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- Amazon.co.jp ・本 (249ページ)
- / ISBN・EAN: 9784048733120
感想・レビュー・書評
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蔵書再読
謎の老人「老林」と出会い、老林や彼を通じて出会う人々からアジアの妖怪譚を聞く、というストーリーの連作短編。ホラーというよりも不思議な話寄り
この本単体でも楽しめるが、一部の登場人物や設定が繋がっている「世界の涯の弓」も読むと更に楽しめるかも詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
見返し
縁があって、老林というひとと知り合って、もうどれくらいになるだろうか。ここで書き誌そうとするのは、その老林との語らいのなかで聞いた奇怪な話である。それがあまりにも奇怪であるために、ひとり自分の胸にとどめておくことがもったいなく、また胸苦しい気がしはじめたからだ-。 -
林巧さんのファンなので、少しでも売れてほしいと思ってレビュー描きます。
東南アジア(ボルネオ・マレーシア)から中国にいたるまでの、妖怪たちというか、霊(モノ)たちを扱った小説です。
あるきっかけで老林(ラオリン)というクラシック音楽の評論をやっている老人とであった語り手が、老林の若き日の冒険譚、化物譚を聞いていくという形で展開されていて、出てくる妖怪たちもなかなかに珍しい。それでいて、郷愁をかきたてられます。
林巧さんの小説には、この人にしか出せないトーンがあって、熱帯雨林の匂い、そこで暮らしている人たちのぬくもりや哀しみが封じ込められているように感じます。
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