かもめ高校バドミントン部の混乱 (メディアワークス文庫 く 1-4)

  • アスキー・メディアワークス
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  • Amazon.co.jp ・本 (339ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784048869034

作品紹介・あらすじ

初速400キロとも言われるスピードで飛び交う、真っ白なシャトル。目にも止まらぬ小さなそれを打ち合う華麗かつ苛烈なスポーツ-それがバドミントン。自らの力を信じて、入学した高校でも意気揚々とバドミントン部に入った南太一は、先輩たちとの実力の差に愕然とし、落胆する…。それでもバドミントンを続けていこう。そう決意した太一は、ライバルや先輩たちに、正面からぶつかっていく-。

感想・レビュー・書評

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  • 高校生のバドミントン青春小説

    「一人でやれるスポーツだからバドミントンをやる」

    中学まではそのスタンスを貫いてきた主人公
    実際彼は実力でそのポジションを勝ち取りキープしてきた
    当然のように、入学した高校でもバドミントン部に入部し
    シングルスをやらせてくれと主張するのだが、
    与えられたチャンスはダブルス。しかも、にっくきライバルとペア!

    波乱の予感しかしないのであった——。



    今度はスポ根かー!
    色々書けてすごい
    しかも面白かった。

    主人公たちはやっぱり、一癖も二癖もあるような面々で
    こんな1年が入部したらやだよw
    と苦笑するレベル
    ダブルスプレイヤーとして鍛錬していく様は見ていて気持ちがよかったし
    サッパリしているけど充実、そんな中身だったと思う

    きっと神がかった成長をして、
    どこぞの有名テニスryのように
    主人公は負けなしで輝かしい優勝を手にするんだろうな、
    なんて思いながら読み進めていったのだが——?

    彼らと一緒に、心の汗を流してみませんか

  • 高校に入学し、自信満々にバトミントン部に入部したが
    さくっと先輩方に鼻を折られてしまった。

    その後、初心者にも折られてしまったわけですが。
    井の中の蛙が海を知った時、こうなるのか、という状態。
    人間謙虚に、とは言いませんが、初めて折れると
    こうなってしまうのか、というのがきっちりと
    書かれているのがすごいです。
    出来のいい主人公、ではなく、きちんとした等身大主人公。

    先輩に同期に、ライバルにべつの学校に…と
    この1冊で終わるにしては、人が多いです。
    とはいえ、そこまで小出しで出てくるわけでもないので
    誰だっけ? になることはないかと。
    ものすごく、青春物語、でした。

  • 作家やレーベルから当初はラノベだと思っていたが、読んでみると全くそんなことはない。佐藤多佳子さんの一瞬の風になれに極めて近い青春スポーツ小説だ。バドミントンという競技をかなり正確に描いた数少ない小説のひとつだろう。

    日常生活はおろか部活以外の学校での生活はほとんど描かれず、そのほとんどが競技中の描写に費やされているため主人公以外の人物の内面描写が不足している感は否めないが、逆にいえば競技中の心情や状況に特化したスポーツドキュメント小説を志向しているとも言えるだろう。

    部存続の危機や仲間集め。次々現れる強豪校や自信満々のライバルたち。魔球や試合中の過去の回想。努力と根性の賛美や自己陶酔。などスポーツ漫画の定番は全て排除されているためとてもシンプルで爽やかだ。

    ある程度のレベルの試合経験があれば、シャトルの軌跡や相手のコート内での動きや構えなどがリアルに目に浮かぶだろうし、読んでいて勝手に身体が動いたりするだろう。それくらい臨場感に溢れる素晴らしい
    描写がなされている。

    続編が生み出される可能性は多分にあるが、ここから先が書かれるとすれば、ラブコメ的要素が増えてラノベになるか、次々ライバルが現れ自ずと努力と根性の要素が増えたり、超人的魔球が登場したりしてスポ根ものになり果ててしまいそうだ。本作だけで十分ですよ。

    ひとつ解せないのは、題名に付いた「混乱」の2文字だ。何のことだろう?

  • 少年マンガでも読みたい青春スポーツ小説だった。

    脳筋バドミントン男・南太一はバドミントンのシングルのトップを獲るべく、かもめ高校バドミントン部に入部する。
    ところが、中学時代勝てなかった(引き分け)やはり脳筋バドミントン男・伊波圭介と再会する。
    部長は太一と圭介でダブルスを組めと言うし、ひょろりとしてた同級生・昴はメキメキと力をつけていく。
    高校バドミントンのてっぺんを獲るのは誰だ?!

    太一が気持ちよいくらい猪突猛進、スポ根主人公体質でした。
    他も描かれている以上に魅力的な子たちばかりだと思うので、一人一人のエピソードをもっと読みたかったくらい。

    恩田先輩、ファンです!

  • バドミントンうまくなりたいなあ。高校生のころからやればよかった。

  • 描写が丁寧かつさわやか。青春という言葉がぴったりなスポーツもので、ラストまでしっかりと筋を通しており心を動かされる。素晴らしい作品でした。

  • バドミントンの知識がないと難しいかも。王道ストーリーで続きが気になる。

  • 混乱というほど混乱はしてないよーな(笑)
    体育会系にしては先輩後輩がゆるゆるだけど、でも先輩は先輩らしく後輩をしっかり指導してるのがいい。
    大変美味しいバトミントン・バディものでした。
    番外編が公式サイトにおいてあるけど、変なプラグインダウンロードしなくちゃで読めてない。試し読みでいちいちなにかをダウンロードさせるの本当にやめてほしい。誰得?
    以下ただの覚書。
    南太一・・・主役。先輩にもナチュラルにタメ語。お弁当は毎朝自分で作り、窓掃除でお小遣いをかせぐ新高校一年生
    伊波圭介・・・ライバルにして南のバディ(笑)ナチュラルに人に暴言を吐く
    恩田先輩…キャプテン。ナチュラルに扇子を持ち歩いている。多分ハラグロ。私のイメージはホイッスル!(漫画)の杉原君だったり。
    紙谷昴…無駄天才(笑)ナチュラルに天才。
    東芝・・・「とーしば」でなく「ひがししば」な副部長。ちゃらい掃除屋。
    朝日龍之介…復讐に燃える男。なんかここだけ世界が違う(笑)
    小糸さん…恋するジャーマネ。
    柴田…フラグを仕込んだまま終わっちゃった女子部員。うおーい!
    田村&工藤…踏み台にされたダブルス。(ひどい)
    スズさん…バトミントンやさん。変な接客。
    財前…無駄不良(笑)部活ものに欠かせない、「怪我して登場が遅れたキャラ」なんだけど、活躍は…続きで?

  • 『ラブオールプレー』を先に読んでしまうと、物足りなさが…。
    あちらは爽やかな青春という感じでしたが、こちらはちょっとクセがある感じ。

    好き嫌いわかれるかなぁ?

  • バドミントン経験者ならおもしろく読める一冊。
    未経験者でも純粋なスポ根小説としてさらっと読めます。
    キャラクターも面白いし、漫画とかライノベっぽい感覚でした。

    難点は、経験者は試合風景が容易に想像つくけど未経験だと想像が難しいかも。

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著者プロフィール

『おちゃらけ王』で第17回電撃小説大賞《メディアワークス文庫賞》を受賞し、デビュー。そのほかの著作に、『絶望センチメンタル』『奇祭狂想曲』がある。

「2018年 『希望をレンタルしてみませんか?』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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