豊臣秀長 (学研M文庫 し 11-5)

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  • Amazon.co.jp ・本 (314ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784059012184

作品紹介・あらすじ

後に天下人となる兄・秀吉を持つが運命。貧農の身から大和中心に100万石もの大領を拝し、大和大納言と称された豊臣秀長。下克上の世に二心を抱かず、生涯を秀吉の片腕として無私・無欲に貫く。内には温順を常に緩衝役と徹し、外には辣腕を振るう文武両面の活躍で天下統一に貢献。秀吉の名代役を務め、秀吉に諌言できる唯一の人物とも評され、豊臣政権樹立の要石となった不撓不屈の将・秀長の信義に満ちた人生。

感想・レビュー・書評

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  • 紀伊・大和中心に100万石もの大領を有し大和大納言と称された豊臣秀吉の弟・秀長。
    乱世にあって秀吉の片腕として無私を貫き文武両面で活躍し天下統一に貢献。
    秀吉に諫言できる唯一の人物として豊臣政権の要とも評される男の生涯を描く。

  • ひきつづき戦国布教されてます。

    秀長?だれですか?という程度の初心者のわたしが読みはじめてすぐ夢中になって読み終えました。人柄の魅力ってすばらしい。
    半兵衛も気になる存在になりました。

  • 秀吉の天下取りを蔭で支えた人物として、話しもおもしろく、ストーリーもわかりやすかったが、いまいち抑揚に欠け、話しがサラサラっと流れていく感じがし、私にはあまり印象に残りませんでした。

  • 全体を通して秀長が良いひと過ぎて泣ける・・・。このひとは本当に豊臣家にとって大きな柱だったんだろうなぁ・・・。


    一番笑ったのは秀長が半兵衛の死後、心の中で語りかけるシーンが何回かあるのですが、
    田上山の砦の防戦の際、ご飯を食べている半兵衛に語りかける秀長には吹きました。
    この緊迫した場面でなぜそこをチョイスする秀長・・・!笑

    前述から分かるとおり、秀長主人公の小説ですが、半兵衛もかなり登場してきます。
    序盤から「状貌夫人の如し」とか形容されるしな半兵衛!ちょっと皮肉屋な所もイイヨイイヨー。
    一番最初に読んだ戦国小説も、このふたりが仲良しだったので嬉しかったです。

    あと当たり前のように秀吉が可愛い。きゃっきゃっと笑うわはしゃぐわ、秀長に死亡フラグが立った途端、「秀長死んじゃやだ!」と騒ぐわ、しまいには「秀長の隣で寝る!」とか言い出すわなにこの関白おじいちゃん可愛い。
    いくつになっても、どんな関係になっても、秀吉と秀長は兄弟で、秀長はサポート役に徹して、
    そんな秀長に秀吉はずいぶん救われていたんだろうと、全編を通して伝わってきます。


    とにもかくにも、秀長がもっと好きになりました!いい弟さんだー。

  • 司馬遼太郎、堺屋太一と読み、三作目の豊臣秀長。どれも良かったが一番詳しいエピソード構成だったように思う。九州島津征伐の逸話は別所何チャラとか云う古文献からの話しらしく、他では出てこなかった読み応えのある秀長の武勇伝だった。あとがきの説明も良かった。

  • 秀長は兄の秀吉を支えた名補佐役である。この小説は近江攻略からその死の前年までを描いているが、いかに秀長の力が大きかったのかがよく描かれている。

  • 堺屋太一著の『豊臣秀長―ある補佐役の生涯』は「生涯」と書きつつも賤ヶ岳の合戦あたりで話が終わってしまいます。その点、本書は秀長の晩年まで書いた貴重な本です。その代わり志木沢郁著『豊臣秀長』は浅井攻めから始まるので、前半生が抜け落ちています。なので堺屋太一の著作を読んでから志木沢郁の著作を読むのが良いです。ただし、秀吉の前半生の墨俣城築城などは正史に書かれていないので捏造された可能性が高く、どちらかを読むとすると志木沢郁の著作を読むのが良いと思います。

  • 9784059012184 312p 2008・4・22 初版

  • メロメロに可愛いの一言です。

  • 太閤秀吉の弟で大和大納言豊臣秀長を扱った文庫本。
    秀長を題材にした小説はとても少ないので貴重です。
    内容も秀長の人柄をうまく表せていていいと思います。
    最後まで秀吉を立てて、そして散っていった武将の生涯です。

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著者プロフィール

東京生まれ。早稲田大学教育学部国語国文学科卒。卒論は『山本周五郎』。埼玉県内の公立高校の国語科教諭として勤務、のち非常勤講師として同じく埼玉県内の高校に勤務する。中学生より能楽(金春流)に親しみ、高校時代は弓道(日置流)、大学時代は狂言(和泉流)に打ち込む。2003年、『嶋左近戦記 信貴山妖変』で学習研究社の「ムー伝奇ノベル大賞」優秀賞を受賞。同時受賞者に誉田哲也がいた。以後、新しい研究を取り入れた歴史考証を基本とする史伝を中心に執筆、上梓する。作品に『立花宗茂』『上杉謙信』『真田信之』(いずれも学研M文庫)『仙石秀久』(PHP文庫)『光秀叛逆の血脈』(コスミック時代文庫)などがある。2012年より、より創作色の濃い作品にも活動の幅を広げ、江戸時代を背景とした「剣客定廻り」シリーズ(コスミック時代文庫)、『見習い同心捕物帳 深紅の影』『食いしんぼう同心 謎を食らわば皿まで』(角川文庫)を発表している。

「2022年 『二刀の竜』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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