風に顔をあげて

著者 :
  • 角川書店
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  • Amazon.co.jp ・本 (239ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784048738125

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  • 25歳フリーターの風実。
    今ならいくらでもいそう。
    これでいいのだろうか? と自分のことを見つめ直せるのはいいことよ。30歳手前の揺れる女心もわからないでもないし。焦ってしまうよね〜。最終的には、自分のやりたいことが見つかってよかった。
    それが困難なことであっても、自分のやりたい事をやれればいいなぁ。

  • 飾りのない素朴で平易な文章と、この年代の女性のどこかを丁寧に切り取ってつぎはぎしたような風実の言動には、四捨五入30歳の女性ならきっとどこかで共感を覚えるとは思います。

    けれど、何かしてもらいたい、も、何かしてあげたい、も結局は依存でしかない。というところで根本的に共感しえなかったのと、あまりにもどこにでもありそうな悩みとどこにでもありそうな流れとどこにでもありそうな結末が、別に小説でわざわざ読まなくてもなあ、とつい思ってしまった。

    …もう一歩先、を小説には求めたいのです。
    現実では手にしえないかもしれない新しい感覚を。不完全で途中な自分のまま、停滞して流され続ける“今”に、風穴をあける物語を。

  • またもや、帯の北上次郎さんにつられて読む。

    20代後半から30代前半 多くの人が感じるであろう悩み事。
    共感できる人も多いと思う。

    自分的には 年齢的にも経験的にも ちょっとこえてるので、深く感情移入は出来なかったけど。

    でもこういうふつーの日常を描くのって 意外と難しいかな。

  • ビールガールをしている風実は
    25歳になった自分を考え違う仕事を探そうと決意した。
    ファミレス、ジーンズのアウトレットなど職場を転々とするが
    これといった仕事は決まらず、
    悩みを相談しようとしても周りもゆれてばかりだ。
    彼氏の英一はボクサーの夢に敗れて保父をしようと考えているし、
    弟の幹はいきなりゲイだとカミングアウトをして家出してきたし、
    飲み仲間の小池さんは利益追求を促すポストについて人間味を失ってきているし、
    父は昔不倫の末家を出て行き、母は元から自分が一番可愛い人間だ。
    装画:ヒロミチイト 装丁:高柳雅人(角川書店装丁室)

    25歳でフリーターの女子が自分の将来を模索する物語。
    途中で何度かゲイの弟と自分を比べて
    どちらが楽か考えるシーンが出てきますが、
    何を持って楽とするかにもよるんじゃないかなぁ。
    信念とか軸みたいなものが決まっていれば
    進む道を迷うことは減るだろうけれど
    向かい風に立ち向かわなければならないときはつらい。
    それでも私としては進む方向が決まっていてつらい方がいいなぁ。

  • 2度目。
    すごーく共感できる部分が多くて、大好きな作品。
    目標が定まらなくてもがいてるところや、家族…特に母親や元カレ、ちょっと危うい小池さんとの関係。
    他人に弱みを見せられないところとか、すごくわかる。甘えるのが下手なところも。

    最後の、

    「人と人はこうして別れ、出会っていくのか。明日、何が起きるかは誰にもわからないんだ。知りたければ、生きていくしかない。それって、すごくない?」

    本当にそう思う。
    生きていくしかない。
    今の苦しみが明日には軽くなっているかもしれないから。

  • 25歳フリーターは自由?それともヤバイ?ゲイの弟とか、自称ボクサーの彼とか、子離れできない母とか、他人の心配しているフリして、本当は、自分のことが一番心配だった。『グッドラックららばい』以来初の書き下ろし長編。

  • 特になし

  • この先の将来に不安がある25歳フリーターとそのまわりの人々について。

    境遇は違えど、先に不安があるのは一緒だから共感して読めた。

  • 25歳でフリーター。
    「このままでいいの?」

    弟はカミングアウトするし、母親は相変わらずだし、彼氏?なのかはっきりしないし、やりたいことがわからないし・・・。

    人生は不安だらけで・・、「このままでいいのか?」って悩んでしまうから、共感したのか面白かったし、サラッと読めた。

  • このままで良いのか?自分は何が出来て、何がしたいのか?
    25歳にして自称プロのフリーターの風実が、先の見えない不安に悩みながらも自分を見つめなおし、成長していくお話。
    主人公とは違う境遇にいるけれど、自分の未来に不安を覚えるのは一緒で、色んな場面で共感しちゃいました。
    アマゾンの書評にもありましたが、「誰かに何かしてあげたいという思いは、エネルギーだ。その反対に、 何かしてもらいたいという渇望は、何も生まない。」この言葉が私も好きです。
    読んだ瞬間、あぁ、そうだなぁと思ってました。
    心に響くってより、ストンと入ってきた感じ。

    でも、家族問題に関しては共感できません。
    家族に対してまで、自分の人生は自分のもの、親は親!みたいに切り離しちゃうとこにちょっと反感を覚えました。
    依存するのは良くないけど、切り捨てたり関係ないとかまで言い切っちゃうのは、どうなの?ちょっと共感できません・・・それが現実だとしても。
    前向きで、まさに私も「風に顔をあげて」頑張ろう!って気になるけど、ちょっとモヤモヤが残ってスッキリ出来ませんでした。

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