ゴキブリ3億年のひみつ―台所にいる「生きた化石」 (ブルーバックス 962)
- 講談社 (1993年4月1日発売)
- Amazon.co.jp ・本 (201ページ)
- / ISBN・EAN: 9784061329621
作品紹介・あらすじ
なぜゴキブリは生き残ったのだろう?三億年の淘汰に耐え生き抜いた"進化の勝利者"ともいうべき彼らの生命力のひみつに迫ってみましょう。
感想・レビュー・書評
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嫌われもののゴキブリは、人間が生まれるよりもはるか昔から存在していた!? そんな長生きの昆虫だからこその秘密がてんこもり。これを読めばゴキブリへの偏見が少しは消えるのでは?
オススメ度:
★★★★★
あぶらむし(海洋政策文化学科)
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所蔵情報品川図書館 486.4/Y66
越中島図書館 408/B 1/962詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
どうでもいいが挿絵が昔だなあ、という感じ。話題の選び方も昔だなあ、と。そんなこんなで肝心のゴキブリの話がうまく僕には入ってこなかった。
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嫌いな相手を好きになるには、その相手のことをよく知る以外にない。私は少し前までゴキブリは嫌いであったが、怖がらず殺さずゆっくり観察することによってちょっとずつ好意がもてるようになった。ゴキブリは、こちらが敵意を示さないと逃げない。この本によってさらにゴキブリを尊敬できるようになった。出来れば多くの人がこの本を読んで少しでもゴキブリを見る目が変わってほしいと思う。
人間が嫌っているゴキブリは全体の1%にも満たない。もともとゴキブリは森の中で落ち葉の下に隠れて葉っぱや虫や動物の死骸などを食べて暮らす分解者の役割だったし、今もそうやってひっそりと暮らしている。現在生き残っている生きた化石(シーラカンスなど)はせいぜい1億5千年前に現れたものだが、ゴキブリは3億年も前からその姿をほとんど変えずに生き残っている圧倒的なチャンピオンである。
ゴキブリは長くても1年くらいしか生きないが、成虫になる前に冬を越すことが出来るものもある。休眠にはいる前に体内にグリセリンやソルビトールなどを溜め込む。これは不凍液である。
昆虫は大脳が進化しなかった代わりに、感覚の発達が素晴らしく、知能とも錯覚するほどの本能を体得した。これが繁栄の秘密である。人間はもっぱら口でしゃべるが、昆虫はにおい、光、泣き声などによって会話を行っている。知能については、ミツバチのみ確認されている。蚊が暗闇でも動物や人を正確に見つけ出せるのは、炭酸ガスや皮膚のにおいを触覚の微細な感覚子で捕えるからである。
ゴキブリの色は太古の強い紫外線から体を守るためと、落ち葉や土の保護色もかねている。
野口雨情の「コガネムシは金持ちだ」という歌は、もともと家の中にいるチャバネゴキブリのことであった。野口雨情の実家の地方では、チャバネゴキブリが家の中に増えると財産家になると言われていたらしい。
ゴキブリは非常に硬い表皮で覆われているが、弾力性もあり、自分の体より狭い隙間にも入り込むことが出来る。
「人類が滅びたらゴキブリの時代がくる」といわれる。まだ屋外活動もしているヤマトゴキブリなどは野に帰って暮らすだけだが、熱帯性のチャバネゴキブリなどは休眠性がないから、日本の自然で生きることが出来ずに人間と一緒に滅びるだろう。 -
目からウロコのゴキブリの秘密。
挿絵があるから理解も進みやすい。
彼らは僕の先輩だ。笑 -
[ 内容 ]
なぜゴキブリは生き残ったのだろう?
三億年の淘汰に耐え生き抜いた“進化の勝利者”ともいうべき彼らの生命力のひみつに迫ってみましょう。
[ 目次 ]
第1章 3億年の時を超えて
第2章 恐竜とゴキブリと昆虫たち
第3章 人とゴキブリのかかわり合い
第4章 コガネムシはゴキブリだ
第5章 忍者みたいな虫・ゴキブリ
第6章 ゴキブリの食生活
第7章 旺盛な繁殖力
第8章 ゴキブリの時計と学習
第9章 殺虫剤に低抗するゴキブリ
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