- Amazon.co.jp ・マンガ (176ページ)
- / ISBN・EAN: 9784048536899
作品紹介・あらすじ
突然、チワワちゃんが死んだ…。彼女にはたくさんの友達がいた…けど、本当は誰も彼女のことを何も知らなかったんだ……。
感想・レビュー・書評
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間も無く映画公開ということもあり再読。というか、もう何度読み返したかわからないくらい。「リバーズ・エッジ」とは違った意味で岡崎京子らしさ満載の作品集。
ふわふわとていた当時の時代感がよくわかる一冊。何となく毎日が過ぎていた当時が懐かしい。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
明日に備えて。表題作はマスト。
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油断していると絶望的な虚しさに襲われる。衝動に身を任せて逃げなければ。1日を生き延びるために欲望全開でいかねば。そんな焦燥感に駆り立てられていた若い頃を思い出した。まだ虚しさは私の背を追いかけてくる。ただ、ほんのすこし付き合い方がわかってきたかな。でもいまだに身を焦がすほど熱中できるものが見つからない。30過ぎても自分探しが続いている。
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全部全くちがったテイストのはずれなしの短編集。やっぱり岡崎京子の世界観すごい!えぐい感じと軽快さが絶妙!
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究極の雰囲気漫画、のひとつだと思う。
ことし映画化された「ヘルタースケルター」岡崎京子さんの短編集。
枕元に置いておいて、泥酔しながら数回に渡って読んだ。
内容は、正直言ってそれほど無い。
でも良い意味で、十代の時のような尖った気分になれる。 -
利重剛の映画に「BeRLiN 」っていうのがあるけど、プロットがよく似てるなぁ…って思いました。
ある人の人生を、別の人が切り取れるのって、ごく一面的で、みんながその一面を語って、でも、その人の人生は回収されなくて。
いつか、自分が死んだら、みんなは僕の人生をどう見るんだろうなぁとか、とにかく、切ない話でした。 -
岡崎京子はすごいなぁ。
何年経っても、すごいのが変わらないのがとってもすごい。
私がまだ若かった頃の空気を、感覚を、少し新しい気持ちで蘇らせてくれる。
若い時にも。そしてもう若くはなくても。違和感なく読めるマンガや小説は意外に少ないと知っている。私の中で岡崎京子と吉田秋生はたぶん、きっとずっといける!
しかし問題は母として子供に解禁するにはかなりデリケートなジャンルってことよね。 -
ああ、95年の空気だな、という短編集。
物語が終わった後に我々はどこへ向かうべきなのか、ということをいろいろな人が考えていた。なんでも無い日常へ戻ろう、と言った人は多かったのだけれど、岡崎京子もその一人だったのだなと確認できた。
僕らが日常へ戻れたかどうか、はまた別問題。 -
現代的な切なさがあるマンガ。岡崎京子の映画的なマンガの作り方が大いに発揮されていると思う。
http://booklook.jp -
バラバラ殺人事件の被害者の身元が判明した。
うちにも泊まりにきたチワワちゃんだと、
本名をニュースで見て、最初わからなかった。
生前のチワワちゃんを知ってた人、つきあってた人たちが
集まって、偲びつつ語り合って、
チワワちゃんが東京都すいせんの白いビニールに断片を入れられて
投げ捨てられた海にいく。
思い出話からチワワちゃんがどんな子だったかを描写してて、
でもつかみどころのなさがあって、
ひどい殺され方をしたけれど、みんな明るくてクールで・・・
現代の人間関係がとてもリアルに描かれていて、面白かったです。