- Amazon.co.jp ・本 (504ページ)
- / ISBN・EAN: 9784049150780
作品紹介・あらすじ
「きっと、貴方に恋をする為に――」 異国の地にて勃発した神を巡る大事件。それは二つの国の『秋』を波乱と混沌の渦に呑み込んでいった。 大和の秋である祝月撫子。橋国佳州の秋であるリアム。幼き秋達は運命に翻弄されていく。と同時に、容赦なく訪れる理不尽な暴力に対し、座して待つことを良しとしない者たちが奮起していた。 冬の代行者、寒椿狼星。 夏の代行者、葉桜瑠璃。 さらには、大和からの随行陣や橋国佳州の四季の代行者も加わり、事件は国家をも巻き込む事態へと発展していく。 やがて明らかになる、巨悪の存在。数多の勢力が交錯する中で、撫子の護衛官、阿左美竜胆は主を救う為に命を賭す。 少女の愛と罪を巡る物語の答えは如何に。
感想・レビュー・書評
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面白かったが、面白くなる前が冗長とは言わんがちょい長めという暁本。
個人的には花桐の活躍をもっと読みたい。なんなら花桐主役でもいい。それならかなり長くても大丈夫。さらに小さい小型犬ではなく、中型、もしくは大型なら尚良かった。例えば『天狗の台所』のむぎちゃんみたいなのが良い。白犬は神。
そんなどうでもいい個人的な願望はともかく、
最後、ええとこもっていくのは、やっぱりあの神様。面白かったが、もっとガッツリと橋国の悪者にきっちりバチ当てるところとか、後始末がどうなったとかも読みたくなる。設定の前半がこってり描かれるのと逆に、後始末がざっくりしすぎていて、ちょっとモヤりはする。
そんな感じで、今回もまたもや秋がキッドナップされるが、色々うまくおさまる。
神様に対する愛が性別を超えた何かなのはわかるが、秋主従だけみていると、ロリ甚しくて、ちょっと変態味が強いかとは思うが、需要はありそう。逆に橋国の主従は神様が男児なだけに、これまた大変なことに。
次は冬か?、かなり楽しみにしている。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
佳州の秋の護衛官ジェードが大和の秋の代行者撫子への事件を起こしたところから。
撫子はいろいろな方法を使って死んだ者たちを蘇らせるが、一人拉致されてしまう。そこは山奥で逃げ出せるような場所ではない。しかし撫子はジェードが事件を起こした背景を知る。ジェードの父は橋国現人神教会佳州支部支部長代理エヴァン・ベル、認知されない外の子だったが、認知後即、咲羽州冬の代行者として飛ばされる。そこでの出来事と息子という立場を利用し橋国現人神協会の悪を洗い出したかった。
救出とそれに至る過程、方法などを存分に堪能し、特殊な状況に置かれた神と護衛官の心情に寄り添って楽しみました。 -
前回の急展開からそれぞれの陣営が様々な思惑のもと行動することで複雑に絡みあい、最後までどうなるか予想がつかず面白かった。
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まさかの裏切りをする橋国秋の護衛官ジュード、はぁ!?という所で上巻が終わってしまい耐えられず下巻を読み始める。
幼い秋の代行者相手に何をしてるんだ!と憤るが橋国の内情が明らかになりこの手しか選べなかったジュードにも同情してしまう。
大和でもそうやけど、代行者を物扱いにする精神が分からん!と上層部に憤りを覚える。
そして秋の代行者の隠された力が明らかに。互いに傷つけ合いながらも一緒にいる大和の秋の主従、散々すれ違った末一緒にいられるようになった橋国の秋の主従、両方の主従の今後を祈りたくなる。互いが大切だと言い切れる2組にずっと一緒にいてほしい。
冬の舞で終わってしまうのだろうか……願わくはこのシリーズが永遠と続いてほしいくらい大好きすぎる。今作も上下巻共に最高すぎた。 -
上下巻まとめて読了。
黎明二十一年仲春。秋の神様をメインに橋国との外交編です。
いやー、今回も読みごたえあって面白かった。これ絶対上下巻セットで並べて読まんとだめなやつ…!展開読めそうで読めない上巻、展開予想しつつも誘われる涙腺な下巻。主従のすれ違いっぷりがよい…。ここ最近、秋の権能を使いすぎてるな、という節があったから、ここで秋について深められたのはいいタイミングかと。あと秋は基本的に言葉が足りてない気がします…!ラストの撫子と竜胆がどうなるのか気になるけど、絶対うまくいくやつだよね。秋主従は相思相愛傾向が高いのかな、恋愛的な意味で。
今までの物語・関係性を踏まえた上で、それぞれの神様と護衛官たちみんなが共同して動いてるの読めるとウワァー!///ってなります。微笑ましいし嬉しい。狼星と瑠璃のやりとりも可愛かったな。
橋国側のの神様もたくさん出てきたので、これからさらに物語のスケールが大きくなりそうな予感がします。続刊も楽しみ。