異常心理犯罪捜査官・氷膳莉花 剥皮の獣 (メディアワークス文庫)
- KADOKAWA (2021年6月25日発売)
- Amazon.co.jp ・本 (256ページ)
- / ISBN・EAN: 9784049137781
作品紹介・あらすじ
奥多摩署勤務となった莉花は地域課から刑事課へ復帰を果たす。時同じくして、潜伏中の強盗犯が廃屋で殺害される事件が発生。なぜか被害者の首から上の皮膚は剥がされ、持ち去られていた。
この異様な事件は複雑な様相を呈していく。なぜ逃走中の強盗犯を狙ったのか。そして首から上の皮膚を剥ぎ取ったのは一体? 解決にこだわる莉花は禁じ手に打って出る。それは悪魔の犯罪心理学者、阿良谷と取引することだった。
すべてが明らかになったとき、貴方は震撼する!
感想・レビュー・書評
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シリーズ第二弾。若い女性刑事・氷膳莉花が死刑囚となっている犯罪心理学者のアドバイスを得て猟奇殺人事件を解決する。今回は死体の皮膚が剥ぎ取られるという猟奇事件。氷膳莉花が結構武闘派。単身での捜査はドキドキさせられる。
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前作に比べて博士の出番は少なかったですが、存在感は十分ありました。
事件の動機や猟奇性には驚かされ、スピード感があり一気読みしてしまいましたが、莉花の職場の陰湿さは読んでいて気持ちのいいものではありませんでした。
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久住四季『異常心理犯罪捜査官・氷膳莉花 剥皮の獣』メディアワークス文庫。
シリーズ第2弾。
やはり続編が刊行された。前作と同様、トマス・ハリスの『羊たちの沈黙』と同じようなパターンでストーリーは展開する。
①多くの謎に満ちた猟奇的な快楽殺人事件が発生、②過去のトラウマを抱える新人女性捜査官が事件の捜査にあたるが捜査に行き詰まる、③新人女性捜査官は刑務所に収監されている重大犯罪者の博士と取引して助言を求める、④事件は無事解決するが……
シリーズ第2弾の本作も見事にこのパターンにはまっている。しかし、前作同様に本作も間違いなく面白い。
懲罰人事で奥多摩署の地域課に左遷され、刑事課に復帰した氷膳莉花は同僚から冷たい目で見られながらも自らの目的のために警察業務に没頭する。
ある日、地域課時代に知り合った住民から不審車両の情報が寄せられ、捜査すると都内で起きた2人組の強盗殺人事件の犯人であることが判明する。莉花の活躍で1人は身柄を確保したものの1人は逃亡。逃亡した犯人は潜伏先の廃屋で首から上の皮膚が剥がされ持ち去れた状態の惨殺遺体となって発見される。そして、遺体のそばで発見された7歳の少女……
捜査に行き詰まった莉花は、刑務所に収監されている悪魔の犯罪心理学者・阿良谷静博士に助言を求める。
恐るべき犯人の正体は……犯人の目的は……
本体価格630円
★★★★★ -
シリーズ2作目。
1作目を読んで、「続編希望」と感想に書きつつ、その後すっかり忘れていた作品。
前作での出来事をきっかけに、左遷人事で奥多摩署に異動になった莉花。
地域課から刑事課に異動になり、着々と捜査一課への復帰の道を歩んでいたが、同僚たちの目は冷たい。
そんな中、池袋の事件の犯人たちが奥多摩に逃亡してくる。
二人組のうち、一人は逮捕したものの、もう一人には逃げられてしまう。
しかし、逃げたもう一人の犯人は頭部を切断され、皮を剝がされた遺体で、山奥の小屋から発見される。
見えない犯人像に莉花は、阿良谷博士に助言を求める・・・
前作からの流れを裏切らない、完全な「羊たちの沈黙」のオマージュ。
逆に他の方のレビューにあるように、博士の出番が少なかったくらいか。
犯人は読んでいる途中で、何となく想像つくものの、動機については背筋が凍る。
しかし、フィクションとは言えども、奥多摩署の面々の陰気な態度には辟易する。
次作では捜査一課に戻るようなので、もうこの人たちとの絡みがないのが救いかもしれない。 -
シリーズ第1弾を読んだのが約半年前。そのとき何か引っかかる言葉があったなぁと思っていましたが思い出せず。読み始めて思い出す、「けれどの莉花ちゃん」と名付けたことを。第1弾よりは頻度少なめですが、やっぱり多い「けれど」。引っかかるのは彼女には「が」のほうが似合うと思うから。
事件そのものよりも彼女を貶めようとする同僚たちにゲンナリ。感情希薄で雪女と揶揄されるヒロインのことを応援したくなるし、段々と好きになってきました。何よりこのシリーズは薄いのが嬉しい。
しかしどう見てもますますクラリスとハンニバル・レクター。 -
個人の研鑽や組織の中で戦う、全てがはたらく楽しさに感じたな。
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首から上の皮を持ち去る殺人鬼の正体は!? 大人気シリーズ、待望の第2巻
奥多摩署勤務となった莉花は地域課から刑事課へ復帰を果たす。時同じくして、潜伏中の強盗犯が廃屋で殺害される事件が発生。なぜか被害者の首から上の皮膚は剥がされ、持ち去られていた。
この異様な事件は複雑な様相を呈していく。なぜ逃走中の強盗犯を狙ったのか。そして首から上の皮膚を剥ぎ取ったのは一体? 解決にこだわる莉花は禁じ手に打って出る。それは悪魔の犯罪心理学者、阿良谷と取引することだった。
すべてが明らかになったとき、貴方は震撼する!
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今回も初っ端からグロテスクで、思わず本を閉じようかと思う。読み進めても、別の意味で感情を逆なでされる描写が多い。雪女こと氷膳莉花でも、いい加減うんざりするだろう。警察が男社会だということは端からわかっているが、それを於いても、莉花の行動は、組織として許しがたいものなのだろう。とは言え、刑事課にもどされたからには、目の前の事件を解決すべく捜査するしかない。事件すら滅多にないような奥多摩の地で起こった凄惨な殺人事件は、池袋の強盗殺人事件と絡み、さらに調べていくと、過去に起こった行方不明事件にもつながっていたのである。莉花の覚悟と、本庁の仙波警部補との間に築かれつつある信頼関係と、収監中の未決死刑囚・阿良谷のプロファイリングの助けで、また莉花が無茶をする。事件が解決されても気分はスキっとはしないが、阿良谷のこれからも気になるし、さらなる展開が愉しみなシリーズである。 -
警察内部のゴタゴタもあって、読むのしんどいけどおもしろい。動機にびっくり。理解はできないけど、はーなるほどねーと思った。
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シリーズ2作目。1作目よりさらに面白い。奥多摩署に飛ばされた莉花が異常殺人の犯人を追う話。犯人も予想外やったけど動機が更に予想外過ぎた。
莉花が武闘派なのめっちゃ好き、そして仙波刑事ええ人で好感度どんどん上がる。次作も楽しみ。