Babel ―異世界禁呪と緑の少女― (電撃文庫)

著者 :
  • KADOKAWA/アスキー・メディアワークス
3.32
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本棚登録 : 78
感想 : 6
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  • Amazon.co.jp ・本 (344ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784048922777

作品紹介・あらすじ

WEBで読者を熱狂の渦に巻き込んだ珠玉の異世界ロードファンタジー、大幅加筆修正で待望の書籍化!

『小説とかドラマって不思議だと思わない? 異世界でも言葉が通じるなんて』
ごく平凡な女子大生・水瀬雫は、砂漠に立ち尽くしていた。不思議な本を拾った彼女は気づけば"異世界"にいたのだ。
唯一の幸運は「言葉が通じる」こと。
魔法文字を研究する魔法士の青年・エリクに元の世界の言語を教える代わり、共に帰還の術を探す旅に出る雫。しかし大陸は二つの奇病――子供の言語障害と謎の長雨による疾患で混乱を極めていて……。
自分に自信が持てない女子大生と、孤独な魔法士。出会うはずのない二人の旅の先、そこには異世界を変革する秘された物語が待ち受けていた。
「言語」と「人間」を描く、感動のファンタジー登場!

感想・レビュー・書評

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  • 16:TLでフォロワさんがお勧めされてたので軽率に購入。単巻完結でないショックを受けつつ、コメディのノリはすごく良かった。「言語」がこの世界にどう関わってくるのか楽しみ。

  • 実に真っ当に書かれてるんやけど、つまらん。

  • 文系大学生が異世界に転生する話。主軸は元の世界と異世界の違いです。死にかける冒頭から文化の違いに戸惑い、その中で言語体系の違いを描いていく展開はとても面白かったです。その中で魔法がある世界の根本に迫っていく後半は緊迫感もあり非常に楽しめました。

  • 何気なく手に取った本でしたが、この作者の話をもっと読みたいと思わせるきっかけを作った作品となりました。特に、登場人物の話し口調がいい感じで、良い感じのアクセントとして話の面白さを引き立たせている気がします。

  • 現代日本の大学生の女の子が異世界を旅するファンタジー。WEB小説を書籍化したものであるらしい。

    ふわふわしてるなー、というのが率直な感想。
    とにかく筆力が足りず、何かにつけて描写に乏しい。わりと早い段階で主人公と司書の青年がたどり着く「異世界」という理解に、読者に対する作中世界の案内を委ねきってしまっている気がした。たとえば街に関してはほとんど石畳の有無と「洗練」くらいしか記述がない。そういう「お察しください」みたいな当たり障りのなさがだいぶ残念。
    終始そういった感じだから登場人物もあまり魅力的に見えないし、話の運び方もどうかなという感じ。雫が「可能性」の話をされて肚を括るあたりはその最たるもの。それで説得されちゃうの?とびっくりした。
    魔法もさらりと流されてしまった感が強い。詠唱ってつまり何をしているのか。そこは語ってほしかった。

    言語・文字に関するところは、まあやってることは楽しいのだけどいかんせんやりきれている感じがしない。
    エリクが雫に教わるばかりで、雫がエリクから教えられている描写がほぼないのが痛かった。それをここでやると、2巻終盤のあの展開に持っていけなくなるからだろうか。描写がないだけで教わっていることにはなっているらしいから、それはそれで矛盾だと思うのだけど。現実の感覚として、知らない文字を見たら別の言語だと思うものでは。本当に文字が違うだけの、文法等は完全に日本語と同じ言語というわけではないことは人名などの固有名詞の聞こえ方で示されているのに、なぜ通じるのかなんて本当に今さらだと思った。
    そのほかドイツ語の名詞の語頭が小文字になっている点や「アルファベット」の定義のごく限定的なところが気になった。大学で学んでるならこのくらいは知っていてもいいのでは?
    そして日本語もちょっと……。「決然」「騒然」は名詞ではないはず。

    2巻までは読んだけど、続きが読みたいとは思わない。魂と位階の話は面白かっただけに惜しい。

  • これといった特徴も持たず
    平凡に生きる女子大生の主人公は
    夏期休暇の始まる前の日に
    不思議な本を開いて異世界へと紛れ込んだ

    そこは言葉こそ通じるものの
    文化も世界観も違っており
    途方も無い現実に立ちすくみそうになるが
    いくつかの幸運を得て力として、
    元の世界へ帰るための探求の旅に出るのだったーー

    *****


    まず、うえからの発言になるけども
    文章がとてもしっかりしているなぁ!と感心した
    さすが「言葉」を題材に運ばれる物語だけあって
    言い回しや情景描写などに妥協がないというか
    丁寧に書かれてるなぁという印象
    それゆえに、時々混ざるギャグ的要素が
    なんだかもったいない…
    それが雫や著者の特徴だと言われればそうなのかも知れないけども
    この緊迫した場面にそりゃないでしょ…と思うこともしばし
    著者の作品は初めて読んだけれど
    慣れるしかないのかしらん


    物語としてはまだ序盤の序盤
    迷い込んだ異世界で、自分が帰るための方法を探すために、
    研究者である魔法士の青年の助けを借りつつ旅に出た先で
    この世界に広がりつつある、不穏の一端を垣間見る感じだ

    主人公の雫の割り切りの良さや、学ぼうとする姿勢、
    己と向き合おうとする姿などは共感が持てる
    頑張って欲しい


    これから物語は例に漏れず
    大きなうねりを持って世界を動かしていくようなので続きを楽しみに待ちつつーー

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著者プロフィール

第20回電撃小説大賞、最終選考作『監獄学校にて門番を』(電撃文庫刊)にてデビュー。メディアワークス文庫『死を見る僕と、明日死ぬ君の事件録』など著書多数。『Unnamed Memory』(電撃の新文芸)が「このライトノベルがすごい!2020」(宝島社刊)にて単行本・ノベルズ部門第1位を獲得するなど、今、若者から注目を集める作家の一人。

「2022年 『Unnamed Memory -after the end-II』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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