はたらく魔王さま! (6) (電撃文庫)

著者 :
  • KADOKAWA/アスキー・メディアワークス
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感想 : 34
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  • Amazon.co.jp ・本 (360ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784048869904

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  • 「お前ら、銭湯でなにをやっているんぢゃああっっ!?」
     と絶叫せずにはいられない(?)第6巻。

     前回の騒動を受けて「危険があった場合、速やかに状況を知らせる手段を身につける」ため、概念送受(イデアリンク)の修行を志願。開始した千穂。
     一方働き先であるマグロナルドの改装が終わり、通常運転に戻った真奥だが、最近木崎店長の様子がおかしくて――?

     前回いろいろあったことを受けて、さらにこの巻でいろいろなことが動き出すという内容なんだけど、うーん。いつもに比べて、なんだかすっきりしない印象を受けてしまいました。
     クオリティそのものは相変わらず高くて面白いし、いままで蚊帳の外に置かれていた天使サリエルが本格的に活躍の場を与えられ、さらには隠れファンが多いと噂の木崎店長にもなにやら不振な動きが出てきて俄然興味と関心をかき立てられる面白い作品に仕上がっているのですが、うーん。

     決してつまらないわけじゃないし、笑えるところは本当に笑える。
     特に銭湯での修行(誤字に非ず)は、冒頭のように絶叫するほど面白かったですし、その後おっ○いのことでエミリアと鈴乃が激しく落胆。目が死んでるP71のイラストには複雑極まりない気持ちも抱かされましたし。

     ただ、如何せん突飛な場面が多い上に、読者不在で状況だけがどんどん先に進んでいるからどうしても「?」となってしまう部分が多い。イルオーン然り、千穂が夢で見た内容然り。
     何より「全体的にはシリアス調」なので、中高生にはツライかも。
     むしろ20代以上の――いや。もっといえば30代以上の人が読む作品になっている感はしています。なまじ木崎さんの言葉が重すぎるが故に。
     この辺りは、様々な面において「仕方ない」とは思います。
     元々「『仕事』を柱としている部分」がある以上、今回のような流れになるのはある意味必然だとも思いますし、それでも「面白い!」と唸らされるのは「さすが」といわざるをえない。
     アニメ化も決定したし、強力にオススメしたい傑作です!

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著者プロフィール

第17回電撃小説大賞《銀賞》を受賞。『はたらく魔王さま!』で2011年に電撃文庫よりデビュー。他の著作に『勇者のセガレ』『ディエゴの巨神』(ともに電撃文庫)がある。

「2022年 『はたらく魔王さま! おかわり!!』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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