- Amazon.co.jp ・本 (392ページ)
- / ISBN・EAN: 9784048924894
作品紹介・あらすじ
新大陸の発見に沸き立つ変革の時代。海洋国家スピネイア王国に住む青年ディエゴは、違法とされる陰陽術の研究を進めていた。そのことで彼は、力の出所を疑う謎の娘に襲われ、さらには神聖教会にも目を付けられてしまう。打つ手のないディエゴは、腐れ縁の友人アルバロと共に、新大陸遠征軍の船に乗り込むことを決める。
黄金の大樹がそびえ立ち、巨神が森を守る新大陸。そこで二人を待ち受けていたのは、水の檻に囚われた少女レラだった。遠征軍のホアキン船長の命令で、陰陽術を使い少女を檻から出す方法を探るディエゴ。だがレラの目覚めと共に、スピネイアで襲撃してきた娘ローゼンが現れる。彼女が駆るのは、森の巨神“タンカムイ”。ディエゴは海洋国家と原住民族との大いなる戦いに巻き込まれてゆくことになり――?
感想・レビュー・書評
-
1冊です。世界史の大航海時代を土台にしたアクションライトノベル。これに東洋の五行説、南米?の呪術が混じって巨大人形決戦兵器が敵を蹴散らす、それを西洋の錬金術で打ち破る展開が面白いね。後半の原住民、侵略者それぞれの言い分が絶望的に混じり合わない所に人間の業を感じた。
これ一冊なのがもったいない。ローズのその後が知りたい。庭師の技を得た彼女がその指で植物を自在に操り侵略者に復讐する様を…詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
コロンブスもの。
単発で終了やろな。 -
コロンブスの新大陸発見をモチーフにしたハイファンタジー。
題名どおりゴーレムっぽい巨人が登場し戦闘場面もあるけれど、物語の主題はそこではなく、侵略するものとされるものとがどんな未来を作っていくかというお話。
『はたらく魔王さま』の作者の物語らしく、一筋縄ではいかない展開と、それぞれの立場のぶつかり合いがイイ具合に描かれている。
こう言う、いろいろあったけど収まるところに収まってハッピィエンドなお話はやっぱり好き。
そりゃまあ、この後もいろんな大陸の国が押し寄せてくるのに、そんなうまくいかないだろうとか、あの陰陽術の使い方はどうなんだとか、いろいろツッコミどころはあるんだけど(笑)
個人的にはやっぱり人の想いの部分に心を動かされた。
ディエゴが出自を明かしたときのローゼンの激情。
幼い頃出逢い引き離された少女を助けたいと想い続けたディエゴの優しさ。
誰かのために自分にも出来ることがあるならやってみたいと決意するアルバロ。
やっぱり、いいよね。
それにしても後書きにあるけど、もしかして続編書く気満々ですか?
見てみたい気もするけど、さて。