- Amazon.co.jp ・本 (306ページ)
- / ISBN・EAN: 9784048936972
作品紹介・あらすじ
街中の空き地に一夜にして忽然と出現したDVDレンタルショップ。看板には、怪しげなネオンサインで「もんすたぁ」の文字が光っている。
堅気の人間が出入りしそうもないこの店の店長は、化野と名乗る、もじゃもじゃ頭の男。彼は「超すごい力を持ったバケモノを困っている人に有料で貸し出す。それが俺の仕事だ」とうそぶく。
そんな化野の助手として働くことになったお人好しの女子大生・巡森は、信じられない不思議な世界へと足を踏み入れるのだった――。
感想・レビュー・書評
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化野というなんとも怪しいレンタルショップのオーナーと
抜けたところが多い巡森という女子大学生。
この二人が織りなすコメディチックなおはなし。
悩んでいる人にバケモノを貸し出して、
その人の悩みを解決。
そして言いように化野に振り回される巡森。
主にこの構成で成り立っている。
バケモノを借りた人は、それぞれ悩みを解決しては何かを失っているのだが、
その人の幸せや人生はその人だけのもの。
結局は赤の他人の自分がどう感じようとも、
まさに「それでいいのだ!」と思えれば万事OKなのかも。
化野に振り回されすぎる巡森が哀れ・・・ -
朽葉屋さんの新作、とても嬉しい
いつのまにかご本人はTwitterも始められていたので、
これからは発売日を逃すこともあるまい
安心の軽妙さで展開されるお話は
読み進める手もまた軽くしてくれて、
あれよあれよと言う間に終わってしまった
明らかに不審な男が経営しているレンタルショップで
アルバイトをすることになった女子大生の、その恐るべき変貌を追うストーリー(違)
レンタルショップで貸し出すのは、普通のDVDではなく
タイトルにもある、バケモノ
バケモノはどこから来て、どこへ行き、誰のために、何をするのかーー
爽快だけど、人間ならではの複雑さというか
幸も不幸もこの世はごった煮なんだと
思わされる話だった
なんとなく続編があってもいいような伏線もあったりするので
楽しみにしつつ -
大好きな作者さんの久しぶりの作品。とても良かったです。 表向きは古びたDVDレンタルショップ、その実は化物を貸し出している店という突拍子もない舞台。その中で人一倍お人好し主人公巡森と、店主化野の奮闘劇。全体を通して二人の掛け合いが楽しいですが、善意だけでは救いきれない冒頭や単なる優しさ以外の形で客たちの悩みに寄り添う展開は安易な希望を描かず、より一歩踏み込んだ感動がありました。若干投げっぱなしな印象もありましたが、シリーズ化の伏線とも取れ期待をしたいところです。
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【バケモノを借りるときはよく考えてからにしろ.】
街中の空き地に一夜にして忽然と出現したDVDレンタルショップ。看板には、怪しげなネオンサインで「もんすたぁ」の文字が光っている。
堅気の人間が出入りしそうもないこの店の店長は、化野と名乗る、もじゃもじゃ頭の男。彼は「超すごい力を持ったバケモノを困っている人に有料で貸し出す。それが俺の仕事だ」とうそぶく。
そんな化野の助手として働くことになったお人好しの女子大生・巡森は、信じられない不思議な世界へと足を踏み入れるのだった――。