キノの旅XXI the Beautiful World (電撃文庫)
- KADOKAWA (2017年10月7日発売)
- Amazon.co.jp ・本 (252ページ)
- / ISBN・EAN: 9784048933995
作品紹介・あらすじ
ずしりと重い音と共に城門が開ききって、キノがエルメスを押していくと、彼等が喋っているのが分かった。その声が聞こえてきた。
『情報通りです! 旅人さんが! たった今入国しました! 若いモトラド乗りで、モトラドは銀色タンクの渋い一台! 革鞄には年季が窺えて、旅の過酷さを如実に物語っている!』
彼等は喋っていた。キノとエルメスにも聞こえるくらいハッキリとした大声で。
しかし、それは隣にいる人間に向けてのではなく、全員が視線をキノ達に向けたままで――。(「有名になれる国」)他全13話収録。
感想・レビュー・書評
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注:残酷・暴力的な描写が(少ないが)あるので、学校図書として置くかどうかは慎重に(例:人間の頭部に銃弾が当たり、顎から上だけが吹っ飛ぶ、脳が飛び散る等)
内容:
「「ひとつの国に滞在するのは3日間」というルールで様々な国を訪れる旅人キノと、その相棒で言葉を話す二輪車のエルメス。キノたちが訪れる国は個性豊な人たちが暮らし、キノと様々な形で出会い、そして別れていく。」
ベストセレクション、コミック・アニメもあり。
第21巻:
「極限状態で起こったことを― そこにいなかった人間は理解できない。 そこにいた人間もまた、理解できない。」 -Guess What?-
発売日:2017年10月7日
登場人物:キノとエルメス、シズと陸とティー、師匠と弟子、フォトとソウ
もくじ:
●第一話「有名になれる国」
●第二話「美男美女の国」(シズのお話)
●第三話「Nの国」
●第四話「読書が許されない国」
●第五話「満員電車が走っている国」
●第六話「消えた国」
●第七話「完璧な国」
●第八話「鍵の国」(複数主人公)
●第九話「女の国」(師匠のお話)
●第十話「毎日死ぬ国」
●エピローグ「見える真実・a」(フォトのお話) -
第一話「有名になれる国」
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毎年10月の発売日が楽しみで早速購入。今回は時事ネタや社会風刺の話が多いですね。ショートショートみないな話もいくつかあり、私はこういうの大好きです。
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読んだ
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久々に読んだキノの旅。
これを読むとやっぱり旅をしたくなる。(正しいこの物語よりもう少しソフトな旅で。)
今回はかなり社会風刺強めの物語が多かった。
コロナ禍中で読むと、おおっと思う話もあった。
『女の国』という物語が、今回印象に残った方も多いのでは。 -
アニメ2作目が始まったキノの旅。
はじめは道徳的な話が多かったが、最近は現代風刺的な話が多い。
特に21巻はその傾向が強い。
でもそれはそれで面白い。
「巨人の国」
観光資源は外から見ないとその良さに気付かないことも多い。
「有名になれる国」
マナーの悪いyoutuberへの皮肉。
「美男美女の国」
美醜の基準は時代や国によって異なるから、そればかりに囚われても意味のないことだ。
「Nの国」
珍しく何かに対する皮肉や決めつけではなく、いい意味で投げっぱなしになっているのがよかった。
学校での対面教育がいいのかネット教育がいいのかは一長一短あるだろう。
どんな環境でも若者は勝手に育っていくというのも一理ある。
「読書が許されない国」
日本も読書を禁止にしよう。
「満員電車が走っている国」
たしかに満員電車のあの苦しさを数十年間続けることは懲役刑に匹敵するかもしれない。
「消えた国」
「巨人の国」と被るが、自分の置かれた環境がおかしいということには外から見なければ気づけない。
「完璧な国」
人間の特性には両極に位置するものがあるし、すべてを備えた人間というのは難しい。
それにそもそも、完璧な人間というのはつまらない。
「鍵の国」
鍵が奪われてしまえばこのシステムは崩壊するが、それを違うシステムでカバーできれば、かなり日本向きな気がすると思ったのは私だけか。
「女の国」
師匠のルーツがわかるお話。
あの出来事で全く動じない師匠に狂気を感じた。
「毎日死ぬ国」
この考え方は素敵。
毎日生まれ変わると思ったら前向きにもなれそう。
「見える真実・a/b」
やはりフォトの物語は「キノの旅」の中で異質。
外伝としてやってほしい。 -
安定のブラックユーモア。
満員電車は、日本みたいで面白かった。