大家も住人もしあわせになる賃貸住宅のつくり方

著者 :
  • 学研プラス
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本棚登録 : 82
感想 : 10
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  • Amazon.co.jp ・本 (239ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784054057234

作品紹介・あらすじ

入居者が壁紙などを自由に選ぶことができる「カスタマイズ賃貸」を実践し、築25年の賃貸マンションで入居者待ちの行列を生んだオーナーがその方法を明かす。コミュニティが育まれるこれからの「愛される賃貸住宅」のつくり方とは。賃貸はもっと楽しくなる!

感想・レビュー・書評

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  •  先日の大家の学校の予習でお邪魔させていただいた先生の物件で、大量の付箋が貼られた本書を見つけた。
     申し訳ございません。
     校長先生の著書を拝読するのを完全に失念しておりました。

     心改めて読まさせていただきます。

     継いだマンションは、毎週のように住民が引っ越していく状態だった。
     向原のマンション「ロイヤルアネックス」は、どのようにして入居者が列を作る物件になったのか。

     「その物件に、あなたは住みたいですか」というのがとても大事だと思った。

     思い返すと、今まで住んで一番気に入った街は?と言われると、、、上田は住みやすかった。
     徒歩5分のショッピングセンターは映画館あって、平日夜に一人スクリーンを独占する日々を過ごし、ゴルフ練習にジムにと、仕事終わって家帰ってからも街に車で出かける楽しさがあった。
     あと、三ヶ月滞在したオックスフォードのメインストリートは歩くたびに楽しかった。
     学校終わってからダウンタウンを歩き、夜前にバスで住宅街のホームステイ先に戻る。
     イギリスの街は、ダウンタウンと住宅街が機能している街ばかりだった。

     今住んでいる街は?家は?
     本当に住みたいところなのか。

     大家業はエンターテインメントだという。
     加えて、暮らしのプロデューサーだと思う。
     分譲マンションは売却後は無責任だと思うし、不動産投資みたいなマネーゲームを暮らしに持ち込みたくはない。
     自分が住みたいと思う物件を提供できなくて、大家でなくて何なのだと思う。

     ビジネスはロマンと算盤。
     ロマンのほうは、こう有りたいという理想論を膨らましていきたいと思う。

  • 賃貸の壁紙は白が基本。でも入居者が本当にそれを望んでいるのか。そんなところから壁紙が選べるサービスやオーダーメイド賃貸が出来たという。自分のまちでも入居者に寄り添った、そんな不動産屋さんが出てきてくれたらどんなにいいだろう。

  • 「愛される賃貸住宅」に育てていくために、できることはまだまだたくさんありそう。ノウハウというより、心得の部分を伝授してもらった気分。大家の学校、行ってみたい。

  • つまり、入居者に好きな壁紙選ばせるだけ。

    おしゃれなシェアハウスとかオーダーメイド賃貸とか借り手にとっては素敵な物件ですが特に…という内容でした。

    オーダーメイド賃貸にいたっては大家がリフォーム代負担など、ある程度余裕があってそういうことをやりたい大家さんにしか向かない。いや、そういうことがやりたい大家さん向けの本ですね。

    コミュニティーうんぬんとかは素敵なんですけどね。わざわざ本として読むまでもないかなと。夢と理想を書き込んだブログ的な本?

  • 壁紙を選べる賃貸…発想はシンプルなのだけど、そこから始まるマンションというコミュニティの変化について、いろいろ示唆を与えられた本。自分自身、大家業をやっていく上での考え方において、とても参考になった。

    仕事にしても教育にしても、お仕着せのものを与えられるだけでは当事者意識を持てない、とよく言われる。況や、住環境においても我々はあまりにもありきたりな枠の中に縛られていないか。壁紙は万人ウケするような白っぽいものが良い、そんな保守的な発想が支配する不動産業界に一石を投じている。

    壁紙が選べる“カスタマイズ賃貸”という発想から広がるのは、住民自身が自分の暮らしを創り出していく創造性溢れるマンションコミュニティ。住民同士がお互いの部屋の壁紙を見に行く交流をしたり、よりカスタマイズの余地を大きくしたトータルな部屋づくりを入居者と一緒に考えたり、大家業という仕事においてもクリエイティブさを発揮する余地は大きく残されている。

    住民と一緒に暮らしを自分たちの手許に引き寄せていくこと。シェアハウスが当たり前になった若者たちが家庭を持つようになると、このような住民主導のコミュニティづくりが賃貸住宅の個性となっていくのだと感じた。


    ロイヤルアネックス
    http://ra.maison-aoki.jp/

  • 自分も、著者のような大家になりたい!そんな思いがこみ上げる良書だと思います。
    自分もチャレンジしてみます!

  • 不動産業ではなく、大家業の話。自分ならこの部屋に住みたいか、というところからのスタート。テーマはカスタマイズ賃貸。
    暮らしに前向きな人が増えるとマンションが自然と明るくなる
    壁紙を貼る順番を変える、というだけでこれだけの効果があらわれるとは。
    裏を返せば、それだけ住環境に恵まれない、というか諦めているというか、そういう人が大量にいる、ということでもある。壁紙メインの話かと思いきや、後半はもっとはじけていきます。

  • 「マンション全体がシェアハウスになる」
     
     この著者は大家なんですね、てっきり東京R不動産に続いてでてきたユニーク仲介業と思ってたんですが、全く違うようでした。
    大家だからそこできる柔軟で迅速な対応なんでしょうね。
     自ら賃貸だから宅建業法の縛りは受けないの?とか契約から入居までの間の家賃はどうなってんの?とか工事契約と賃貸借契約はどう繋いでんの?とか色々興味深い訳なんですが、とにかく新しい動きがでてきた感があります。

     大家がここまで動けば貸し手借り手ともにいい関係が築けますけど、大家は金に金を稼がせて楽をしたいが為に大家業をしてると思うので、巷にはあまり普及しないような気がします。
     そこを繋ぐ存在として設計事務所が食い込んでくるかもしれませんね。賃貸リノベーションになると収益性とか事業性も大切になりそうなので、そうなると広瀬郁の言ってた通りじゃないか!
    設計事務所の未来がすこーし明るくなります、踏ん張れ建築家!!

  • 突然、大家を継いだマンションは空室率27%の古い物件。そこから2年足らずで満室かつ空室待ち120人の状態にした著者の、住まいに対する熱い思いが満載です。賃貸オーナーや不動産関係者でなくても、読んで面白いし考えさせられる内容。

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