- Amazon.co.jp ・本 (256ページ)
- / ISBN・EAN: 9784048962933
作品紹介・あらすじ
2018年5月に小説『夢工場ラムレス』にて小説家デビューを果たしたWEAVERの河邉徹(Dr.)が、早くも、2作目となる小説『流星コーリング』を発表。2020年に実際に流される計画っとなっている人工流星をテーマにした本作品は、その舞台となる広島で繰り広げれるSF青春ストーリー。りょうと詩織、洋介と真希。四人は、広島県廿日市中央高校天文部に所属する同級生だ。星への夢を語らいながら高校生活を送っていた彼らだったが、高校三年生のある日、世界初の人工流星が広島で流されるというニュースを耳にする。衛星を打ち上げ、そこから発射された小さな「流星の素」が大気圏に突入して「流星」になるという。そんな話を半ば信じられずにいたりょうだったが、ついに、「人工流星が流される日」が訪れる。しかし、その日を境に、りょうは「人工流星が流れた日」から次の日に進めなくなってしまう。朝を迎えるたびにその日に戻ってしまうのだ。その原因を知るために、洋介、真希に相談するのだが……。そして、ラストにその事実が明らかになる……。
また、本作品と同日、河邉がメンバーとなるWEAVERからこの小説をテーマにしたアルバム『人工流星』もリリース。音楽と小説による「流星コーリングの世界観」を作り上げる初の試み。ぜひ楽しんでほしい。
感想・レビュー・書評
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読み始めた段階では爽やかな青春小説なのかな?と思っていましたが、読み進むにつれておやおや?これは?という展開が。
回想と同じ金曜日を繰り返しながら物語は確信に迫っていきます。切ないですがラストは感動してじんわり。
過去と未来でそれぞれフォントを変えてあるので読みやすく、詩的で美しい文章がいくつも出てきて個人的に響きました。
そういえば、最近星眺めたりしてないな…。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
綺麗な言葉が沢山並んでいて、心がなだらかになりました。
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星空のイメージと、ループする世界、天文部の生徒たちが持つ悲しみと喜び、切なさ、そう言ったものが見事にリンクした美しいお話。
2020年、広島に人工の流星が落とされるという話を題材にしています。
主人公が同じ日を繰り返すというループもの。
あまり切羽詰まった感覚はないものの、ハラハラ感よりも明日を迎えるということを新しい気持ちで考えられることが新鮮で良かった。
なぜループするのか?
その謎が解けたとき、ループする世界は単なる現象ではなくなり、ほんの少し前に進めた、わだかまりが解けた、そんな新しい一日を迎える第一歩となりました。
正直言って大人が読むにしては内容がありきたりかなと思わないでもないです。
けれど、ループを抜け出した新しい一日が、とても優しい希望に満たされていて、読んでいる人の明日も照らしてくれるようなお話に仕上がっていると思います。 -
解散してしまったWEAVERの元ドラム河邉さんの2冊目で連動したアルバムも制作された一冊
人工的に作られた流星の降る日に、何度も時が戻ってしまう不思議な体験から、主人公がどのように行動するかで物語の家族とのわだかまりを持った登場人物の一人一人の行動に変化が起きていくというお話
過去に起きてしまった出来事を、自分が見ていた視点と他人の視点を"繋げ直していく"ことで、初めて過去と決別が出来て次のステップに進むことができる、そのようなメッセージ性を感じる作品だった -
【紙の本】金城学院大学図書館の検索はこちら↓
https://opc.kinjo-u.ac.jp/ -
流星が分からなくても主人公たちの事情や気持ちに共感できるお話! 青春版タイムリープものみたいで感動しました。男女の青春が読みたい方におすすめします。あとシンプルにヒロインが可愛かったです。
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【読んだきっかけ】
河邉徹さんの小説2作目
【心に残った要素】
運命とは、悲しみを乗り越えるとは。
受け入れたくないものって自分にもたくさんあるけど明日を生きるために、時間をかけてゆっくり少しずつでも咀嚼する。消化しなくてもいいと思う。グッと飲み込んで、腹落ちしなくとも胸に刻む感覚があればそれでいい。きっと受け入れ難い運命すらも愛することができるから。
【ここが好き!】
広島弁で繰り広げられる会話シーン
読んだら流れ星を探したくなります。8月のペルセウス座流星群が待ち遠しい~
WEAVERの音楽とのコラボレーションもたまらない! -
【メモ】
広島県廿日市市 の架空の高校が舞台。廿日市中央高校天文部の4人が、人工流星を見に行く話。
人工流星は2020年に広島で実際に計画されていたもの。 -
なかなか工夫がこらされたストーリーでした。
途中からそうかな?と思うところに着地。切ないね。バンドマンが書いた小説で、楽曲と連動してるそうな。