- Amazon.co.jp ・本 (312ページ)
- / ISBN・EAN: 9784048962414
作品紹介・あらすじ
愛って、なんだ。永遠って、なんだ。眠れない夜は、どうすればいい。
この退屈は、虚しさは、どうすればいい。
どうせ他人になるのに、どうして私たちはどうでもいい話をしたがるのだろう。
どうせ死んでしまうのに、どうして今こうして生きているんだろう。
死ぬまでに本当にやりたかったことって、一体なんだったのだろう。
この春、青春小説史上、恋愛小説史上、犯罪小説史上、
最高に過激で孤独、そして正しく、美しい夜更かしが始まる。
著書累計、20万部突破。この一冊が、すべての絶望を紙屑にする。
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友達はいない。恩師もいない。恋人もできない。好きな人の好きな人は私ではない。夢も趣味も特技もない。InstagramもTwitterもYouTubeもくだらない。なにもかもが眩しく、虚しく、どうでもいい。
東京で一人暮らしを始めた大学一年生の「私」は、夜になっても眠ることができない。やりたいこともなりたいものもなく、無気力な日々の中、「私」はサークルに入り冷酷で美しく聡明な「先輩」と出会う。しかし彼女一人を除いて誰とも馴染めず、すぐそのサークルとも疎遠となる。そんな「私」を唯一潤わしたのは、毎晩のように東京タワーの近くまで歩いて行き、毎晩のようにタワーだけを眺め続ける、そんな無意味な行為だけだった。 講義にもサークルにも行かず、散歩をするか、あるいは図書館で勉強を続けるだけの生活に半ば絶望していた夜、図書館横の喫煙所に佇んでいると見知らぬ男が「火、ある?」と声を掛けてきた。
この男との出会いが、これから起こることのすべて―悪戯、銅像破壊工作、大学破壊工作、暴動、そして東京破壊計画―つまり、最悪の始まりだった。一方、「私」と「先輩」の距離はだんだんと接近していく……。
感想・レビュー・書評
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なんとなく分かるような分からんような途中自分が一体何を読まされているんだと思いながら読了した。
まぁ大学にはこんなやつが一人か二人いる。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
京都の森見登美彦、東京のF、もしくは、ガラの悪い森見登美彦って感じ(笑)
作者は、森見さんと村上春樹さんを相当意識してると思った。くるりのばらの花とか出てくるあたり、同世代かな?
映画化されると聞いて、ずっと池田エライザさん想像しながら読んでました。小説より映像化した方がわかりやすそう。 -
厭世観と虚無感に苛まれたひとりの男子大学生の真夜中乙女戦記。我々はみんな乙女。
退屈でつまらなくて寂しくて寂しくて寂しくて。かといってInstagramで幸福を装うことも、狂ったフリをして奇を衒うこともできない。だから退屈には理性的に闘わんとして入会した「かくれんぼ同好会」というサークルで出会ったのは、真夜中のように真っ暗な髪をショートにした非常に憂鬱で美しい顔立ちをした女、先輩だった。
すべての価値が暴落し消え去ってしまう世界で、何かを好きになることの意味が見出せず好きなものは一つもなかった彼だったが、好き嫌いを超えたそばには東京タワーがあった。
馴れ合い標準化してしまったサークルもすぐに辞めたが、先輩がいて、東京タワーがあって、大学内の喫煙所では黒服と出会い、やがて映画鑑賞にも現実にも嘘にも飽き、そして真夜中乙女戦争が始まるのだ。我々は旧石器時代に立ち返り、東京に星を取り戻す。
この物語は都会に生息したコインロッカー・ベイビーズのようでもあったし、漂う行き場のない孤独はノルウェイの森のようでもあった。
森見登美彦のような掴み所のない黒髪の乙女がいて、伊坂幸太郎のようなウィットに富んだ会話の応酬があった。
私はそういう既視感満載の小説は嫌いだと思ったし、けれど同時に多分どうしようもなく惹かれてしまっている自分に呆れた。
ポエムじみた文体はダサいし、気取った世界観は吐き気がする。好きとは言いたくないし多分知人にも薦めない。
この小説を、でも私は真夜中にいる気分になりたいとき折りに触れ一人で思い出すのかもしれない。
ラストは最悪。生ぬるい。彼は責任を持ってきちんと破壊し尽くすべきだったのでは? -
タイトル&ジャケットに惚れて即買い、読了。
前に読んだ「20代で得た知見」のFさんの作品。
うーーーん、正直イマイチでしたかねぇ…m(_ _)m
この文章のエモさがウリなんでしょうが…良くも悪くもまあクドイですねー(笑)
圧倒的なエモの押し売り。
物量が多すぎて、完全に消化不良でしたね…
お洒落フレーズってポイントで使うからこそ良いと思うんですが、こんだけマシンガンみたいに撃ち込まれると、逆に薄っぺらくてダサく感じるというか…
「その文章表現が使いたい」ありきなので、ご都合主義的にキャラが動かされてる感じもして…何か本末転倒かなぁという感じがしました。
どちらかというと「真夜中厨二戦争」かな………
すみません、糞ビッチを希望します。
<印象に残った言葉>
・僕は童貞です。それも、美しい童貞です。(P56、隣に座っていた志願者)
・糞ビッチを希望します。じゃあディルドね。(P62)
・俺たちがやらなければいけないことは、たった一つだ。戦争だ。(P139、黒服)
・君に会いたい。(P229、先輩)
<内容(「BOOK」データベースより)>
東京は、あと一分で終わる。愛していると言えないうちに―。
愛って、なんだ。永遠って、なんだ。眠れない夜は、どうすればいい。
この退屈は、虚しさは、どうすればいい。
どうせ他人になるのに、どうして私たちはどうでもいい話をしたがるのだろう。
どうせ死んでしまうのに、どうして今こうして生きているんだろう。
死ぬまでに本当にやりたかったことって、一体なんだったのだろう。
いま、青春小説史上、恋愛小説史上、犯罪小説史上、
最高に過激で孤独、そして正しく、美しい夜更かしが始まる。
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友達はいない。恩師もいない。恋人もできない。好きな人の好きな人は私ではない。夢も趣味も特技もない。InstagramもTwitterもYouTubeもくだらない。なにもかもが眩しく、虚しく、どうでもいい。
東京で一人暮らしを始めた大学一年生の「私」は、夜になっても眠ることができない。やりたいこともなりたいものもなく、無気力な日々の中、「私」はサークルに入り冷酷で美しく聡明な「先輩」と出会う。しかし彼女一人を除いて誰とも馴染めず、すぐそのサークルとも疎遠となる。そんな「私」を唯一潤わしたのは、毎晩のように東京タワーの近くまで歩いて行き、毎晩のようにタワーだけを眺め続ける、そんな無意味な行為だけだった。 講義にもサークルにも行かず、散歩をするか、あるいは図書館で勉強を続けるだけの生活に半ば絶望していた夜、図書館横の喫煙所に佇んでいると見知らぬ男が「火、ある?」と声を掛けてきた。
この男との出会いが、これから起こることのすべて―悪戯、銅像破壊工作、大学破壊工作、暴動、そして東京破壊計画―つまり、最悪の始まりだった。一方、「私」と「先輩」の距離はだんだんと接近していく……。 -
ごめんなさい。文章が稚拙過ぎて意味不明。
もう後半は読むのが苦痛に。
よく映画化したなとある意味凄い。
しかもジャニタレで。 -
男も女もみな乙女だ。
破壊して抹殺してすべてを壊す。私と黒服の激動の戦争、そして同士たちが集まり、物語は急展開する。
映画も本もくだらない大学も、好きとか嫌いとかそういうジャンルではない東京タワーを憧憬しながらも同時に憎む主人公は、三島由紀夫の「金閣寺」の溝口のようだ。
シニカルでウィットに富んだ会話は読んでいて好ましいが、少し胸焼けがした。面白い作品であったことは間違いないと思う。 -
読み応えがある
文字量が多いが個人的には面白くスラスラ読めた。
所々に素敵な文章がある
“ 人は長所によって好かれ、欠点によって愛される” -
真夜中乙女戦争
F著
なんだろ。
好き嫌い分かれると思うこの作品。
自分は好き。
文字のチョイスに、世界観。
全てがハマる。
読み終わってモヤモヤする感情。
どこかで感じた気持ちが中々晴れない。
時間が経って気づいたのは、映画「ファイトクラブ」と重なる。
あの絶望的な感じ。
変わることができる希望と憧れ。
破壊と再生。
映画のオマージュに小説のオマージュ。
色々と面白かった。
「ずっと好きでいるなんてできない」
やっぱFさんの本は面白い。 -
不要不急なデートがしたい
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最初の方はひねくれた大学生が夥しい言葉で不満を嘆く内容になっていて読む気が失せるかもしれないが、どうかそこで諦めないでほしい。その後の先輩や黒服の登場によって、本作は大学物語から恋愛、犯罪物語などいろいろな顔を見せてくれる。最初からは想像がつかない結末となっているだろう。
魅力なのは、何故か登場人物がかっこよく見えるところだ。それは自分が学生だからなのかもしれないが、言葉のセンスがとにかくかっこいい。
ぜひ学生や若い世代に読んでほしい。