- Amazon.co.jp ・本 (461ページ)
- / ISBN・EAN: 9784048741828
感想・レビュー・書評
-
──彼らは実に、悲しいほどに、どこまでも「公務員」であった。
という、実在の高知県庁おもてなし課をモデルに書かれた、地方観光再生の物語。
自然以外になんにもない高知県という田舎をどうすれば観光立県として盛り上げられるか。
ひいては外貨収入を増やして自治体破綻を回避し、先細りの見えている現状を打破出来るか。
頭の固いお役所に、それをさせるには、どうすればいいのか。
ちょっと緩めのプロジェクトX的お話でした。
これが面白いかっていうと、面白い。
まず語り口が上手い。
やはり有川浩という作家は上手い。
前半の、お役所をボロボロにけなしながらも次々とその代案が出てくる展開は、主人公に感情移入してしまって苦しくなるけど、こうなればいいのに、が実現していく楽しさが溢れていて凄く好きです。
後半はもうちょっと先まで描いて欲しかった。
成果が出るところまで行ってないので消化不良です。
現実のほうに合わせると仕方なかったのかも知れませんが。
これが小川一水だったら最後の「夢」のところが実現した上で宇宙人が現れて地球テーマパークプランくらいまでやってくれるのになあ…。
現実的なところが面白いところといえばその通りです。
これ、全国の田舎県でこぞってやってくれないかな。
パラグライダーやってみたくなりました!
以下役体のない愚痴。
吉門さんが有川浩をモデルにしてると思うとちょっとなんだかなあと思ってしまったり
「パンダ誘致論」が有川浩のパパの発案だと2回も言っちゃったりだとか、
この人、もうちょっと裏事情は隠しておいてくれないかな…。
あと主人公がBL思考なのが…。 -
この本を読めば、100%高知県へ行きたくなる。そのような本。
観光特使に任命された吉門が有川さんモロモロ・・・。
最後の、対談のところでは「実話なんですよ(●^o^●)」みたいなことを仰っていてやっぱりか・・・と感じられた。
しかし、その観光としてはいい作品だが、小説としては内容がだいたい読めてくる。
空飛ぶ広報室に似た感じ?頭の中で、ずっと空井くんとリカさんが思い浮かんだ。(発売的には空飛ぶ広報室が後だが。)
観光としては、よし。
文庫本をカバンの中に忍ばせて、高知へ行きたい!と思うのは、私だけ?
そして、文庫本って・・・まだ、出ていない!?-
凄く気になっていた本なので、レビューを拝見させていただいた瞬間、早速図書館で借りたいと思いました。凄く気になっていた本なので、レビューを拝見させていただいた瞬間、早速図書館で借りたいと思いました。2012/10/20
-
>まろんさん
ですよねー♪高知!サイコー(笑)
【このあいだ同窓会で会った友達が、
ご主人と四国一周の旅をしたときに、あまりに高知の山奥...>まろんさん
ですよねー♪高知!サイコー(笑)
【このあいだ同窓会で会った友達が、
ご主人と四国一周の旅をしたときに、あまりに高知の山奥の川がきれいで
誰もいないのをいいことに、ふたりで生まれたままの姿で気持ちよく泳いできた♪】
って、え!?凄いですね(●^o^●)
さぞかし、綺麗な川だったのでしょうね。
確かに、仁淀川って凄いきれいな川だと知ってびっくりしました。
私も、まろんさんのお友達のように、機会があれば、生まれたままの姿で泳いできます♪2012/10/21 -
>kuroayameさん
ありがとうございます(●^o^●)
こんな、下手なレビューを読んでくださり…。
確かに面白くて、ほとんどが高知弁...>kuroayameさん
ありがとうございます(●^o^●)
こんな、下手なレビューを読んでくださり…。
確かに面白くて、ほとんどが高知弁。
この本も、良いですし似たような内容で自衛隊バージョンもあるのでそちらも未読でしたら読んでみてはどうでしょうかね?
いらない、お節介ですが(笑)2012/10/21
-
-
実在する高知県庁おもてなし課を舞台にした作品。
いきなり「パンダ誘致論」で始まるが、この「パンダ誘致論」は完全なるフィクションで、その他はノンフィクションに近いらしく、親しみを持てる。関東育ちの私には、ちょっと高知弁の表記が読みにくかったかな。 -
高知県庁に生まれた新部署「おもてなし課」。若手職員の掛水は観光立県を目指すべく地元出身の人気作家・吉門に観光特使を依頼する。しかし彼からは容赦ない辛らつな言葉を浴びせられ、掛水は思い悩む―いったい何がダメなんだ!?掛水とおもてなし課の、地方活性化にかける奮闘が始まる。
私が読んだことのある有川浩作品はどれも随所に胸キュンポイントがちりばめられている。この物語も例に漏れず。しかしそのスパイスのおかげで、教科書的になりそうなテーマでもちゃんと楽しめる物語に仕上がっており、そのさじ加減が絶妙だった。
「おもてなし課」は高知県庁に実在する部署であるが、この物語ではお役所仕事と民間感覚の差を厳しく指摘している。高知県出身の著者は実際に県から観光特使を依頼されており、登場人物たちのいらいらするようなやり取りも本当にあったエピソードをもとにしている箇所もあって、お役所の仕事感覚に改めて呆れてしまう。しかし真の観光立県を目指すのであればお役所感覚では何年たっても実現しない、と気付いた掛水が吉門や観光コンサルタントの清遠和政のアドバイスを受け、外部から雇った掛水のサポート役の女性・明神多紀と奮闘し、形式的で非能率的な仕事から脱却して成長していく様子が気持ちいい。物語の途中はどうなることかとはらはらさせられるが、最後はちゃんと爽やかに終わってくれるのも著者の作品のお約束である。物語として楽しみながらも「地方活性化」というテーマの教科書としても読める、おもしろくてためになる本だった。 -
高知弁いいねー!
面白かった。
ただ、恋愛場面はドキドキするんやけど、なんか堅いよなー。
公務員やけど、異常なほど職業病!そこも堅いー。
途中、どこまでが実話で、どこからが作り話か訳が分からへんくなった。
…のめり込んだというコトですかね。 -
作者の本を単発で読んでいるうちは、すごく好きだったのですが、だんだんつらくなってきました。
有川浩さんの本は正義感に満ちているようで、実は結構偏っているような気がするのは、私だけでしょうか。 -
この「おもてなし課」は実在するみたいだ。おもてなし課という、ネーミングセンスは素晴らしいと思う。私の住んでいる市にもこの様なユーモアのある課があれば楽しいのにと思う。
パンダ誘致って大変みたい。町の活性化って、こんなにも頭を捻らなければいけないものなのね(°∇°;) -
登場人物達は相も変わらず「こんな気の利く奴、あんな目端が利く奴、絶対居ねー!」と声をあげたくなるような「人物」揃い。出るキャラ出るキャラ誰も彼もイイ奴ばかりで、一時漫画チックな印象を受けた。
けれど、どこまでが事実でどこまでがフィクションなのかわからなくなる程リアルな組織の描写は流石有川浩といったところ。
行政の悪気無い(?)お役所仕事っぷりには苛々させられたが、その度に民間側の誰かがキビシイ言葉でバッサリそれを切っていくので、その語り口はとても気持ちがよかった。行政批判に終始することなく、行政側にも理解を示した上でおもてなし課にかけられた言葉は、郷土愛を際立たせていた。
中盤からは恋愛色も徐々に濃くなっていくが、個人的にはおもてなし課が民間意識を持ちつつ突っ走る内容で最後まで突き抜けても良かったかなあと思う。恋愛といえば、ファーストキスのシーンを見事に読み落としていた!!二週目でキャッチしたい。
高知に行きたい!ツガニ汁を味わいたい!!と、まんまと作者の術中にハマってしまう作品だった。 -
高知県のおもてなし課は実際にあって、フィクションとノンフィクションを織り交ぜている。
短大卒のアルバイトの多紀がしっかりしていて頼もしい。あと、おもてなし課のことを小説に書いている吉門さんもかっこよかった。-
「県庁おもてなし課」の印税は、東日本大震災の被災地に全て寄付されるんだよ。
そんな訳で、文庫派の私も購入しました!「県庁おもてなし課」の印税は、東日本大震災の被災地に全て寄付されるんだよ。
そんな訳で、文庫派の私も購入しました!2012/06/04
-
-
ふるさとの魅力を売り出す事を仕事にする若者たちの成長物語。
私もこんな仕事に就きたかった、、。
どんな仕事でも創造性って大切。
よくわからない恋愛が出てきたので星は3つ。
我が県のホームページ見てみよう。どんな売り出し方してるのか楽しみだ! -
地元が舞台の小説。いわゆる第一次産業くらいしか無い、高齢化が進んでいる代表的な『地方』です。
県庁の職員が県外からの観光客を呼び込むために、県出身の作家の助言を貰いながら頑張る話。
そもそも地域おこしって、行政主体で行うものなんだろうか? -
やっぱりストーリーはいいけど、文章が嫌いだー(最近そればっか)。
パンダ論はそんなにいいのか?とは思ったけど。
だから、この人の話は映画となら結構好きになれるのかも。 -
おもてなし課にめをつけたのは、すごいと思う。
でも図書館戦争の頃、あまり気にならなかった独特の文体が
ちょっと鼻につく感じ。 -
やっぱり映画化されるんだ。でも観なくていいかな。きっと良くも悪くも小説のままな気がする。小説充分面白かったし。
-
方言での会話が新鮮。ストーリーは長い感もあるが、最後に吉門が父親に結婚の申し込みをしたところで、不意打ち的に泣けた。
-
高知県庁に実存する「おもてなし課」をモデルにした地域おこしに関わる人々のお話。
まず、私は土佐弁にめっぽう弱い。
それも男前や美人の使う土佐弁じゃなくて、去年の大河ドラマで言えば福山雅治じゃなくて香川照之の弥太郎のあの泥臭い土佐弁がイイ。
氷室冴子の「海がきこえる」も主人公の高校生が使うネイティブな土佐弁が、思春期特有の照れや自意識過剰なことまでひっくるめてもう全てが良かった。
で、今作である。
著者を元とした立場の吉門の使うちょっとつっけんどんな土佐弁。
吉門に清遠に佐和に多紀ちゃんに振り回されながらも奮闘する掛水に、みなそれぞれの個性がある違いのある土佐弁。
私のルーツか前世に余程土佐が強く関わったんだろうか。
土佐弁と言うだけでもう心を鷲掴みにされる自分がいる。
で、こういう小説を読んだ後は頭の中でつぶやく言葉がもれなく土佐弁になっている。
普段そう好きでは無い広末涼子も土佐弁を使っていると6割方好ましく見えるくらいだから重症である。
土佐弁について感想書いても仕方ないので話を戻すと、有川浩らしく軽くLOVEの要素が小さくふたつ盛り込まれていますが、本筋は行政の鈍臭さ、融通の効かなさ、箱物の無駄や悪平等、とよくぞここまで地方行政の悪口を書けたもんだ、と感心します。
勿論それを込みでモデルとなった「おもてなし課」にもBravo!と言いたい。
そして、この本の真の狙い「地方に興味を持ってもらう」は私に関して言えば成功してます。
近いうちに夫の連休がとれた時には馬路村に泊りに行こう、ついでに天候が良ければパラグライダーを、悪ければ前々から気になっていた海洋堂フィギュアミュージアムへ行こう、と思いましたもん。
馬路村の宿泊施設等についてはぐぐりましたもん。
有川浩いい仕事するなぁ。
また高知を舞台にしたお話をひとつよろしくPleaseと言いたいですw
私が本の中で、1番印象に残っているのが、
パラグライダーなのです。憧れますね!
私が本の中で、1番印象に残っているのが、
パラグライダーなのです。憧れますね!
パラグライダーのシーン良かったですよね。
読んだの10年近く(!)前ですが覚えています。そして10年も経つのに...
パラグライダーのシーン良かったですよね。
読んだの10年近く(!)前ですが覚えています。そして10年も経つのにあこがれのままになってます…いかん。