ノロワレ 人形呪詛 (電撃文庫)

著者 :
  • アスキー・メディアワークス
3.66
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本棚登録 : 328
感想 : 31
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  • Amazon.co.jp ・本 (312ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784048912068

作品紹介・あらすじ

双子の弟・真木現人は兄の夢人のことが嫌いだった。主人公の虐めと呪いをテーマにした小説『呪験』で十五歳にして作家になり、上京した夢人。そして、その内容に影響された殺人事件により帰郷するのだが、彼は七屋敷薫という婚約者を連れていた。-七屋敷は呪われている。七屋敷の花婿は、呪いによって、二年と経たず早死にするのだ。そんな『呪い』が噂される婚約だが、夢人は嘲り笑いを浮かべるだけだった。そして、夢人を尊敬し慕う妹の信乃歩に、彼らを蝕む呪いの物語が、静かに始まりを告げていた-。甲田学人が放つ呪いの物語、開幕。

感想・レビュー・書評

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  • 作家になった兄を敵視している、尻拭いをしてきた弟。

    有名人の妹、という肩書しかない、というのなら
    それにすがって生きていくしかないのでは? と
    思いますが。
    流されて生きていない、というなら、自分の軸が
    何かしらありますけど、自覚してるならいいのでは?
    な、妹がメイン、でしょうか?
    いや、婚約者となった人の家の呪い、も
    気にはなりますが。

    世の中一番怖いのは、人間です。
    その根性と感情こそ、すべてを突き動かしてますから。
    大体、穏やかそうな人こそ、爆発したら
    一番怖い存在です。

  • ラノベなので、申し訳ないがキャラがちっとうざい(笑)ごめんね、オバチャンだからー。
    でも怖いよ! この怖さは素敵な怖さ。真夜中トイレに行けなくなる系の、描写の怖さね。勉強になる。
    続きも読もう!

    ラノベのレーベルを読むのは珍しいんだけど、東雅夫さんがどっかで推薦してたので、読んでみました。
    さすが東さんご推薦、怖いよ-。
    なのでホラーに分類しときます。

  • 夢人が無事に死ねることを切に願ってしまう。
    嫌だ!あんな場所に連れてかれるのは!!

  • 双子の弟・真木現人は兄の夢人のことが嫌いだった。
    主人公の虐めと呪いをテーマにした小説『呪験』で十五歳にして作家になり、上京した夢人。
    そして、その内容に影響された殺人事件により帰郷するのだが、彼は七屋敷薫という婚約者を連れていた。
    ―七屋敷は呪われている。七屋敷の花婿 は、呪いによって、二年と経たず早死にするのだ。
    そんな『呪い』が噂される婚約だが、夢人は嘲り笑いを浮かべるだけだった。そして、夢人を尊敬し慕う妹の信乃歩に、彼らを蝕む呪いの物語が、静かに始まりを告げていた―。
    甲田学人が放つ呪いの物語、開幕。

    グリムシリーズが好きだったので、新作も期待してたんだけど、ちょっとグリムとはイメージが違って残念。今回はかなり静かーにじわじわくる感じで、そういう雰囲気は好きな方だけど、グリムと比べるとインパクトが薄くて物足りない。
    あと最初なのでほぼキャラ見せで終わった感じだけど、正直現人しか共感できなかった。兄貴は言わずもがな、妹もかなり鬱陶しい。そのせいか、妹がメインで被害被る今回は読みすすめるのに苦労した。

  • 真木現人は、双子の兄・夢人を心底嫌っていた。15歳で小説家となり上京した、奇行が絶えない双子の片割れとして、生まれた頃から比べられてきたからだ。その夢人が、自身の作品をもじった殺人事件が発生したことをきっかけに帰省、地元の富豪・七屋敷家の娘である薫と婚約するという。その七屋敷家には、花婿は二年と経たずに早死にするという呪いが伝わっており──。
    『Missing』以来の甲田作品!これはまたえぐい呪い……。夢人が自殺未遂常習者になるのも分かる。まだ夢人が現人や薫だけに本性を見せる理由が分からず。長壁命の言動も気になるし、今後も信乃步は活躍するかな?「死なないことが本当に幸せなのか……!?」という煽り文が不安。そりゃ夢人みたいな立場になれば考えものだけれど。イラストは三日月かけるさんなのね、個人的には『Missing』の翠川しんさんに担当して欲しかった。

  • 先端恐怖症になりそう

  • 3巻まで読了

  • 大好きな甲田学人さんの新シリーズ!
    前作「断章のグリム」に引き続き、三日月かけるさんの挿絵もあって嬉しい限りです。

    まだ一冊目なのでこれからどうなのかは分かりませんが・・・・・・甲田作品の中ではグロ控えめ、か?
    うーん、断グリが強烈過ぎたので体制がついただけかもしれない;
    代わりにmissingのようなじわじわ来る恐怖感があります。
    日本人形はあかんよ、日本人形は。

    でも、なによりも怖かったのは著者紹介の「人が死なない物語」からの「死なないことが本当に幸せなのか」の一文だったり。

  • 甲田さんの新シリーズが出てたんだ!と手に取った。
    グリムよりmissingシリーズが好きなのですが、その感じに少し近いかも。
    ただの暗闇とか、閉じられた扉を開けるのが怖いっていう感じがとても好きです。
    夏に読むにはちょうどいいかな?いつもながら一人きりの真夜中には読みたくない怖さです。
    あまりグロくならないことを期待しつつ、キャラもまだまだこれから!って感じなので楽しみに読みたいと思います。

  • 真木家の三兄弟と、七屋敷家と、蜘蛛と猫が中心となるであろう、呪いのお話の始まり。
    その物話の始まりが「人形呪詛」、というのであれば、ほんとうに親切だなぁと思う。ヒトガタの呪いは、読者にとって、イメージしやすくて、わかりやすい。
    「ひた、ひた、と迫り来る何か」も、とてもわかりやすい描写で、ライトノベルらしい所作でした。おにんぎょう、かわいい。
    本作の三日月かける先生のイラストも、とても可愛らしくてかわいいです。しのぶちゃん緑髪かわいいよぅ。

    兄弟順繰り、薫さん、そしてそれらを統括するように物語はすすんでいくのでしょうね。甲田学人さんのお話は、人のつながりや縁を強く感じるので、そのあたりの絡みの変化も楽しみです。
    まずは妹ちゃん、のお話から。
    双子の夢人と現人。変換候補も出るように、夢一夜、現人神、なんて連想もできたりして、おもしろい。面白い名付けの由来は、両親が芸術肌だからということになっていますね。余談ながら、信乃歩ちゃん、普通に名付けてもらえて良かったですね。
    信じ歩む、ととればとても気高く、しのぶ、という音も、眼鏡文学少女という体も強く硬い意思を孕み、ともすれば"文学少女"な彼女を偲ばれますが、こちらの信乃歩ちゃんは、おどおど内向的な方の文学少女でそろりそろりと歩を進めます。それでもちゃんと歩くから、偉いな、と思いながら読み進めました。
    そういえばどこかの婦警さんが言われてましたね、「おっかなびっくり夕方を歩く奴」。そんなイメージ。…あら、あの作品と人物配置が似ている…バランス的に安定するんでしょうね。
    照らし合わせるなら、薫さんはI嬢でしょうね。美しく凛とした女。

    彼女が、呪いの巻き込まれる。そしてどうなるかー……まぁ、はじまるんです。怖い、痛い、理不尽な物語が。

    今作、呪いについての解釈者は、夢人お兄ちゃんです。
    小説家らしく、滔々とわかりやすく解説をしてくれます。三つ揃えにステッキ、シニカルな笑い。探偵でもあるのでしょう。

    怖いもの見たさでゾクゾク、まだ見ぬ物語への期待がソワソワと、次作を待つ作業が、また、始まりました。

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著者プロフィール

1977年、岡山生まれ。津山三十人殺しの舞台となった津山市出身。二松学舎大学卒。民俗学および魔術に関して知識を豊富に持ち、『Missing 神隠しの物語』で電撃文庫デビュー。著書に『断章のグリム』『時槻風乃と黒い童話の夜』『夜魔』『ノロワレ』『霊感少女は箱の中』シリーズなど。

「2022年 『Missing13 神降ろしの物語〈下〉』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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