おちゃらけ王 (メディアワークス文庫 く 1-1)
- アスキー・メディアワークス (2011年2月25日発売)
- Amazon.co.jp ・本 (332ページ)
- / ISBN・EAN: 9784048702829
感想・レビュー・書評
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僕はもう世界にコミットすることを諦めていた。
(p.117/おちゃらけ王/朽葉屋周太郎)
読み始めは、読みにくくて読みにくくて仕方がなかった。貴族やら、魔王やら、不思議な力だとかファンタジーな世界観に頭がついていけなかった。妹がカップの中に入れるとかも。
序盤は途中に何度も読むのをやめてしまおうと思ったか。しかし、終盤になって、やっと世界観に慣れてきて、面白さがぐっと上がったような気がする。始めは面白くなかった名雪と魔王の会話も気づけば面白く、くすりと笑っていた。
最初から最後までハチャメチャでまるで嵐のようだった。好きなだけ登場人物が自由に動きまわり、突拍子もない何かが急に飛びたしてくる。読了後は、嵐が去った後のように晴れやかな気分になることができたように感じる。
名雪と魔王の二人の友情は、読了後になって好きだと言える。掛け合いが面白い。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
現実を拒絶しおちゃらけ魔王になった男と煙竜を作る紅い唇の男。嗚鼓宮祭で繰り広げられる馬鹿たちの逃走劇。債鬼に追われ、幻警団にも追われる。ヘンテコで愉快なお話。魅力的な登場人物がいっぱいです。良かった!すっきり!全力疾走したあとの、心地良い疲労感と満足感があります。お祭りは良いね!楽しいね!
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森見登美彦や万城目に似たキャラクターたち
だからといってパクりとは思わない
不思議な能力を何となくそんなものとして受け入れてしまっている世界観が心地よかった
かといって魔王の過去に現れているような現実的な視点も持ち合わせている
祭りとはかくも不思議なものを内に抱えているのだ -
「なにこれおかしい。」
が、第一印象でした。
どのキャラも独特の感性を持っていてそれでいて共感心もある、なんだか友達になってみたいです。
思わず笑ってしまうやり取りや、あり得るようであり得ないエピソード、そしてラストの大逆転!ファンタジーと日常と甘酸っぱい恋愛がシンプルに混ざったお話だと思います。
個人的にはニーテンゼロが一番好きだったり。 -
入間作品か森見作品か。
似たような香りを感じる。
前半と設定はよかったのだが、中盤からやや失速気味な展開に。 -
自堕落な大学生、名雪小次郎のもとに悪友「魔王」が用心棒を頼みたいと現れる。祭り 鳴鼓宮祭(おこのみやさい)を舞台に追手からのハチャメチャな逃走劇が繰り広げられる
冒頭辺りは森見ワールドを思い出す感覚、アホな大学生とちょっと何言ってるかわからない主人公の語り。
登場人物達がワンピースチックな特殊能力が使えたりとファンタジーが入ってるような話だけど、祭りの雰囲気が楽しい。後半の名雪と魔王の会話の辺りが作者が入れたかったテーマなのかなと思ったり。 -
ほんと、何が何だか分からない。
妄想? 中二病(笑)
でも、何だか一緒に騒ぎたくなった。
そして、何だかあったかい。
うん、訳が分からないまま好きな本! -
久しぶりに異能力を操ってドタバタする系の本を読んだ。主人公の癖のある言い回しに上手くハマれば、作品のもつ疾走感に乗って一気に読破できるのでは。
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幼馴染みに巻き込まれて大変な話
でも、本人にも無自覚にトラベルメーカーの素質はあると思うのよね