- Amazon.co.jp ・本 (290ページ)
- / ISBN・EAN: 9784048916547
作品紹介・あらすじ
剣道界で神童と呼ばれながら、師である祖父の死をきっかけに竹刀を握れなくなった天智。彼の運命を変えたのは、一人の少女との出会いだった。高校に入学したある日、天智は体育館の前で不思議な音を耳にする。それは、木製の槍で突き合う競技、槍道の音だった。強引でマイペース、だけど向日葵のような同級生・里佳に巻きこまれ、天智は槍道部への入部を決める。剣を失った少年は今、夏の風を感じ、槍を手にする-。第19回電撃小説大賞"選考委員奨励賞"受賞作。
感想・レビュー・書評
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槍道の細かなルールや、設定が作り込まれていて物語に引き込まれました。
槍道部のアットホームな雰囲気にも癒され、爽やかな青春を楽しめました。
主人公の心の中の葛藤がさまざまな場面で描かれ、それを周りの人に影響を受けながら乗り越えていく姿が印象的でした。自分も槍のように真っ直ぐな人になりたいと思いました。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
生涯決して忘れないだろう、という思い出は、たくさんあるようで実は少ない。
生きて行くなかで逃げ出したくなることっていくらでもある。でも、どこかで自分と向き合うことができないと。
逃げ出したこともあった…。
苦い経験を少し思い出した。
好きなことは、そのものだけじゃなく、そこにいる仲間、ライバルがいてこそ夢中になれる。
青春剣道物と思って購入。でも、槍もいいな。武道の緊迫感、試合での息が止まる緊張感。
真っ白な入道雲を浮かべた夏空に…。 -
ダ・ヴィンチで見かけて、引用されてた文章とイラストで一目ぼれして読んでみることに。
あんまりこういうの読まないので詳しくはわからないけれど、ラノベ的(?)な文法だと僕が勝手に思っている、改行の多さとか、まっすぐな言葉を素直に並べていくあたりが、自分で思っていた以上に軽やかで素直に入ってくる感じがあって心地よかった。
ストーリーはもうちょっとうまく膨らませたかもなぁー
なんて、今後の期待も込めて。 -
キラキラ、わくわく、きゅんきゅん。
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槍道という武道に魅せられていく少年の青春ストーリー。
本編を読み終わったあとに「あとがき」の冒頭を読んだときの衝撃がすごかった。不覚にも「マジで!?」と声を出してしまうぐらい。
内容的には剣道でトラウマを抱えてしまった主人公が、槍道を通して成長していく、オーソドックスな青春モノ。
ライトノベル的に内容がそんなに深いわけじゃないけど、あっさりとういうか爽快な読後感で、なんだか前向きになれる。
おもしろさや長さ的に、映画化とかしても成功しそう。アニメ、実写のどっちでもイケるんじゃないかな?最近こういう青春モノの映画ってないから(観てないだけ?)、たまには観てみたいかも。 -
一時でも剣道をやっていた身として、ついつい惹かれてしまいました。
すぐにぐいぐいと引き込まれていく文章でした。
主人公の気持ちがリアルで、もやもや感というか何というか、どうしようもない戸惑いが伝わってくるようでした。
最後の後書きで気付いたのですが、槍道はスポーツ競技としてはないのですね。ルールもそれらしく、すっかりあるものだと思ってしまいました。
登場人物たちも魅力的で、キラキラ青春だなと思いました。
爽やかなお話でした。 -
サマー・ランサー。 青春スポーツ。
なんと槍道。 オリジナルらしい。
時々どんよりとしながらも爽やか青春ストーリーを楽しめました。
羽山とっても可愛かった。 -
青春の匂いがします。
第19回電撃小説大賞〈選考委員奨励賞〉だそうですが、
読んでみてMWから出たことに納得。
MWらしい個性ネタ王道展開の良作でした。
電撃文庫から出るならもう少しキャラに個性やら欲しいですが、
それでも良くある電撃単巻の良作止まりかな。
きっとMW文庫の方がラノベ読み以外の方にたくさん読まれて
評価されそうな気がします。
若干物語の起伏が弱く感じましたが、
充分期待通りの青春物の良作でした。
こうゆう作品も、定期的に読みたいですね。 -
剣道ではなく槍道という新しいスポーツでの開拓に、胸を打たれました。こういう切り込みかたがあるのかと感心しました。
キャラクターそれぞれの葛藤がしっかりと描かれつつ、青春時代の輝きを描いていた作品だと思います。