その色の帽子を取れ -Hackers' Ulster Cycle- (電撃の新文芸)

著者 :
  • KADOKAWA
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感想 : 1
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  • Amazon.co.jp ・本 (388ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784049133295

作品紹介・あらすじ

 東京オリンピックを控え、加速するサイバー犯罪に対抗するため、高度な知的人材が求められる東京にて。クー・フーリンというサイバーセキュリティ製品をあつかうショウは、かつて同僚だったサクを探していた。
 サクは優秀な開発エンジニアだったが、彼の失踪により会社は解散し、残された仲間も違う道へ進んでいた。ある日、ショウは知人に紹介された仕事を進める中、仮面に義手と義足という異様な姿の女性からサクの情報を得ることに。
 廃屋に住む闇医者、落ちぶれたかつての上司、新型の拳銃をあつかう非合法員、さまざまな仲間に支えられ、ショウはサクに再会する。しかし、彼は――。
 職業を決めることは人生を決めること。そう信じた親友同士の別離は、やがて大きな悲劇へつながっていく。
 情報処理安全確保支援士、JNSAメンバーの現役サイバーセキュリティエンジニアによる、既存技術のみで描いたハッカーたちのドラマ。

感想・レビュー・書評

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    格好いいタイトルだなあと思ったら、「ブラックハットとホワイトハット」という言い回しがハッカーにはあるそうだ。「正義と秩序のために技術を使うハッカーをホワイトハット。社会の混乱や破壊のために技術を使う奴はブラックハット」という。
    本作ではブラックハットを取ってしまったある人物を止めるため、主人公が奮闘する。現役サイバーセキュリティーエンジニアによる小説だけあって、技術や知識の解説に興味を持てるし、もしものときはこのようなサイバーテロが起こりうるのかと背筋が寒くなる。
    魅力的なキャラや、マニアックな小ネタを散りばめた会話が、重くなりがちな話をうまくドライブさせていて、最後まで手に汗握りながら楽しんだ。

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著者プロフィール

梧桐 彰(ごとう あきら)
1977年北海道生まれ。情報処理安全確保支援士、理学修士。主に外資系ITセキュリティ企業にてコンサルタント、セールスエンジニア、プロジェクトマネージャなどを担当。専門はエンドポイントセキュリティ、IoTセキュリティ、フィッシング対策など。

「2022年 『小さな企業がすぐにできるセキュリティ入門』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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