海鳴りに訊け

著者 :
  • KADOKAWA
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本棚登録 : 28
感想 : 3
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  • Amazon.co.jp ・本 (450ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784048730815

感想・レビュー・書評

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  • 顔からは想像できない男のロマンチシズム満載の本を書く方です。
    指名手配されて国外逃亡している元ボクサーが、友人が病気になったという風のうわさで日本に密入国する所で既に男のロマンムンムンです。
    おっさんたちの友情、そして眩しい若者たちの青春。沖縄の歴史と原子力発電の政治的なテーマ。海賊ラジオ放送局でのゲリラ放送。バリケードと集団格闘戦。敵から味方になり深まる友情。
    およそ男心をくすぐるテーマをぶち込んで気持ちが昂るままに書いた一冊という印象です。ぶっちゃけ長すぎるし、散漫で独りよがりな小説なのですが、なんというか心情的に否定しがたいというか、筆者を目の前にしたら熱く語り合ってしまいそうな熱量を受け取っているのも事実。
    壮大なテーマの割には敵側の書き方が適当なのが残念。もっと相手を書き込んで、エピソードはもっと絞り込んで書いたら断然面白くなったと思う。
    でもねえ、書いてて楽しかったんじゃないかなと思うんですよね。そういう本もあってもいいような気がして、一概につまらなかったと片付けられない一冊です。

  • 11月19日 ~ 11月23日

    唯一読み残していた風間作品。感想は自分の選ぶ風間作品BEST3に変えておこう。

    第1位「男たちは北へ」
    第2位「漂泊者」
    第3位「今夜も木枯らし」

    海鳴りと第六房総丸の海戦や瀬良垣ビーチでの攻防戦などの活劇は良いのだが、それ以外の薀蓄・説教話には閉口する。もともと説明調の小説家だったが、これは饒舌に過ぎる。時代設定は10年程遡っているが、執筆時期が沖縄で少女暴行事件を機に盛り上がった基地返還運動を背景(モチーフ)にしているせいなのだろう。

  • 映画化を希望する作品です。

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