくもコントを見ているようで面白かった。
    マルグリットは実家での扱いのせいで妙にたくましく少々の悪意はなんのその。
    それでいて好意を向けられることに慣れていないため、ルシアンの照れ隠しの言動の数々を嫌われて避けられていると判断。
    ルシアンはルシアンでマルグリットにまるで相手にされていないと勝手に落ち込むこと多数。
    途中からは完全に両片思いでしたよ、あなたたち。
    すれ違っていることに互いに気付いておらず、でも周りから見ればバレバレなので、もどかしく思っていたことだろう。
    特に二人のご友人たちは。
    この二人も何だか恋愛フラグが立ちそうなので、この二人の話も見てみたいなと思いつつ閑話休題。

    マルグリットが実家の面倒ごとを押し付けられていたこともあって意外に優秀だったことも、後々の展開に役に立った。
    あれだけマルグリットを毛嫌いしていたルシアンの母すら圧倒し、最終的にはとんだ拾いものだと認めるほど。
    このお義母様とマルグリットの対決も見もの。
    そりゃ腰も抜かすだろう……耐性強すぎですマルグリット。

    互いに別の理由で恋愛下手だった二人が政略結婚で夫婦になってから始まった初恋物語。
    コントのようなすれ違いを楽しみつつ、最後はちゃんと結ばれてのハッピーエンド。
    結婚式ではちゃんとできなかった儀式もこなしてのラストも見ものです。

    願わくば、前述通り、二人のご友人の話も読みたいのでスピンオフを是非に。

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