青春ブタ野郎はナイチンゲールの夢を見ない (電撃文庫)

著者 :
  • KADOKAWA
4.19
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本棚登録 : 515
感想 : 14
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  • Amazon.co.jp ・本 (344ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784049129021

作品紹介・あらすじ

 突如咲太の目の前に現れた、霧島透子を名乗るミニスカサンタ。彼女が「思春期症候群をプレゼントした」という学生たちのなかには、咲太の中学時代のクラスメイト・赤城郁実がいて――。
 書き込んだ夢が正夢になる、と学生たちのSNSで話題の都市伝説『#夢見る』。郁実がそれを利用し、「正義の味方」として人助けしている姿を目撃した咲太は、彼女の身体がポルターガイストのような現象に襲われていることを知る。しかもその原因は過去の咲太にあるらしく……!?
「ねえ、梓川君。ひとつ勝負をしない?」
 鍵をかけていた過去の扉をあける、シリーズ第11弾。

感想・レビュー・書評

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  • 久々の咲太と佑真と理央の会話に和む(この三人には一生友達やっていてほしい)。翔子が元気そうで嬉しい(これからどんどん成長して翔子さんに似ていくと思うとじーんとくる)。麻衣がほぼ「梓川家の嫁」状態で、もう咲太共々早く爆発してほしい。郁実の正体に驚く(『ランドセルガール』の内容がここでつながるとは思わなかった)。咲太が中学時代を清算するには(高校生編では早すぎるから)大学生編が必要だったのかな。「向こうの世界」の咲太からの伝言が不穏すぎる。

  • 思春期症候群という不思議な現象に巻き込まれた高校生たちの物語の第11巻です。今回の主役は赤城郁美という咲太の中学時代の同級生で、正義感が強く人助けをすることが好きな女の子です。しかし、彼女は自分の過去に対して深い罪悪感を抱えており、それが思春期症候群として現れます。彼女は自分が本当にやりたいことやなりたいものが分からないまま、他人のために生きているような感じです。そんな彼女に咲太はどう接するのでしょうか?

    この本は、赤城郁美のキャラクターに焦点を当てていますが、他の登場人物も活躍します。特に麻衣さんと霧島透子という二人の女性が重要な役割を果たします。麻衣さんは咲太の恋人であり、思春期症候群に詳しい天才科学者です。霧島透子は思春期症候群の元凶を自称する謎の女性で、咲太に興味を持っています。この二人は赤城郁美の思春期症候群に関わっていくことになりますが、その過程で衝突したり協力したりします。この二人の関係は今後どうなるのでしょうか?

    この本は、思春期症候群というファンタジー要素を含みながらも、現実的なテーマにも触れています。例えば、自分探しや自己肯定感や他者理解などです。赤城郁美は自分が何者か分からないという悩みを抱えていますが、それは多くの若者に共通する問題だと思います。彼女は自分の過去に対して責任を感じていますが、それは本当に必要なことなのでしょうか?彼女は自分の幸せを見つけることができるのでしょうか?この本はそんな彼女の成長と変化を描いています。

    私はこの本を読んで楽しめました。赤城郁美のキャラクターに感情移入しましたし、咲太と麻衣さんのカップルも可愛かったです。霧島透子の正体や目的も気になりますし、次巻では麻衣さんに危機が迫るという展開も見逃せません。このシリーズはまだまだ面白くなりそうですね。

  • 咲太の前に現れたミニスカサンタの女性・霧島透子は、自分が思春期症候群を学生たちにプレゼントしたと告げる。その学生の一人、咲太の中学の同級生・赤城郁実はポルターガイスト現象に悩まされていて…。過去の後悔を引きずる郁実とそれを断ち切っている咲太との対比が素晴らしい。それにしても、透子は一体何者なのだろう…。謎が深まりますが「思春期症候群」の核心に近づきつつあるようにも思います。次回は麻衣に焦点を当てた回になるのでしょうか。続きが大いに気になります。

  • 今回はこれまでと少し違った角度から思春期症候群とふれあうことができました。咲太達も大学生になりましたもんね。
    過去の伏線もしっかり回収してくれて楽しかったです。

  • 大学編2冊目。
    前々から登場していた赤城郁美がメインで登場。
    そりゃ見てる側だって色々思う事はありますよね…
    表面上はどう装おうが心の中は人それぞれですから

  • もう一人の自分がいる世界はどんなんだろう?
    あの時あんなことをやっていたら?
    平行世界はどこにもあるのかもしれない
    少しだけの変化になる世界と
    大きく全く違う世界になる場合と
    自分はいったい何人いるんだろう?
    それぞれの自分がどれくらいいるのか
    それぞれの自分に気づけるのか?
    自分だけが気づいている、
    誰かに気づいてもらえるのか、
    目指す自分と今の自分がどこにいるのか。
    どこを目指そうというのか
    どうしようもない出来事が何度も何度も
    忘れられない
    忘れようとしても何かが引っかかってしまうなかで
    日常をどう大切にするか
    日常を積み重ねる中で
    薄まって
    際立って
    一気には変わらないからこそ、
    少しずつ
    自分と大切な人との生活を続ける
    置き換わっていることに気づく
    慌てない
    焦らない
    誰かが見つけてくれるから

  • これで一つの謎が解けましたが、これまでの伏線が一気に解けるのか?という終わり方。ヒロインが今までのヒロイン達より入れ込みがないからそこは落ちるけど、麻衣さんと咲太君がいちゃこらしたり、これまでのヒロインがちょこちょこ出てきたりしてたので、まあ、許すか。
    青ブタはラノベを読んだこと無い人に一番オススメしたいシリーズです。

  • いつ読んでもこのシリーズは心に染み込む内容と文面。
    今回もこの世界に引き込まれ、不思議だけれど、どこか切ない気持ちになる。
    一難去ってまた一難。
    前からの伏線も残したまま……
    鴨志田先生、引っ張るのがお上手!

  • 時を重ねてきても変われないという大学生になったからこその話が面白くあっちの世界との関わり、霧島透子の事など今後どうなっていくか気になっていく所ばかりで続きが気になる。

  • 不思議な、でも引き込まれる、次もまた読みたくなる、そんな物語です!

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著者プロフィール

1978年生まれ、神奈川県出身の作家。代表作は『さくら荘のペットな彼女』、『青春ブタ野郎』シリーズなど。

「2023年 『青春ブタ野郎はサンタクロースの夢を見ない』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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