- Amazon.co.jp ・本 (357ページ)
- / ISBN・EAN: 9784048740777
作品紹介・あらすじ
1945年9月、東京・日比谷。GHQ本部前の人垣に紛れ、小林加代は、マッカーサーの登退庁を毎日観察し続けていた。戦争ですべてを失った彼女を生につなぎとめているもの-それはマッカーサーへの復讐だけだった。同じ頃、フィリピンで捕虜になった檜垣中尉は、身に覚えのない容疑を着せられ隔離幕舎に送られた。日本に帰還して教員に戻り、初等教育をゼロから始めることを心に誓う檜垣だったが…。終戦前後の日本を濃密に描き、熱い感動を呼ぶ著者入魂のエンタテインメント大作。
感想・レビュー・書評
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終戦直後のGHQ占領時代の日本。それぞれの思いを抱えた3人の日本人に焦点が当てられている新橋や有楽町の闇市の混沌とした雰囲気や米軍兵士相手の売春婦、東京大空襲の悲惨さ、初等教育の重要性とかなり読み応えもあり、考えさせられる点も多かった。「空襲・原爆等はユダヤ人殺害と同じ一般人の大量虐殺」
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胸が痛くなるシーンも多々あるけど、戦後の平和にぬくぬくとつかってる私からすると、やっぱ途方もないストーリー。でも読んでよかったと思う。
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復讐の動機は理解できるが、その行動の冷静さにアンバランスさを感じる
桧垣がGHQの小学校教育政策を非難するのは理解できるのだが、ストーリー展開からは?。うがった見方をすれば、加代の復讐に加担するためのみのXX(話、テーマ、主張)とも考えてしまう。
結末は分かっていたが、あっけなさすぎる。終わり方からすると続編があるのか。富田警部シリーズ。 -
東京などを舞台とした作品です。