アムネジア

著者 :
  • KADOKAWA
3.23
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  • (1)
本棚登録 : 70
感想 : 12
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  • Amazon.co.jp ・本 (246ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784048736411

作品紹介・あらすじ

僕が巻き込まれた、数千億もの金が動くという闇金融の世界。その暗がりから朧に立ち現れてくる、チョコレート・ケーキ、かみのけ座、殺人、奇妙な機械…触れてはいけないものによって優しく、そして残酷に浸食されてゆく現実の中で、僕がついに見いだす"本当の物語"とは?『アクアリウムの夜』の鬼才が15年ぶりに放つ、究極のミステリ。

感想・レビュー・書評

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  • 「ミステリ」として売り出したのがそもそもの間違いな気がするなこれ。
    主題はあくまで、現実がドロドロに融けていくような幻想的な恐怖だと思う。
    タイトルの意味が分かった途端全ての見え方が変わってゾワッとした。

  • お願いですから、もっと作品を書いて下さい!!!!><

  • 『入り混じった記憶の中で、彷徨い続ける』

    個々の出来事は鮮明に語られるが、出来事同士の繋がりは不鮮明で、所々、現実離れした出来事が起きるため、全体を通して何が事実で何が夢なのか、最後までわからなかった。なんとも不思議なミステリーでした!

  • 正直よくわからなかった

  • 再読

  • 稲生さんの作品を読むのはこれで2作目ですが、海にドボーンと落とされたような、宇宙にドスーンと打ち上げられたような、そんな不安感に襲われます。
    なんや知らんが、怖い。

  • 編集プロダクションに勤務する島津伶は、ある会社の社史を編集中、そこに登場する人物の死亡記事を目にするのだが……。
    M資金や永久機関など、断片的なキーワードのみが与えられ、その核心は明示されない不可解な存在に日常が浸食されてゆく描写が秀逸。複雑な入れ子構造もあいまって、その不安定な酩酊感にゾクゾクさせられる。
    言葉では語り得ぬ何ものかについて語ろうと挑むかのような幻想小説。

  • これは難しい。万人受けはしないという理由が判りました。闇金融を暴く、みたいな物凄く現実的なキーワードから始まったにも関わらず、先に進めば進むほど不可解な世界に触れることになり、考えれば考えるほど判らなくなってしまった。謎解きの姿勢で挑んでも結果的にはすっきりしないんじゃないのかな…ただ、主人公が触れる未知の世界の描写がなんだかとても幻想的で美しく、そこが印象的でした。個人的には深く考えすぎずその辺りを楽しめば十分なのではないかと思います。

  • ミステリ……というか幻想っぽい印象の強い作品。やっぱり数々の道具立てと雰囲気がステキだなあ……うっとり。
    ちなみにタイトルの意味ってのは……へえ、そういう意味だったんだ。それが分かった後の展開が、非常にぞくぞくしました。巧く表現できないけれど、こういうのはかなり好き。

  • (2007.10)

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著者プロフィール

1954年大阪府生まれ。本名、横山茂雄。京都大学卒、博士(文学)。英文学者、作家、奈良女子大学教授。横山名義の著書に『聖別された肉体—オカルト人種論とナチズム』(書肆風の薔薇)、『異形のテクスト—英国 ロマンティック・ノヴェルの系譜』(国書刊行会)、 訳書にマーヴィン・ピーク『行方不明のヘンテコな伯父さんからボクがもらった手紙』、ヒレア・ベロック『子供のための教訓詩集』(共に国書刊行会)、 編著に『遠野物語の周辺』(国書刊行会)、『危ない食卓— 十九世紀イギリス文学にみる食と毒』(新人物往来社)など。『日影丈吉全集』(国書刊行会)の編集、全巻解説も手がける。稲生名義の著書に『アクアリウムの夜』(書肆風の薔薇、のちに角川スニーカー文庫)、『アムネジア』(角川書店)がある。近刊に『映画の生体解剖』(高橋洋と共著、洋泉社)。

「2013年 『定本 何かが空を飛んでいる』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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