- Amazon.co.jp ・本 (312ページ)
- / ISBN・EAN: 9784048671309
作品紹介・あらすじ
雪が降りそうな冬のある日。雑踏の中で僕はひとりの女の子とすれ違った。銀色の髪の、きれいな少女。なぜか、目が合った僕のことを驚いた顔で見つめていて…。でもそれはたった一度の偶然の出会い。なにも起こることはない、はずだった…。だけど数日後、僕は見知らぬ男女に連れられてその少女と再会する。デジタルツールを使わなければ誰からも知覚されず、誰のことも知覚できない"黄昏の子供たち"と呼ばれる特異な子供たち。少女は新たな進化のカギを秘めたその"黄昏の子供たち"の一人だった。互いに孤独を秘めた少年と少女が出会う、せつなく温かい物語。
感想・レビュー・書評
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借本。
著者の本はこれが初めて。
雰囲気がいいし、イラストもイイ。
続編出るのかな?出たら読みたいけど…ん〜(悩)詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
2019年度第6回新歓ビブリオバトル
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高校生の春道はある冬の日に少女と出会う。その子は機械を通してしか他人とコミュニケーションを取れない“黄昏の子供たち”と呼ばれる子供の一人だった。しかし、春道だけは肉眼で見ることができるし直接少女と触れ合うことが出来たので、その少女の担当官から交流を依頼されることとなる。
どう読んでも「いぬかみっ!」と同じ作者とは思えないほど純真な作風である。でも、あまりに純真すぎて特筆すべきことに全く思い付かなかったりしてちょっと困り気味。
科学についての突っ込みを封印したら語ることがなくなってしまって後悔。本当はいっぱい突っ込みたいんだけどね。そしたら世界観ぶっ壊してしまう気がして……。 -
切ないのは
僕に銀花の気持ちが少しわかってしまうからだろう
僕も必死にしがみつく
大好きな人に抱きついて離れないことがある
そして頭を撫でられて安心する
昔の僕なら大泣きしただろう
抱きつく相手のいない不安定な僕なら
そんな相手がいる銀花が羨ましいとすら感じるだろう
泣かないのは暖かさを知ったから
それが当たり前だから
僕は今に感謝しないといけない -
こういうディストピアめいた小説はラノベだと特によくあるけれど、話の設定上登場人物がどうしても少なくなる分感情や風景の描写が練りこまれている作品が多くて好き。この本も後半のシーンにはとても心を動かされた。続きが読みたいけど出ていないみたいなのよね……。
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この本を読んで、初めて「セカイ系」というジャンルの分類を知った。細かい設定にこだわりすぎている感じもしたけど、雰囲気は良く個人的には好きな作品でした。しかし、生きているものが認識できない、生きているものから認識されない、という世界はどんな世界なのだろう?とても想像がつかない。。
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あとがきより、続編を出す気があるらしいことに驚き。綺麗に一冊でまとまったお話だと思うのだけれど。
テーマはボーイミーツガール。所謂セカイ系。少年しか見えない少女と、たった一人だけ少女を見ることができる少年の物語。物語の構造はシンプルであり、ただ少年と少女が出会って仲良くなるだけ。消えゆく少女という秘密も明かされるが、起承転結を考えると突飛なことはしていない。それでも、読ませる。
著者の他作品を読みたくなった。「インフィニティ・ゼロ」の人だよと言われれば納得。 -
いわゆる「セカイ系」のSFボーイミーツガールもの。冬を舞台に、美しい情景描写と併せて静かに進んでいく感じが好き。タイトルと表紙絵が内容をよく表していると思いますので、表紙が気になったら買いです。
主人公の持つトラウマの表現が上手かった。同じ過去体験について前半で1回、中盤で1回、計2回表現されるのですが、1回目は無感情にさらっと流す感じで、2回目は真に迫る感じで。2回目はかなり怖かった。
ラブストーリーとしては1冊で綺麗にまとまっているものの、SF面では消化不良。気になるSF設定ですし、あとがきでは続編書くこということが表明されてますので、いずれ続編が出て欲しいです。
ブログ書きました: 「人類は衰退しました」の序章としての「銀色ふわり」
http://www.celestial-spells.com/logs/2012/10/fuwari.php