- Amazon.co.jp ・本 (36ページ)
- / ISBN・EAN: 9784061333345
作品紹介・あらすじ
その男は、とてもびんぼうでした。
すがたはまるで怪物のようでしたが、働いて働いて、気がつくと大金持ちになっていたのです。
ほしいものはなんでも手に入るようになった男がつぶやきました。
「ああ、あのときのカレーライスが食べたい。」
まずしいときにごちそうになったカレーのことです。
男の頭はそのカレーのことでどんどんいっぱいになっていき、家来や家族に無理を言って……気がついたら、またひとりぼっちの、びんぼうな男にもどっていたのです。
そんな男がたどりついた先は……。
「あらしのよるに」シリーズで知られるきむらゆういち氏と、小学館絵画賞、日本絵本賞大賞等多数の受賞がある重鎮伊藤秀男氏、初めてのコンビによる絵本です。
「カレーライス」という身近な題材で、小さな子どもから楽しめますが、「人生でほんとうに大切なものは何か」という深いテーマが含まれています。
感想・レビュー・書評
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〝男はとても貧乏でした。姿は、まるで怪物のようでしたが、とにかく働いて働いて、気がつくと大金持ちになっていたのです。欲しいもの何でも手に入るようになったとき、男は呟きました「ああ、あのときのカレーライスが食べたい!」貧しかったときにご馳走になったカレーのことでした...男の頭はそのカレーのことでどんどんいっぱいになっていき...周りのことはほっぽりだして...気がついたときには、また独りぼっちの貧乏人生活に戻っていたのでした・・・〟王様と呼ばれた男の人生訓話です。
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「おいしい」と感じることが、何によってもたらされるのか。みんな本当はよく知っているはずですよね。でも、忘れてしまいやすいのです。そう、昔から言われているとおり、「空腹」と「感謝」。「いただきます」って、いい言葉ですね。
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タイトルを見て、擬人化されたカレーライスがお礼を言いに来る話かと思ったが、全く違う話だった。
まるで王様と言われている経済力も権力も持った男が、貧乏なときに食べたあのときのカレーを探す話。読み聞かせに読もうと思う。 -
民話のような話。やや「ありふれた感」あり。
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貧乏時代に食べたカレーライスを懐かしみ、今ある財を投げやってそのカレーライスを再現しようとするが…
空腹が1番のごちそう。 -
自分にとって素敵なものは、一流のもの、ではなく、心に染み入ったものである。みたいな。
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子どもたちにも、私たちにも身近に楽しめる題材。道徳的な面もあるかな。思慮深いかと言われれば、疑問だけどね。
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5歳5ヶ月の息子と一緒に読みました。
難しいかなぁと思いましたが、「面白かった!」と言っていたので一安心。
一人でいると寂しいと言って、いつも誰かと一緒にいたがる息子だけに、最後の笑顔で団らんしている様子を見て、ホッとしたようです。
https://www.ehonlog.com/books/180