不思議の国アメリカ―別世界としての50州 (講談社現代新書)

著者 : 松尾弌之

• 講談社

作品紹介・あらすじ

州境をこえればそこは別世界。エリートの生産地マサチューセッツ、大男と大女と大ボラ話のテキサス、全米の憧れの地カリフォルニアなど、風土も文化も法も異なる「州」から、アメリカ人の多様な生活と魂を浮き彫りにする。

感想・レビュー・書評

[辻井貴子さんの感想 · 2013年1月22日]

アメリカの、とんでもない広さと多様さを、７つの地域に分けて各々の特徴を説明するという、面白い切り口の本。第1章の「州」とはどんなものか？から始まり、第2章で各地の生い立ちや気候、民族、文化や生活の様子について説明。第3章で連邦政府と州政府の関係や歴史について　という構成になっている。地域ごとの文化だけ、あるいは民族だけの比較、等、ピンポイントの研究書は、えてして時代の概念がすっぽり抜けていたり、逆に歴史書は全地域を十把一絡げにしていたり、ということが往々にして見られるけれど、そうした意味でもバランスが良く分かりやすい一冊だった。