アニメを仕事に! トリガー流アニメ制作進行読本 (星海社新書)

著者 :
  • 星海社
3.64
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本棚登録 : 463
感想 : 30
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  • Amazon.co.jp ・本 (208ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784061385498

作品紹介・あらすじ

制作進行を知れば、アニメがわかる!
50年の歴史を積重ね、週に50本以上の作品が放送されるまでになった、世界一のアニメ大国日本。作品評価やビジネス的価値についての議論は数あれど、その制作工程について詳しく説明がされる機会はありません。本書は、アニメがどのようにして作られているかを、作品制作の全工程に関わる唯一の役職「制作進行」の視点からお伝えします。お届け元は、『キルラキル』、『リトルウィッチアカデミア』等を制作し、アニメファンの気持ちを鷲掴みにしている制作会社TRIGGER。事例に不足はありません。アニメを見るのはもちろん楽しいけど、作るのはもっともっともっと楽しい!(そしてしんどい!)

感想・レビュー・書評

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  • アニメは業界本多いですよね。他だと門外不出のネタですが、多種多様出ているので何でもコンテンツにしてやろうという強い意思を感じます。

  • 制作進行という仕事が何をするのかという大枠が掴めた。
    暗黙の実務は実際に働き始めて積極的に活用する。

  • アニメの制作に纏わる作業のアレコレを現場目線から如実に書き出されており、一連の活動の流れを追うことができ参考になりました。

  • アニメや映画の実際に目に写るような、例えば作画や演出担当などではなく、彼らをまとめ作品がきちんと完成するように管理する、それが制作進行の仕事。

    個人的には制作進行とはアニメ制作に関わりたいが、画力がない、ストーリー構成力がないなどでその道を諦めざるをえないように人の受け皿のようなイメージを持っていた。しかし、だからといって誰でもできるような簡単な仕事ではない。

    2014年にSHIROBAKOというアニメ制作会社の仕事をアニメにした作品があり、その主人公が制作進行だった。彼女は高校の頃の友人と自身たちのオリジナルアニメを作ることを夢見て制作進行としてアニメ制作会社に就職している。とてもコミカルなストーリーだが仕事は真夜中まで外注に仕事を確認したり、締め切りに間に合うように時には巨匠に真夜中でも頭を下げに行ったりなど、とても忙しく仕事をしている。アニメでこうなのだから現実ではとても生半可な覚悟ではできないだろう(どの仕事でも同じだが)。特にアニメ業界は薄給という話は有名である。

    本書に描かれている内容は、もちろん別の仕事にも当てはめることができる。

    例えば、スタッフ間の意見交換が気軽にできる環境を目指すなど。

    社長とはいかなくても目上の人に対して話すということは多少なりとも怖く感じてしまうことがある。フランクにとまではいかなくても気軽に話ができるということは、報連相というお馴染みのことがしやすくなることにもつながるはずである。

    巻末に主にこれから就職する人たちへ向けた言葉が載っている。

    私はこの本を発売日当日に買ったが、これまで積読していて読んでいなかった。もっと早く読んでこの言葉に触れていたら、と思う。

  • 3.7

  • アニメの制作過程が「制作進行」という役職を軸に記された本。「制作進行」てのは、この本を読む限り、マネージャみたいなものらしい。
    知らない業界のことを知るのは楽しい。

  • <b>包括すると仕事のやり方は普通のビジネスと何らかわらない</b>

    アニメスタジオの「製作進行」というお仕事にスポット
    ブラック企業の中のブラック職種というイメージを覆す内容を期待したが、そこまでの内容ではなかった。
    作品作りの根幹ではあろうが、さばかなければならないモノ人がともに膨大、軽自動車で西東京エリアを素材集めに奔走する労力・時間など相まって、進んで人に勧められる職ではない。

    前から思っていたが、アニメの製作進行って懐石割烹の厨房の追い回しなのだと思う。
    権威のない若手が、ひたすら料理人たちのもとを駆けまわって膳をこしらえていくような。

    著者は、女性の進出、ステップアップでの収入向上などを推薦しているが、やや引いてしまう。

    現状より抜本的なネット活用での省力化(大容量通信導入、在宅原画マンにはスキャナー提供してデータで送信してもらえないの?)で軽自動車運転をなくしてあげたい。また、製作進行担当者のみならずアニメ製作関係者の極限まで切り詰めた給与水準を底上げすることが最初だろう。
    (→それが困難だから、競争に勝ち抜いてポスト者になれという論法になるのでは?)

  • アニメ制作進行の実務的な教本のような内容だけど、ほとんどポジティブなことしか書かれてない。まさにネットのいろんな情報で気が滅入っている制作進行志望者のための本という感じだ……

  • チームの一人一人が最高のパフォーマンスを発揮して最高のものを作る、そのためのお膳立てを整えるのが、まとめ役、本書で言うところの、製作進行の役割。クオリティの追求とスケジュールはトレードオフで、それはどの業界でも同じで悩ましいところ。動画との連携はコンピュータ系の本でもあれば喜ばれるのでは?

  • 監督やプロデューサーと違って、インタビューや対談などで取り上げられることが少ない制作進行の仕事に焦点を当てた1冊。裏方のイメージがある制作進行が具体的にどんな役割を果たしているのか、実際に「リトルウィッチアカデミア」というアニメを題材に紹介してくれます。ただ、制作進行の仕事を紹介する文章が本全体の半分近くを占めていて、後半では専門用語も頻繁に出てきます。そのため、アニメ業界やアニメの制作進行という役職に興味がないと中々ページが進まないかもしれないです。

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著者プロフィール

株式会社TRIGGER取締役、プロデューサー
1976年生まれ。山口県岩国市出身。複数のアニメスタジオで制作進行の経験を経たのち、株式会社GAINAXに入社。『天元突破グレンラガン』、『パンティ&ストッキングwithガーターベルト』に主要メンバーとして参画する。
2011年、同じく二作品の主要メンバーであった大塚雅彦、今石洋之らと株式会社TRIGGERを設立。『リトルウィッチアカデミア』、『キルラキル』を世に放ち、世界を震撼させる。「10年後に会社(業界)を大きくする人間を育てる」をモットーに、社内での新人教育はもちろん、社外向けの制作進行講座を毎月開講。その熱と魂を、後進に伝えている。仕事の合間を縫っての映画鑑賞と、ラーメンの食べ歩きが大好き。

「2014年 『アニメを仕事に! トリガー流アニメ制作進行読本』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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