5分後に意外な結末ex 白銀の世界に消えゆく記憶

著者 : 桃戸ハル

制作 : 桃戸ハル 

• 学研プラス (2019年12月19日発売)

作品紹介・あらすじ

累計２３０万部突破の超ベストセラーシリーズ。感動、恐怖、笑い、涙、奇妙な味……さまざまなテイストの超短編を３０編以上収録。どこからでも＆超短時間で読めて、驚きの結末。小中学生の朝読や、一般読者の短時間読書にも最適。

感想・レビュー・書評

[mendakoさんの感想 · 2020年3月13日]

図書館から借りてきた本は大事にしないといけない。
だから、私は読み終わる直前、つい声に出してしまった。
「やっちゃった！」
なぜこんなことになったのか。

今まで、このシリーズは翻案や、世界各地の小噺であったり、都市伝説のようなものが多かった。
そこに面白さと少しの不満を抱いていたのだが、本作はほとんどオリジナルストーリー。

『天使嫌い』は何のために全力を尽くすのか、そんなことを考えた。
これが私の仕事だから、と淡々と日々を（疑いもせず）過ごしていくのも、決まりを守ることも大事だが、それは本当に、正しいことなのかと問いかけてくる。

『奉教人の死』は芥川龍之介の翻案。
こうした形で名作に触れられるのは良い。
読んでみると、どんでん返しになっているのだが、なぜ彼は最後まで真実を述べなかったのだろうというモヤモヤが残る。
それこそが人生、そしてそれを体験できる読書の楽しみ。
同様に江戸川乱歩の『人間椅子』も。
これはエロスと会期が混ざったなかなかにショッキングな作品、そして名作。
ほとんど原作通りなので、ぜひ、乱歩の怪しげなる世界に足を踏み入れてほしい。

最後に冒頭に述べた物語。
これは本書の白眉。
こういう遊び心はたまらない。

[みちょはちゃさんの感想 · 2023年8月5日]

5分後に意外な結末ex
白銀の世界に消えゆく記憶

5分後に意外な結末シリーズ

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全35話の短編集。この巻は文豪が書かれた有名な作品も編集されて載ってるので、こういう作品だったんだ！と勉強にもなった。
5分どころか1分強で読めるものも多数。

「天使嫌い」天使は癒してくれるのではなく死神だと。そんな医者の背中に幻肢痛が。
「奉教人の死」原作は芥川龍之介。隣人の妊娠に疑いをかけられ追放されるが、その人も女性だったと亡くなった後に分かる。
「人間椅子」原作は江戸川乱歩。椅子になってあなたの温もりを感じていたと告白される。後にそれは小説だと言われても、本当の気がしてならない。
「この幸せな時間が...」時間ループをしている人としていない人がいる不思議な世界は、ループしてる人は歳も取らない。
「悪夢、買いました」悪夢を見る枕で現実は素晴らしいと感じられる。どこからが現実？
「最後の一句」原作は森鴎外。無罪の父の代わりに自分たち子供を罰せよと嘆願する娘。上の方のすることは間違いがないと目を見て言われ臆する町奉行。
「レジブクロウ」レジ袋の代わりに遺伝子操作されたフクロウを。
「怪盗日本丸」日本に住む人にとってかけがえのないものを盗む。最後をちゃんと読むにはどうしたら...
「野ばら」原作は小川未明。老人と青年は隣国の敵だが2人しかいない淋しさから仲良くなる。いざ敵となった時、命を差し出そうとする老人と、そこから離れ戦争へ向かう青年。
「幸せの1ページ」ずっと好きだった人に告白され付き合い結婚し子も生まれ幸せだったはずが、最後の終わり方が唐突！最後だけに1番印象に残った。

2023/08/05 読了(図書館)

[fukasigiさんの感想 · 2021年12月11日]

一番最後がドキッとした。やられた…

[帝塚山大学図書館 学生選書会さんの感想 · 2022年11月25日]

https://lib.tezukayama-u.ac.jp/opac/volume/945132

[kyjinさんの感想 · 2021年4月23日]

5分後に意外な結末 より ちょいと難しいなと思いました。
内容も 面白いです！ 5分後に意外な結末シリーズはだいたい面白いと思ってます

[サリーちゃんさんの感想 · 2020年10月29日]

このシリーズは、やっぱり面白いと、再確認。

[medialibrarynewさんの感想 · 2020年8月3日]

2020年7月新着図書

[ラッキーさんの感想 · 2020年3月26日]

久しぶりにこのシリーズ読んだのだが、ところどころ文豪の短編を読みやすくした作品もあったり。小学生にもこのシリーズ人気だけど、難しいかもなぁという話もあった。こういう本を読むと、星新一さんが本当にすごいなぁとつい思ってしまう。

著者プロフィール

東京都出身。『5分後に意外な結末』『5分後に恋の結末』などの「5分後に意外な結末」シリーズの編著や、『ざんねんな偉人伝　それでも愛すべき人々』『ざんねんな歴史人物　それでも名を残す人々』などの編集など手がける。

「2022年 『5分後に意外な結末　ベスト・セレクション　心弾ける橙の巻』 で使われていた紹介文から引用しています。」